劇場版『トリリオンゲーム』では野心家の令嬢・黒龍キリカ役で存在感を発揮
「この2年で、重みも変化も実感している」
劇場版ではドラマ版から2年後として物語が幕を開け、キリカの表情や物腰にもしっとりとした大人の雰囲気が漂う。
「映画では、ドラマのキリカよりもゆったりとした余裕を持たせたいと考えていました。自分がキリカとはほぼ同じくらいの年齢なので、2年あれば、心の持ちようや顔つきも変わるだろうなと、想像できたんです。私自身もこの2年の間に本当にいろいろな経験をさせていただいて、その重みも変化も実感しているので」
そんな今田を支える、日常の大切な時間がある。
「多くの人たちと作品を作り上げる撮影現場での時間や外へ遊びに出かける時間も大好きですが、私は絶対に、ひとりの時間が必要なんです。家で何も考えずにボーッとする時間がないと、頭がパンパンになってしまう。ひとりの時間で頭を空っぽにして、リセットする。そうやってオンオフの切り替えをすることで、心の余裕も生まれます」
インタビューに応える希望に満ちた表情からも、キャリアを重ねて得られた、穏やかな心持ちの変化が感じられた。
【プロフィール】
今田美桜（いまだ・みお）／1997年3月5日生まれ、福岡県出身。2015年に俳優デビューし、数々の人気作やCMで活躍。公開中の劇場版『トリリオンゲーム』では、主要登場人物の黒龍キリカを演じる。3月31日から放送のNHK連続テレビ小説『あんぱん』に主演、ヒロイン・朝田のぶ役を務める。
取材・文／渡部美也 撮影／熊谷貫
※週刊ポスト2025年3月14日号
