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大相撲20年ぶり海外公演で「ロンドンの土俵入りは誰がする」問題 照ノ富士は膝の故障で引退懸念、「琴櫻と豊昇龍の昇進のハードルが下がるのでは」の指摘も

琴櫻(右)と豊昇龍は来場所が綱取りに(時事通信フォト)

琴櫻(右)と豊昇龍は来場所が綱取りに(時事通信フォト)

 来年10月、日本相撲協会が20年ぶりとなる海外公演をロンドンで開催することが明らかになった。期待が高まる一方、「晴れの舞台で誰が土俵入りをすることになるのか」が、関係者の間で話題になっているという。

 ある若手親方は「まさか(来年10月でも)照ノ富士がひとり横綱として土俵入りをしているんじゃないだろうな……」と冗談めかして呟いたが、約1年後に現大関陣のなかから横綱が誕生しているかが焦点になっているようだ。

 海外公演は伝統文化としての大相撲を海外に紹介し、国際文化交流の一環として行なうもの。相手国から招待を受けて日本相撲協会が主催するかたちとなり、公的な意味合いが強い。これに対し、海外巡業(過去16回)は国内巡業同様に勧進元が主催するため私的な興行となり、海外公演とは区別して考えられている。

 海外公演は1965年のソ連公演(モスクワ、ハバロフスク)に始まり、1973年の中国公演(北京・上海)、1981年のメキシコ公演(メキシコシティ)、1985年のアメリカ公演(ニューヨーク)など過去13回開かれている。

 ロンドン公演は1991年10月にも行なわれている。3月場所で貴花田(のちの貴乃花)が千代の富士を破って引退に追い込むなど、当時は若貴や曙が台頭した平成の大相撲ブームで、横綱は北勝海(現・八角理事長)と旭富士(現・伊勢ヶ濱親方)の2人だった。相撲担当記者が言う。

「海外公演は国際親善を図ることから“裸の大使”とも呼ばれる。横綱の土俵入りは不可欠。1995年のヨーロッパ公演と1997年のオーストラリア公演では曙と貴乃花、1998年のカナダ公演では曙、貴乃花、若乃花が横綱として土俵入りを披露した。2004年の韓国公演と中国公演、2005年のラスベガス公演では朝青龍がいた。

 海外巡業も1960~70年代にかけてハワイ巡業が8回も開催された。ハワイ出身の人気力士の高見山(元東関親方)が活躍していたこともあるが、玉の海、北の富士、琴櫻、輪島、北の湖、二代目若乃花などの人気横綱がいた。1990年代にかけてもスペインや香港、アメリカで海外巡業が行なわれたが、曙、貴乃花、若乃花が綱を張っていた。2008年のモンゴル巡業は朝青龍と白鵬(現・宮城野親方)のモンゴル横綱が土俵入りを行なっている」

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