スポーツ

蛯名正義が調教師として初めて挑んだ桜花賞 素直で前向きなプリムツァールの走りを振り返る「この時機にこんなに一生懸命ひたむきに走る馬はそうそういません」

蛯名正義氏が調教師として初めて臨んだ桜花賞について振り返る

蛯名正義氏が調教師として初めて臨んだ桜花賞について振り返る

 1987年の騎手デビューから34年間にわたり国内外で活躍した名手・蛯名正義氏は、2022年3月から調教師として活動中だ。蛯名氏の週刊ポスト連載『エビショー厩舎』から、桜花賞について振り返る。

 * * *
 4月13日に阪神競馬場で行なわれた3歳牝馬クラシックの桜花賞に調教師として初めて臨みました。良馬場を期待していましたが、天気予報で雨。しかも昼ごろまでは小雨だったのが、パドックでの周回が始まった頃に更に強くなってきました。

 どの馬もよく見えて、さすがにGI、どの陣営もちゃんと仕上げてきていて素晴らしかったですね。パドックで迎えてくれたクラブや牧場のスタッフからは「桜花賞に間に合いましたね」「出られてよかったですね」と言っていただき、感謝の気持ちでいっぱい。プリムツァールは大舞台でも落ち着いており、お行儀よく歩いているのがこの馬らしいなと感心しました。オッズを見たら、最低の18番人気でしたが、そこまで人気ないのか……もっともオッズがどうこうではなく、この馬の競馬をすればいいだけです。

 前の週の追い切りで仕上がっていたので、当該週はビシッと追う必要はなかった。馬の気持ち本位で、いい状態をキープして本番を迎えられることに気を使ってきました。美浦トレセンを12日(土)の朝4時に出発し、阪神競馬場には昼ごろに到着、スタッフからは途中さほど渋滞に巻き込まれることもなく、スムーズだったとの報告でした。僕自身は土曜日の中山競馬が終わってから向かいました。

 スタートは少しゆっくり出たように見えました。いいスタートを決めた1番人気馬が飛ばしていきましたが、プリムツァールはどんな展開であっても順応できるので、ペースに戸惑うようなことはなかったと思います。外枠(17番)だったので、津村明秀騎手は無理に内に入れずじっくりかまえたようです。4コーナーでは後方の位置でしたが、直線では本当によく伸びてきてくれました。馬場は稍重でしたが、それほど影響はなかったのではないでしょうか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

“教育虐待”を受けたと主張する戸田容疑者の家庭環境とは── (時事通信社)
「母親から数万円の振り込み断られた」東大前駅切りつけ事件・戸田佳孝容疑者(43)の犯行動機に見える「失われた世代」の困難《50万人以上の高齢者が子に仕送りの推計データも》
NEWSポストセブン
府中刑務所の食事見本。ふりかけや、佃煮らしき小鉢が見える。2024年2月報道向け公開時(AFP=時事)
暴力団幹部が定食屋で「勘弁してくれよ」と言った事情 目の前にはアミの佃煮、たくわん、塩辛など「ご飯のおとも」がずらり
NEWSポストセブン
秋篠宮と眞子さん夫妻の距離感は(左・宮内庁提供、右・女性セブン)
「悠仁さまの成年式延期」は出産控えた姉・眞子さんへの配慮だった可能性「9月開催で眞子さんの“初里帰り”&秋篠宮ご夫妻と“初孫”の対面実現も」
NEWSポストセブン
1998年にシングル『SACHI』でデビューした歌手のSILVA(ブログより)
《“愛の伝道師”として活躍した歌手SILVAの今》母として『子どもの性教育』講師活動、マイクを握れば「投げ銭ライブ」に「2200円の激安ボイトレレッスン」の出血大サービスも
NEWSポストセブン
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《フリーク・オフ衝撃の実態》「全身常にピカピカに」コムズ被告が女性に命じた“5分おきの全身ベビーオイル塗り直し”、性的人身売買裁判の行方は
NEWSポストセブン
大食いYouTuber・おごせ綾さん
《体重28.8kgの大食いタレント》おごせ綾(34)“健康が心配になる”特殊すぎる食生活、テレビ出演で「さすがに痩せすぎ」と話題
NEWSポストセブン
美智子さまが初ひ孫を抱くのはいつの日になるだろうか(左・JMPA。右・女性セブン)
【小室眞子さんが出産】美智子さまと上皇さまに初ひ孫を抱いてほしい…初孫として大きな愛を受けてきた眞子さんの思い
女性セブン
宮城野親方
《元横綱・白鵬の宮城野親方「退職情報」に注目集まる》一度は本人が否定も、大の里の横綱昇進のなかで「祝賀ムードに水を差さなければいいが…」と関係者が懸念
NEWSポストセブン
出産を間近に控える眞子さん
眞子さん&小室圭さんがしていた第1子誕生直前の “出産準備”「購入した新居はレンガ造りの一戸建て」「引っ越し前後にDIY用品をショッピング」
NEWSポストセブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《永野芽郁が見せた涙とファイティングポーズ》「まさか自分が報道されるなんて…」『キャスター』打ち上げではにかみながら誓った“女優継続スピーチ”
NEWSポストセブン
子育てのために一戸建てを購入した小室圭さん
【眞子さん極秘出産&築40年近い中古の一戸建て】小室圭さん、アメリカで約1億円マイホーム購入 「頭金600万円」強気の返済計画、今後の収入アップを確信しているのか
女性セブン
カジュアルな服装の小室さん夫妻(2025年5月)
《親子スリーショットで話題》小室眞子さん“ゆったりすぎるコート”で貫いた「国民感情を配慮した極秘出産」、識者は「十分配慮のうえ臨まれていたのでは」
NEWSポストセブン