作詞家・湯川れい子氏は「日本の宝です」
コンサート終了直後にXに熱くポストしたのは、長年にわたり氷川と親交があり、氷川が2020年から歌っている『ボヘミアン・ラプソディ』の訳詞や、クイーン側との交渉にあたったことでも知られる作詞家の湯川れい子氏である。
「3時間近くも歌いっぱなし、動きっぱなし」と綴り、撮影許可が出た動画の“お裾分け”と共に、さらに続けた氏は、「1年8ヶ月ぶりに聴いたキーナ。ナチュラルに男の子していて、ジェンダーレスで、その見事な声。人間としての可愛らしさ。大きさ。間違いなく日本の宝です」と。
さらに、フォロワーとのやりとり後、「本当に、大空に解き放たれた不死鳥、フェニックスのようでしたね。(中略)来年はきっと台湾やシンガポール、フィリピン、ひょっとしたらアメリカへの進出も考えられるかもしれませんね」と示唆していた。
意外だった元SKE48の松井珠理奈との交流
少し意外だったのは、コンサート終了後の氷川とのツーショットと共に一文をアップした元SKE48の松井珠理奈のInstagramだった。「大好きなきーちゃん復帰おめでとうございます。私が休養中の時にも優しい声をかけてくださったり、いつも気にかけてくださり本当にありがとうございます」に続けて、「明るい部分だけでなく、自分の辛い気持ちや悲しみも歌にして表現されている姿に心を打たれました」と。
名古屋在住の氷川ファンに確認したところ、松井は「御園座」や名古屋でのコンサートに仲間と度々訪れることから氷川ファンの間では有名な存在だという。
自分自身も心がパンクしてしまいそうな時期があっただろうに、休養を経験していた松井に温かい言葉をかけてやっていた氷川。実は、氷川がデビュー直後に出演していた『旅の香り』(テレビ朝日系)の構成者に名を連ねていた私にも、いつも「お身体を大切にしてください」「テレビ観てます!」などと声をかけてくれる本当に心優しい人なのである。
「東京ガーデンシアター」の関係者や招待客の入口では、デビューの頃から氷川を支えてきたスタッフの姿も確認できた。今年3月31日、24年間所属した「長良プロダクション」から独立し、4月27日、新会社「KIIZNA」を設立した氷川だが、レコード会社は変わっていないので、そこのスタッフは同じ。つまりは、氷川自身も心を許せる人たちに囲まれた環境にいるということに安心させられた。
何より、ますます魂がこめられた素晴らしい歌声や、おなじみの「老若“にゃんにょ”」をはじめとするステージ上でのチャーミングな言動などを目の当たりにし、氷川の休養中も応援し続けてきたファンの皆さんはどれだけ安堵し、歓喜したことだろうか。
軽やかに進化して復活したKiinaこと氷川きよしの25周年コンサートツアーは、9月の大阪「フェスティバルホール」、10月の「大宮ソニックシティ」へと続く。各局の大型音楽番組もオファーをしているに違いない。「日本の宝」氷川きよし、完全復活である。