明治神宮で初めての土俵入り。師匠(元横綱・稀勢の里)の『赤富士』の三つぞろいをつけ、同じ雲竜型を披露した(写真/JMPA)
北の湖の前進力+貴乃花の下半身
やく氏が語る。
「過去に大きな力士はたくさんいましたが、大の里はあの大きさでしかも取り口が慎重。負けないタイプの横綱になっていくことを期待します。北の湖の前進力に貴乃花の下半身が加わった前例にない“最強横綱”になるのでは」
過去の大横綱には、未だに破られていない69連勝の記録を持つ伝説の横綱・双葉山、街頭テレビ時代のヒーローだった栃錦や若乃花の名も挙がる。日本出身で優勝20回以上の横綱には大鵬(32勝)、千代の富士(31回)、北の湖(24回)、貴乃花(22回)がいる。いずれも大記録を打ち立て、国民的ヒーローとして圧倒的な人気を博した名横綱だが、大の里は肩を並べられるか。
「すでに心技体が備わっていて、実直で謙虚な人柄です。勝っても負けても淡々と振る舞う素直で抑えの利いた性格なので、トップリーダーとして角界を10年以上引っ張っていく存在になると断言してもいい」(杉山氏)