芸能

【関東芸界のウラ3大タイトルのひとつ】高田文夫氏が癒着と忖度で決める「高田文夫のビバデミー賞」、今年の受賞者はV3の阿部サダヲとロバート秋山

関東芸界にある「ウラ3大タイトル」(イラスト/佐野文二郎)

関東芸界にある「ウラ3大タイトル」(イラスト/佐野文二郎)

 放送作家、タレント、演芸評論家、そして立川流の「立川藤志楼」として高座にもあがる高田文夫氏が『週刊ポスト』で連載するエッセイ「笑刊ポスト」。今回は、「ビートたけし杯」「高田文夫のビバデミー賞」について綴る。

 * * *
 関東の芸界にはコア過ぎる「ウラ3大タイトル」がある。世間には認知されていないがプロなら欲しがるトロフィーである。「ビートたけし杯」「みうらじゅん賞」「高田文夫のビバデミー賞」である。

 その「たけし杯」が2月7日浅草の東洋館で静かな熱気の中開催された。審査員はたけし氏、私、“漫才協会”会長塙のいるナイツ。関東としては申し分無しの面々だ。本番前1時間以上ずっと喋っていたのだがなんか楽しいネ。中学の時の友達に会ったようななつかしさと妙なおかしみがある。一緒に悪さした事が身体にしみ込んでいるのかもしれない。「海外で頭ぶつけて数日間記憶喪失になっちゃって」とか「M1の〇〇なんて面白かないよな」など相変わらず痛快。

 たけし杯ノミネートは8組だったのだが「ハマノとヘンミ」「シティホテル3号室」の2組受賞。舞台上で若手芸人達に檄を飛ばす姿は感動的。個々にアドバイスもしていた。若手にとっちゃ生涯の宝だろう。

 一方、私の『ラジオビバリー昼ズ』から誕生した「ビバデミー賞」。前年活躍したなとか私が個人的に好きだなとか、忖度と癒着を中心とした賞。

 この度発表し表彰したのは阿部サダヲ。今さら『不適切にもほどがある!』を讃えても仕方がないのだが、クドカンも私も大いに認める“いだてんユーモア”の持ち主。実はこれで3度目、しかもV3なのだ。コンプライアンスのこの時代、その芸名が何よりもどれよりも不適切であろう。チョン切られても生きていくその姿勢が素晴らしい。映画『はたらく細胞』も上出来らしい(知らないけど)。

 そしてもうひとりは唯一無二の芸で「笑い」の道を極めるロバート秋山。私はテレ東の『秋山ロケの地図』が好きだったが、先日特番でカムバックした。意外や意外一般家庭の家に入っていってもみんな熱烈歓迎。常識人の中に入ってもキチンと溶け込むおかしさ。

 そして何といっても昨年はあの黒光りテカテカにテカッて肥えてあの時代を平然と生きる『光る君へ』でラストまで出演しつづけた凄味である。『光る君へ』ではなく私は「テカる君へ」と呼び表彰した。

 そして何よりこの男の魅力は話にきく自由人の父親。イラスト後方は蝶野選手ではなくその父だ。なにやら若き日はヤクザ映画などに出て斬られ役の役者だったとか。秋山から聞くその父の姿はとんでもなくノーコンプラだ。

※週刊ポスト2025年2月28日・3月7日号

関連記事

トピックス

大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
“進次郎劇場”で自民党への逆風は止まったか
《進次郎劇場で支持率反転》自民党内に高まる「衆参ダブル選挙をやれば勝てる」の声 自民党の参院選情勢調査では与党で61議席、過半数を12議席上回る予測
週刊ポスト
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト