国内

《パワハラ認定》斎藤元彦知事の“告発者潰し”を正当化する主張に組長の元姐さんも驚いた「ヤクザの世界では当たり前だけど…」

兵庫県議会本会議で、自身の疑惑を調べる調査特別委員会(百条委員会)の報告書が議決された後、取材に応じる斎藤元彦知事。3月5日(時事通信フォト)

兵庫県議会本会議で、自身の疑惑を調べる調査特別委員会(百条委員会)の報告書が議決された後、取材に応じる斎藤元彦知事。3月5日(時事通信フォト)

 警察や軍関係、暴力団組織などの内部事情に詳しい人物、通称・ブラックテリア氏が、関係者の証言から得た驚くべき真実を明かすシリーズ。今回は、疑惑が認定されても反省の色も見せないと批判されている兵庫県の斎藤元彦知事の「パワハラ」について。

 * * *
「兵庫県知事、マジでヤバイ。ヤクザよりヤバイよ」。兵庫県の斎藤元彦知事が行った定例会見を見て、暴力団の元姐さんが声を荒らげた。組長が亡くなり組織とは関係が亡くなったとはいえ、ヤクザ社会のあれこれに精通している姐さんは、斎藤知事の言動に驚いたのだ。

 斎藤知事の内部告発文書を調査する百条委員会が、ようやく報告書案をまとめ、本議会で了承された。その内容は県の対応について「全体を通して客観性、公平性を欠いており、大きな問題があった」。知事のパワハラについても「パワハラ行為と言っても過言ではない不適切なものだった」としている。

 斎藤知事は3月5日の定例会見で、委員会の報告を「重く受け止める」としながらも、報告書は「一つの見解」と言ってのけた。告発文書を作成した県職員の広報パソコンに保存されていた私的文書の内容には、「倫理上極めて不適切な、わいせつな文書を業務時間内に作成していた」と言及し、告発された内容ではなく、告発者の情報を持ち出し懲戒処分を行った自身の行為を正当化したのだ。多くのメディアが斎藤知事のこれらの発言に疑問を呈し、否定的なコメントを載せた。

「組長が自分が正しいと主張するのはヤクザの世界では当たり前だけど、それはヤクザならではのこと。力と金でシマを牛耳り組織を大きくする。パワーで子分たちを支配して動かしていく。半端者が多いといわれたヤクザたちに、白黒つかないグレーな部分で仕事をさせるには、組のルールやしばりが必要。兵庫県庁なんてまともな組織で、いるのはまともな職員たち。知事が告発者潰しを問題がなかったと言うなんて。チクったやつは許さないというヤクザと変わらない」と、元姐さんは呆れたようにいった。

 3月11日の定例会見でも斎藤知事は態度を変えなかった。わいせつな文書という言葉は使わなかったが、その点を記者に問われると顔を紅潮させ「誹謗中傷性の高い文書を作成した」「適切に処分した」と述べた。さらに「業務上必要な範囲で、厳しく指導や注意をさせて頂いた」「いい仕事をして頂きたいという思いでさせて頂きました」とさらりと言ってのけたのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《ずっと若いママになりたかった》子ども好きだった中山美穂さん、元社長が明かした「反対押し切り意思貫いた結婚と愛息との別れ」
週刊ポスト
連敗中でも大谷翔平は4試合連続本塁打を放つなど打撃好調だが…(時事通信フォト)
大谷翔平が4試合連続HRもロバーツ監督が辛辣コメントの理由 ドジャース「地区2位転落」で補強敢行のパドレスと厳しい争いのなか「ここで手綱を締めたい狙い」との指摘
NEWSポストセブン
伊豆急下田駅に到着された両陛下と愛子さま(時事通信フォト)
《しゃがめってマジで!》“撮り鉄”たちが天皇皇后両陛下のお召し列車に殺到…駅構内は厳戒態勢に JR東日本「トラブルや混乱が発生したとの情報はありません」
NEWSポストセブン
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《早穂夫人は広島への想いを投稿》前田健太投手、マイナー移籍にともない妻が現地視察「なかなか来ない場所なので」…夫婦がSNSで匂わせた「古巣への想い」
NEWSポストセブン
2023年ドラフト1位で広島に入団した常廣羽也斗(時事通信)
《1単位とれずに痛恨の再留年》広島カープ・常廣羽也斗投手、現在も青山学院大学に在学中…球団も事実認める「本人にとっては重要なキャリア」とコメント
NEWSポストセブン
芸能生活20周年を迎えたタレントの鈴木あきえさん
《チア時代に甲子園アルプス席で母校を応援》鈴木あきえ、芸能生活21年で“1度だけ引退を考えた過去”「グラビア撮影のたびに水着の面積がちっちゃくなって…」
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
《ラーメンにウジ虫混入騒動》体重減少、誹謗中傷、害虫対策の徹底…誠実な店主が吐露する営業再開までの苦難の40日間「『頑張ってね』という言葉すら怖く感じた」
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
【「便器なめろ」の暴言も】広陵「暴力問題」で被害生徒の父が初告白「求めるのは中井監督と堀校長の謝罪、再発防止策」 監督の「対外試合がなくなってもいいんか?」発言を否定しない学校側報告書の存在も 広陵は「そうしたやりとりはなかった」と回答
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《過激すぎる》イギリス公共放送が制作した金髪美女インフルエンサー(26)の密着番組、スポンサーが異例の抗議「自社製品と関連づけられたくない」 
NEWSポストセブン
悠仁さまに関心を寄せるのは日本人だけではない(時事通信フォト)
〈悠仁親王の直接の先輩が質問に何でも答えます!〉中国SNSに現れた“筑波大の先輩”名乗る中国人留学生が「投稿全削除」のワケ《中国で炎上》
週刊ポスト