太田氏側が言うように、金銭提供情報が公認問題の過程で広がったのはその通りだ。そこで太田氏の公認に否定的な立場の青山・大阪府連会長にも見解を聞いた。
「私が府連会長になってまだ数か月ですが、それでも太田氏に関する噂は耳にタコができるくらい聞かされました。府連の役員連絡会でも、一度、太田さんが地方議員に向けて『いろいろ噂されているけれど、私はお金使ってません』とおっしゃったことがある。否定されたのでしょうが、地方議員からは全く反応がなかった。その状況を見て、私は相当噂になってるんだろうなと思いました。
太田房江さんに公認を出す権限は府連ではなく、党本部にあります。私が会長になってから太田さんを公認してほしいと党本部に上申したことは一度もありませんが、石破総裁は太田さんを公認しなさいと言って、われわれ府連には一切相談がありませんでした。だから今まで府連内の噂だったことがメディアに取り上げられれば、党本部が責任をもって調査するべきだと思います」
党本部に聞いたが、締め切りまでに回答はなかった。
ただでさえ自民党の参院選大苦戦が予想されるなか、石破首相は自身のヤミ献金疑惑と太田氏の“買収工作”疑惑に頬被りを続けるわけにはいかないはずだ。
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※週刊ポスト2025年5月30日号