国内

暴力団幹部が語る高速道路でのあおり運転被害 相手は「真面目そうな中年タクシードライバー」、幹部がとった意外な行動とは?

現金払いの高速料金所は減っている(写真/イメージマート)

現金払いの高速料金所は減っている(写真/イメージマート)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、暴力団幹部が語る高速道路事情と、高速でのあおり運転被害について。

 * * *
 もうすぐお盆休みがやってくる。今年の連休も自家用車で実家に帰省する家族連れで、高速道路は何キロにもわたって渋滞するだろう。高速道路を走行するにあたりできれば避けたい渋滞だが、それより避けたいのが煽り運転の車だ。

「日常の移動は下道がほとんど」と話すのは暴力団幹部のW氏だ。どこにいくにも愛車のエコカーに乗り、高速ではなく下道を使うのは、ここ数年、高速道路の料金の支払いに家族ら名義のETCカードを使った詐欺容疑で逮捕され、有罪判決が出されて収監される暴力団幹部らが出ているからだ。以前はETCカードがなくても、料金所で現金払いもできた。だが首都高は多くの料金所で現金払いを受け付けなくなっているのだ。

 ETCを搭載していない車はサポートレーンに進む。ヤクザの車はそのほとんどがETCを搭載しているが、ETCカードが搭載されていない。だからサポートレーンへと進む。以前はここで現金払いができたが、今はクレジットカード払いしかできない。だがヤクザはクレジットカードを持たない。そもそも引き落としに必要な銀行口座がない。クレジットカードが使えない人は、後日、自宅へ送られる請求書で通行料を支払わなければならない。サポートレーンではそのための面倒な手続きが待っているのだ。

 車の中から手を伸ばし、料金所の男性が差し出す書類に住所や名前を明記する。書いた後は、本人確認のため運転免許証を提示する。そして免許証の住所で間違いないのかと聞かれることになる。ほとんどのヤクザは運転免許証を持っているが、そこに記された住所が現住所の者は多くないと聞く。請求書が送られてきても、下手をすれば宛先不明で戻されてしまう。支払いが未納になれば、すぐに警察が動くだろう。2025年度中にそのほとんどがETC専用になる首都高は、ヤクザにとって使いにくく不便な道路になりそうだ。

真面目そうな中年タクシードライバー

 さて、現金払いができた数年前の連休の昼下がりのこと。W氏は都内から高速道路に乗って千葉方面へ走っていた。道路は渋滞まではいかないが、交通量はそこそこあったという。覆面パトカーに注意しながら、法定速度を守って左車線を走行していたW氏は、「捕まるような無理な運転はしない」主義だ。バックミラーを見ると、追い越し車線を、スピードを上げてぐんぐん近づいてくる車が見えた。「セダンタイプの黒い車で、古い型式だった」。

関連記事

トピックス

未成年誘拐の容疑で逮捕された小坂光容疑者(26)と、薬物中毒で亡くなったAさん
「春先から急に“グリ下”に......」「若い中高生らを集めて遊んでいた」未成年3人誘拐の小坂光容疑者のSNSに残されていた「亡くなった女子高生の青い舌」
NEWSポストセブン
佳子さま、手話を使う人々の間で“アイドル的存在”に 『オレンジデイズ』『星降る夜に』の手話監修者が明かした「佳子さまの手話」の美しさ
佳子さま、手話を使う人々の間で“アイドル的存在”に 『オレンジデイズ』『星降る夜に』の手話監修者が明かした「佳子さまの手話」の美しさ
週刊ポスト
藤澤五月(時事通信フォト)
《ロコ・ソラーレに新たな筋肉ムキムキ選手》藤澤五月超えの“肉体”目指す人気選手 チームは「暗黙の了解」でボディビル系トレーニングを禁止
NEWSポストセブン
タイムマシーン3号・関太&空気階段・鈴木もぐらがモデルを務める写真集『まあるいふたり』
タイムマシーン3号・関太&空気階段・鈴木もぐらがモデルを務める写真集『まあるいふたり』 “心がまあるくなる”蔵出しショットを独占公開
女性セブン
制度的に辞職に追い込む方法はあるのか(時事通信フォト)
“無敵の人”斎藤元彦・兵庫県知事、強制的に辞職させるのは簡単ではない 不信任決議には「議会解散」、リコールには「66万人の署名」の高いハードル
週刊ポスト
カラになった米売り場の棚(AFP=時事)
《令和の米騒動リポート》足りないのは安い米?米は本当に不足しているのか 米農家は「価格の知覚がおかしな消費者が増えた」と悲痛
NEWSポストセブン
創価学会名誉会長だった故・池田大作氏(時事通信フォト)
【創価学会、指導者としての地位は誰が継ぐのか】故・池田大作名誉会長の豪邸、名義変更の“日付”の深い意味 “長男・博正氏への世襲シナリオ”も浮上
週刊ポスト
小柄女性と歩く森本レオ(81)
《今でも男女は異文化交流だと思う》森本レオ(81)が明かした世間を騒がせたスキャンダルの真相「女性に助けられた人生でした」
NEWSポストセブン
酒井法子、異次元の若さを保つアンチエイジングの代償
《顔や手にびっしりと赤い斑点》酒井法子、異次元の若さを保つアンチエイジングの代償か 治療したクリニック院長は「長くて4~5日程度、注射針の跡は残ってしまいます」
女性セブン
現地のパパラッチに激写された水原一平被告(BACKGRID/アフロ)
《妻との大量買い出し姿をキャッチ》水原一平被告、大谷翔平の「50-50」達成目前で際立つ“もったいなさ”と判決言い渡し前の“いい暮らし”
NEWSポストセブン
森本レオ(時事通信フォト)
《表舞台から消えた森本レオの現在》元女優妻との別居生活50年、本人が明かした近況「お金を使わず早く死んでいくのが人生のテーマ」
NEWSポストセブン
かつて不倫で注目を集めた東出昌大が松本花林と再婚(時事通信フォト)
《東出昌大に急接近の新妻・松本花林》一定の距離感保った女優仲間3人の“暗黙の了解”が崩れた「6月事件」
NEWSポストセブン