「僕は幼い頃から動物に囲まれて家族として育ったので、とにかく動物が大好き。ところが3年前、飼っていたネコが病気で生死をさまよったとき、獣医師とコミュニケーションをとって納得のいく治療選択をすることの難しさを痛感したんです。それが、このビジネスを考え始めたきっかけです。
NPO法人ではなく、ビジネスとしてやりたいと考えたのは、NPO法人だとボランティアの方々がギリギリの状態で運営しているケースが多い。それは尊いことだけれど、特定の誰かに負担を強いることが前提では、業界改善の取り組みを続けられません。僕は正しいことをして生み出された正しいお金が、努力した人に還元される仕組みを作ってこそ、ワンちゃん、ネコちゃんなどの動物を救う活動が持続すると思っています。
『VetsBrain』は同じ志を持つ獣医学研究者と一緒に起ち上げ、今は僕を含め中核メンバー4人で事業の充実をはかっている段階です。僕以外はカナダや米国にいて時差があるので、朝の会議に合わせて6時起きの日が多く、休日ナシで働いています。『京都iCAP』との契約は2年間で、今年末には『京都iCAP』を離れ、完全に独立するのでがんばらないと(笑)」