「センシティブな内容」学校からの説明
その後、教頭から、生徒への聞き取り調査の結果などを踏まえた経緯説明が行われた。「一般的に当該行為に用いる道具(ローション)を元生徒(Aくん)自身が持ち込んでいたこと」や「元生徒(Aくん)に聞き取りした際、強要されてたという話はなく、“周囲の許可を得て行ったことであり、法律に抵触することではない”と話していたこと」などを理由に、自慰行為の強要はなかったとの見方を示した。
また、Aくんに外部進学を求めた理由については、「今回の問題行動の内容や発言、これまで校内及び校外において性的な問題行動が表れており、抑えることは困難だった」として、「社会性を身につけるのに適した学校への進路変更が必要だと判断した」と説明した。
あくまで自慰行為の強要はなかったとする一方で、動画の撮影・拡散については問題を認めている。
〈東京都生活文化スポーツ局私学部から本校に対し、『児童ポルノの撮影・拡散はいじめの重大事態に該当する』と連絡があった。本校としては、学園及び弁護士にも相談のうえ、『当該行為に及んだことは元生徒の自発的な行動であるものの、動画の撮影・拡散はいじめの重大事態に該当する』とし、東京都に調査結果の報告を行いました。
いじめ防止対策推進法や関連するガイドラインへの理解が十分ではなく、いじめの重大事態に対する東京都への報告が遅れてしまったことは、深く反省しています〉(説明会での教頭の発言)
今後はいじめを迅速に把握すべく定期的に生徒にアンケート調査を実施したり、スクールカウンセラーの出勤日を増やすなど、再発防止のために校内の体制を見直すという。