嬌声があがり、拍手が沸き起こる
「高校生からの手紙がきっかけで出馬」の真相
────出直し選挙に出馬するきっかけが、「高校生からの手紙」という話があった。パワハラなどのイメージがあるのに応援する人が本当にいるのかとも思われそうだが、実際にはどういった経緯でもらった手紙だったのか。
「定例の囲み取材を毎朝していまして、ある日それが終わってエレベーターに乗ろうとしたら高校生が近寄ってこられて、『頑張ってください』と手紙をいただいた。その高校生というのも、もちろん面識もないですし、どこの高校かも知らなかった。手紙には書いていましたけど。大変驚いて、読ませていただいたら、今回の問題が大きくクローズアップされるなかで私のこれまでやってきた仕事とか、そういったことを調べていた。その高校が、私が県立高校を応援したいということで行ったことがありますので、そこで見掛けたということだったと思います。
具体的な政策として県立高校のトイレの改修や洋式化、教室や体育館のクーラーの設置、部活動の応援をやらせていただいた。令和2年度の私が就任する前の決算を見たら兵庫県の県立高校一校あたりの予算額が全国で46位だったんです。施設が古かったり、生徒の部活の道具がすごくボロボロで、OBの皆さんの寄付とかでやりくりをしているという状況だったんです。そういったことが高校生のほうにも届いているっていうことはすごく感じました」
────その手紙を読んで、出直し選挙に出る決意を固めたと?
「若い世代の方が今回の問題を機に、結果的に県政だったり政治に関心を持たれたということはすごく大事なことだと思います。それとやはり次世代を担う若者が応援してくれているっていうことは本当に私にとってすごい励みになりました。
確かに出直しっていうのは、私は組織も政党もまったく応援がないので大変厳しい戦いだと思いますけど、それでもやっぱり挑戦したいというふうに思いましたね」
────実際に街頭に集まった聴衆の方々に話を聞くと、初めて政治に関心を持ったという人が結構いた。いまネットを中心に、新しい支持層が徐々に増えているようだが、それについてはどう感じているか。
「そこはすごく強く感じますね。今日も何人もの高校生とか大学生、社会人の方から、『今回生まれて初めて投票に行くと思います』と。『今回の問題をきっかけに自分自身がいわゆるメディアの報道に加えて色んなものを自分で調べたりして、政治にすごく関心が高まったんです』というふうに言ってくれる若者がすごく多いなと思いました。そういった方々が調べていくうちに、私が県立大学の授業料の無償化であったり、高校の支援や不妊治療の支援、それ以外にも若い世代を応援する政策をしっかりやっているっていうことを知ったり、あとは色んな行政改革をやってきたっていうことも知りましたということもよく言われますね」