ライフ

一般人とは違うヤクザの世界の“誹謗中傷” プラカードで“老害”非難、ラップで組長ディスって破門 怪文書では「古めかしい言葉」も

(写真/イメージマート)

ヤクザの世界では誹謗中傷も一般人とは違うようだ(写真/イメージマート)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、言葉遣いが一般人とはまったく違う暴力団関係者による誹謗中傷について。

 * * *
 世界中のあちこちで、パリオリンピックの出場選手に対し、SNSやインターネット上での誹謗中傷が相次いだ。出場を辞退した選手、メダルの期待を一身に受けながら勝てなかった選手、ここぞという時にミスをしてしまいチームを勝利に導けなかった選手、さらにその胸にメダルをかけた選手たちにも容赦のない中傷が浴びせられた。今回のオリンピックは、これまでより疑惑の判定が多かったこともあり、選手だけでなく審判にも批判が集まったのだ。収まらない誹謗中傷に、大会組織委員会や日本オリンピック委員会は、異例の声明を出す事態となった。

「ヤクザの世界でも誹謗中傷はけっこうある。どこかの組員だろうと思われるXの投稿はよく見るが、どれも表にはほとんど出てこないだけだ」と、ある暴力団組員はいう。一般人からするとヤクザの世界は誹謗中傷だらけのような気もするが、彼らの中で誹謗中傷ととらえるものがあるようだ。

 数年前、渋谷のビルのガラスに一枚の大きな張り紙がされたことがある。書かれていたのは三本杉一家の総長(当時、以下同)について「老害ジジイ」と中傷する文字。三本杉一家といえば、指定暴力団・稲川会の二次団体として業界では名の通っていた組である。その組の総長を「老害ジジイ」と名指ししたのだ。当時の渋谷では、ヤクザと何らかの関係があると思われる若者たちが、総長への非難を書いたプラカードを持って叫んでいたともいわれている。

 事の発端は総長が引き継ぎの際、上部組織である稲川会から毎月支給されていた経費を使い込んでいたことが発覚、その上、他の組織に多額の借金をしていたことが判明したことにある。組は二次団体から降格、その後、稲川会の他の組に加入、総長は令和3年9月に引退となった。各組織に出された引退御通知には、一身上の都合により組織発展に差し障りがあってはいけないという申し出により、「引退」致しましたという旨が書かれていた。

 2016年には、「敵刺(テキサス)」という名前でラッパー兼YouTuberとして活動していた指定暴力団・住吉会系組員が、指定暴力団・六代目山口組の司忍組長をラップでディスり、ヤクザ界隈で話題になったことがある。ことがある。「司(つかさど)れ。忍べないならもう引退。親変えられるなら盃はただの飲み会」と、山口組の分裂で子分らに盃を返されたことを痛烈に皮肉ったのだ。

関連記事

トピックス

中村芝翫の実家で、「別れた」はずのAさんの「誕生日会」が今年も開催された
「夜更けまで嬌声が…」中村芝翫、「別れた」愛人Aさんと“実家で誕生日パーティー”を開催…三田寛子をハラハラさせる「またくっついた疑惑」の実情
NEWSポストセブン
ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
安倍昭恵夫人に「出馬待望論」が浮上するワケ 背景にある地元・山口と国政での「旧安倍派」の苦境
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《秘話》遠野なぎこさんの自宅に届いていた「たくさんのファンレター」元所属事務所の関係者はその光景に胸を痛め…45年の生涯を貫いた“信念”
週刊ポスト
政府備蓄米で作ったおにぎりを試食する江藤拓農林水産相(時事通信フォト)
《進次郎氏のほうが不評だった》江藤前農水相の地元で自民大敗の“本当の元凶”「小泉進次郎さんに比べたら、江藤さんの『コメ買ったことない』失言なんてかわいいもん」
週刊ポスト
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
水原一平の賭博スキャンダルを描くドラマが「実現間近」…大谷翔平サイドが恐れる「実名での映像化」、注目される「日本での公開可能性」
週刊ポスト
川崎、阿部、浅井、小林
女子ゴルフ「トリプルボギー不倫」に重大新局面 浅井咲希がレギュラーツアーに今季初出場で懸念される“ニアミス” 前年優勝者・川崎春花の出場判断にも注目集まる
NEWSポストセブン
6年ぶりに須崎御用邸を訪問された天皇ご一家(2025年8月、静岡県・下田市。撮影/JMPA)
天皇皇后両陛下と愛子さま、爽やかコーデの23年 6年ぶりの須崎御用邸はブルー&ホワイトの装い ご静養先の駅でのお姿から愛子さまのご成長をたどる 
女性セブン
「最高の総理」ランキング1位に選ばれた吉田茂氏(時事通信フォト)
《戦後80年》政治家・官僚・評論家が選ぶ「最高の総理」「最低の総理」ランキング 圧倒的に評価が高かったのは吉田茂氏、2位は田中角栄氏
週刊ポスト
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン