芸能

《「きよし」か「KIINA.」か》活動再開の氷川きよし、くすぶり続ける“新しい呼び名”の商標問題 “目玉”と期待される紅白はどうなるのか

氷川きよしの芸名の行方に注目

氷川きよしの“名前”の行方に注目が集まる

 ついに活動を再開した氷川きよし(46才)は、すでに年末の風物詩の目玉候補として名前があがる。そんな中、混迷深まる彼の名称騒動には、新たに第三の出願者まで現れた。果たして、いまの自分を表現する名前を使うことはできるのか──。

 紋付き袴からドレス、デニムと5回の衣装チェンジ。変わらぬ歌声で約6500人の観客を沸かせたかつての演歌界の貴公子が、待望の復帰を果たした。最高のリスタートを切ったかに見えたが、彼の頭の中は解決しがたい難題でいっぱいだった。8月17日、東京ガーデンシアターで、活動再開後初のコンサートを開催した歌手の氷川きよし。

「皆さん、今日はありがとうございます。思い切り楽しんでくださーい」

 2022年末に活動を休止して以来、1年8か月ぶりのステージに黒ラメの燕尾服で登場した氷川は、詰めかけた聴衆にそう呼びかけた。その後はポップスやシャンソンに加えてデビュー曲の『箱根八里の半次郎』や『限界突破×サバイバー』といった演歌やロックなど、計32曲を披露。演歌歌手の枠にとらわれない新生氷川の復活を強く印象付けた。その姿に熱い視線を送ったのはファンだけではない。

「氷川さんは今年のNHK紅白歌合戦の目玉のひとりなんです」

 と、打ち明けるのはNHK関係者だ。

「今年はデビュー25周年という節目の年でもあるし、昨年の紅白で視聴率的に大失敗したNHKとしては、知名度が高く話題性がある氷川さんに何としても出てほしい。番組がどんな構成になるかは定かではないですが、紅組や白組ではなく、企画枠で演歌とポップスなど複数の曲を歌うかたちに落ち着くのではないでしょうか。ただ、紅白出場となると彼の名前をどうするのかという問題も浮上してくるのですが……」(NHK関係者)

 気になるのは、特許庁も関心を示す商標トラブルによって“剥奪”されている氷川の名前に関する問題だ。2000年にデビューして以来、“演歌界のプリンス”というパブリックイメージに長く苦しんできた氷川は、2019年の紅白に出場する直前に自らを「kii」と自称し始めた。

「その年の紅白の囲み取材では『(これからは)きーちゃんらしく。きよしくんにはさよなら』と発言して報道陣を驚かせました。その後、ありのままで生きるという意味でnaturalを加えて『Kiina』と名乗るように。2022年末から活動を休止し、今年4月、所属事務所からの独立を発表しました」(芸能関係者)

 氷川がこだわりを見せる“新しい呼び名”には商標問題がくすぶる。昨年5月、前所属事務所が「Kiina」の商標登録を出願。今年3月に特許庁がこの出願を却下すると、事務所側は異議申し立てにあたる意見書を提出し、問題はいまだ解決していない。

「商標問題は複雑なので一概に言えませんが、最悪の場合、氷川さんがこの名前を使うたびに前事務所に対価を払う可能性が出てきます」(別の芸能関係者)

 権利問題を回避するため、氷川サイドは「KIINA」と大文字で表記し、さらに「.」(ドット)をつけるという打開策も検討。実際、最近の表記はこの形式だ。紆余曲折を経て復帰した今回のステージで氷川自ら活動名義に言及。「氷川きよし」も「KIINA.」もどちらも「すべて自分」だと説明し、現在の心境については、こうコメントした。

「KIYOSHI HIKAWA+KIINA.の歌のパワーでファンの皆さまを幸せにしたい」

関連キーワード

関連記事

トピックス

公選法違反の疑いで刑事告訴され、書類送検された斎藤知事(左:時事通信フォト)と折田楓氏(右:本人SNS)
“公選法違反疑惑”「メルチュ」折田楓氏の名前が行政SNS事業から消えていた  広島市の担当者が明かした“入札のウラ側”《過去には5年連続コンペ落札》
NEWSポストセブン
コンサートでは歌唱当時の衣装、振り付けを再現
南野陽子デビュー40周年記念ツアー初日に密着 当時の衣装と振り付けを再現「初めて曲を聞いた当時の思い出を重ねながら見ていただけると嬉しいです」
週刊ポスト
”薬物密輸”の疑いで逮捕された君島かれん容疑者(本人SNSより)
《28歳ギャルダンサーに“ケタミン密輸”疑い》SNSフォロワー10万人超えの君島かれん容疑者が逮捕 吐露していた“過去の過ち”「ガンジャで捕まりたかったな…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
スーパー「ライフ」製品が回収の騒動に発展(左は「ライフ」ホームページより、みぎはSNSより)
《全店舗で販売中止》「カビだらけで絶句…」スーパー「ライフ」自社ブランドのレトルトご飯「開封動画」が物議、本社が回答「念のため当該商品の販売を中止し、撤去いたしました」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
「全てを話せば当然、有罪となっていたでしょう」不起訴になった大物地面師が55億円詐欺「積水ハウス事件」の裏側を告白 浮かび上がった“本当の黒幕”の存在
週刊ポスト
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
「お笑い米軍基地」が挑んだ新作コント「シュウダン・ジケツ」(撮影/西野嘉憲)
沖縄のコント集団「お笑い米軍基地」が戦後80年で世に問うた新作コント「シュウダン・ジケツ」にかける思い 主宰・まーちゃんが語る「戦争にツッコミを入れないと」
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン