父の阪東妻三郎さん、兄の高廣さん、正和さんと
田村家の「墓」
僕は6月23日から放送されているNHKのBS時代劇『大岡越前7』で、松平左近将監(まつだいら・さこんのしょうげん)という幕府の老中首座を演じています。
舞台は10月に京都の南座で『太夫(こったい)さん』という、島原遊郭を舞台にした藤山直美さんの錦秋喜劇特別公演に出ます。今回は2回目。お茶屋の主の役です。これも京都、『大岡越前7』も2~5月に京都で撮影しました。なんだかんだで、年に数回は京都へ行きます。僕は生まれて小学校1年生の途中まで京都で育ちましたから、“地元”という感覚です。
京都の二尊院には田村家のお墓もありますから、京都へ行った折にはお墓参りもしています。オヤジはもともと江戸っ子で、お墓は日本橋浜町にあったのですが、仕事で東京と京都を行ったり来たりして京都が長くなり、昭和18年に、両親を京都に呼び寄せて墓も移したんです。
だから、墓には両親や高廣兄貴だけでなく、先祖代々の小さな骨壺がたくさんおさめられています。もう僕の入る場所はないんじゃないか、というくらい(笑)。そのせいか、正和兄貴は生前、横浜に墓所を定めました。僕は海に散骨してもらうのがいいんじゃないか、と思ったりしています。海ならハワイからでも欧州からでも、海を見たときに手を合わせてもらえますから。
春には映画『宮古島物語ふたたヴィラ かんかかりゃの願い』の撮影で、沖縄の宮古島へ行きました。去年公開された映画『宮古島物語ふたたヴィラ』の第3弾です。あちこち行って忙しい? いや、暇しています(笑)。家でジッとしていられないタチなので、撮影であちこち出かけられるのはいいですよ。