「保護者説明会」に関する学校側の説明
保護者説明会などの内容について、学校側に問い合わせたところ、以下のような返答だった。
「(報道で)当校の生徒や保護者に不安や混乱が生じ、また、SNS等において、当校の生徒及び関係者が誹謗中傷されるなど、 更なる不安や混乱を招く事態が生じたことから、 生徒が安心安全に登校することができるように、事案の性質上、個人情報やプライバシーに十分配慮し、説明可能な範囲において、 保護者に対し、経緯や当校の対応及び再発防止策等について説明する会を設けました」(学校側の回答、以下同)
Aくんだけが進路変更になったのは、“懲罰的な処分”ではないという。
「当校は、 元生徒の従前の学内外での行動等を踏まえ、 保護者と連絡をとりながら、 専門家の意見を踏まえて、 元生徒への十全なサポートを行うことができる学校への進路変更を伝えたものであり、懲罰的な処分として行われたものではありません。
以上のような保護者説明会の趣旨からも明らかなとおり、 当校は、 元生徒を問題児として位置づけるような説明等を行っていません。 当校は、元生徒及びご家族に対し、引き続き真摯に対応する意向である旨をお伝えし、ご連絡をお待ちしているところです」
いじめ疑惑があるからと言って、SNSなどで学校関係者や生徒への誹謗中傷をするのは許されることではない。
一方で、いじめを受けている側がエスカレートを恐れて加害者側に迎合してしまったり、さらなる孤立への恐怖でおどけたり加害者の要求に応じようとする心理状態に陥ってしまうことがあることは、いじめ対策をするうえでの常識だ。「コンドームを持ってこい」と言われて代わりにローションを持参したことをはじめ、おどけていた行動をもってAくんを問題視するのは早計にすぎるだろう。
双方の納得がいく決着がつく日は来るのか──。
(了。前編から読む)