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【横審委員からの“物言い”が波紋】豊昇龍が問われる“モンゴル横綱の品格” 風評被害に立浪親方は「叔父さんと比べすぎ。それをバネに頑張ればいい」

モンゴル出身の横綱としては6人目となる豊昇龍(写真/JMPA)

モンゴル出身の横綱としては6人目となる豊昇龍(写真/JMPA)

 横綱に昇進した豊昇龍が、相撲協会の顔として連日、イベントに駆り出されている。明治神宮での奉納土俵入りに始まり、徳勝龍の引退相撲やNHK福祉大相撲などでの土俵入り、大の里の大関昇進パーティ、若元春の結婚披露宴などにも出席。高校時代を過ごした千葉・柏市での祝賀パレードもある。相撲担当記者が言う。

「2月7日には立浪部屋での稽古を再開。横綱として初めての稽古となった。部屋の壁に掲げられた番付札を自らの手で横綱の位置に移し、兄弟子の明生らに胸を出すなど横綱としての自覚も出てきたようです」

 1月27日に行なわれた横綱審議委員会には、9人の審議委員が全員参加。「満場一致」で推挙されたが、終了後に委員から「モンゴル横綱は全員が全員、横綱の品格ではなかったでしょ? 闘志はいいけどね。国技であることを自覚してくれれば。立浪親方に指導してもらってね」(都倉俊一氏)、「横綱は日本の文化を守っていく役割がある。品格を大事にして大切にして相撲道に励んでほしい」(上原茂氏)といった発言がなされ、今も波紋を広げている。協会関係者が言う。

「実は豊昇龍の叔父である朝青龍が2003年に横綱昇進した時も、横審から満場一致で推挙されたが、委員から個別で品格に物言いがついている。当時の内館牧子委員からは“品格が悪いなら降格させてもいいのではないか”との意見も出た。実際、朝青龍は旭鷲山とのトラブルや巡業を休んでのサッカーなど問題を起こし、結果的に酔って一般人に暴行して廃業に追い込まれている。

 他にもモンゴル出身横綱では日馬富士が暴力問題で廃業に追い込まれた。その現場には同郷の白鵬(現・宮城野親方)と鶴竜(現・音羽山親方)も同席していたことが問題になったし、白鵬自身、土俵上でのガッツポーズやカチあげ、優勝インタビューでの万歳三唱などで横審や協会から品格についての指摘を受けてきた」

 モンゴル出身の横綱は過去に5人。豊昇龍が6人目となる。

「初場所で引退した照ノ富士は休場が多かったが素行は問題がなかった。豊昇龍も土俵で相手を睨むなどの指摘はあるものの、土俵外で問題を起こしたことはない。立浪親方(元小結・旭豊)も指導にも問題は指摘されていません。問題児だった朝青龍の甥であることや、白鵬が部屋閉鎖に追い込まれたイメージだけで苦言を呈された格好です」(同前)

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