福森さんの隣にいるのは、アパレルブランド「RESOUND CLOTHIN」のデザイナー兼代表の梅本剛史さん。元LDHのデザイナーという肩書きも持つ
心の支えになった世界的有名アーティストのデザイナー
「挑戦しないと何も始まらない」━━そう背中を押してくれた人物もいる。アパレルブランド『RESOUND CLOTHIN』デザイナー兼代表の梅本剛史さん(44)だ。EXILE、三代目 J SOUL BROTHERS、GENERATIONSなどが所属するLDHの元デザイナーという肩書きも持つ。
「僕が大学時代、アパレル店のバイト先が梅本さんの服を売っていたんですね。お会いすると少しずつお話しするようになって、それでご飯に連れてもらいました」
今から約20年前の出来事だ。福森さんの父親はEXILEの熱烈なファンだった。父親の車ではいつもEXILEの音楽が流れ、次第に福森さん自身もファンとなる。
「当初、梅本さんが元LDHのデザイナーだったと知らなかったんです。自分が見ていたEXILEのライブ衣装を梅本さんがデザインしていたと知ったときは本当に驚きました。梅本さんはむちゃくちゃ前向きで、いつも『やらなかったら何も始まらない』と言い、『挑戦しろ。失敗しても今の位置に戻るだけやん』と背中を押してくれます。一人で心が折れそうになると梅本さんに連絡します。
最近、高野山に連れて行ってもらったんですが、その日は運悪く記録的な雨が降りました。普通の感覚だと中止にして別の行き先を考えたりしますが、梅本さんは『行かない選択肢はない』と言って向かうんです(笑)。
すると雨が小降りになって、霧に包まれた高野山はすごく幻想的でした。一歩前に踏み出したから経験できたことなんで、今の病気に対しても同じだと思います」
現在、抗がん剤治療を続けているが顕著な効果は確認できていない。そこで仲間たちが保険適用外の抗がん剤治療を受けられるよう、クラウドファンディングを立ち上げた。目標金額は5000万円。現在までに2000万円近くが集まっている。
「新たな治療に挑戦することで『希少がん』と闘う人たちの一助になれば、とも思います。『希少がんの会』ではほとんどが年配者で、僕がいちばん若かった。治療の手段がないのでどうしてもネガティブになってしまう。若い僕が行動して希望を見出せたら……」
治療は10月初旬に開始予定で、新たなるステージでの挑戦がまた始まる。
◆取材・文/加藤慶
