「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
6月3日、プロ野球・巨人軍の終身名誉監督であり、「ミスタープロ野球」と呼ばれ、国民に愛された長嶋茂雄さん(89)が、肺炎のため都内の病院で亡くなった。葬儀・告別式は近親者のみで執り行われ、喪主は次女・長島三奈さん(57)が務めるという。
長嶋さんは2004年3月4日、脳梗塞を発症。後遺症が大きいとされる心原性脳塞栓症により右半身の麻痺と言語障害が残った。しかし不屈の精神でリハビリに励み、2005年7月には東京ドームで巨人対広島戦を観戦し、入院後初めて公の場に姿を見せるまでに回復した。
その後、2006年には少年の野球教室に飛び入りで参加。2013年には、松井秀喜選手と同時受賞した国民栄誉賞の授与式の始球式で打席に入り、松井氏の投球に対して片手打ちを披露するなど、元気な姿を見せていた。しかし2018年7月、検査で胆石が見つかり、緊急入院となった。スポーツ紙記者が語る。
「長嶋さんは高熱と激しい腹痛で検査を受けたところ、肌や目が黄色くなる『黄疸』の症状が出ていて、検査で肝臓のすぐ近くにある胆のうの調子が悪いことがわかり、極秘入院。容態は芳しくなく、いつ何が起きてもおかしくない状態だったそうです。当時、悪化と小康を繰り返す長嶋さんを、誰よりも懸命に看病していたのが、次女の三奈さんでした」(スポーツ紙記者)