浅田美代子(左)と原菜乃華が特別対談(撮影/井上たろう)
作中では終戦を迎え、新たな展開に入ったNHK朝ドラ『あんぱん』。ヒロイン・朝田のぶ(今田美桜)とともに同作を盛り上げるのが、「朝田家」の面々だ。今回は祖母役の浅田美代子(69)、三姉妹の末っ子役の原菜乃華(21)が特別対談。【前後編の前編】
浅田美代子(朝田くら役):お疲れさま! こうして会うと、やっぱり“家族”っていう感じがするわよねぇ。
原菜乃華(朝田メイコ役):そうですね。嵩さん(北村匠海)が出征する戦争編に入ってからは朝田家がみんなで顔を合わせる機会が減っていたので、ちょっとお久しぶりです(笑)。
浅田:朝田家は休憩時間も控え室にこもらず、前室(ドラマの撮影前の待合スぺース)にいる人が多いから、いつもみんな一緒。そういう仲の良い雰囲気が伝わるのか、視聴者の皆さんも世代を超えてすごく盛り上がってくださっているわよね。
原:私も行く現場、行く現場で「『あんぱん』観てるよ。めちゃくちゃ面白いね」と言っていただいて。
浅田:くらばあは、しっかりしすぎていなくて、みんなと一緒に楽しくやってるおばあちゃんにしたいなと思っていて。釜爺(釜次/吉田鋼太郎)とも仲良いし、羽多子(江口のりこ)さんによくツッコまれてるし、演じていても楽しいのよ。
原:メイコは「ザ・三姉妹の末っ子」みたいなんです。明るくて素直で天真爛漫で、可愛らしくて接しやすいところもある。なんだかんだ周りに助けてもらえるような茶目っ気のある子だなと思っています。
浅田:メイコは可愛いのよね。一人幼い感じに見えるけど、嵩とのぶの仲を取り持ったり、千尋くん(中沢元紀)ののぶへの気持ちに気づいたり。実はしっかりしてるのよ。のぶの夫になる次郎さん(中島歩)と嵩が遭遇する場面なんか、すごく慌てていたでしょ。メイコはみんなのことを思っているから。三姉妹全員、それぞれ演じている本人のイメージがそのまま反映されているキャラクターよね。
原:私もそう思います。最初にメイコという役柄を聞いた時には、「歌を歌うことが好きな女の子」とだけ聞いていたんですね。でも、よく食べるんですよ(笑)。台本にメイコはよく食べるとか書かれているわけじゃないですが、天真爛漫なところは自分と似ているかも。
浅田:それとやっぱり明るいところよね。現場でも楽しそうなことがあると「何、何?」って言って入っていくみたいなところ、あるでしょ?
原:そうかも(笑)。のぶ姉ちゃんも蘭子姉ちゃん(河合優実)もすごく似てらっしゃると思います。
浅田:のぶはやっぱり「はちきん(土佐弁で「男勝り」)」で。今田さんがいるだけで場が明るくなるのよね。それに、役を作るというよりも、自然にその人物になるタイプだから、芝居している感じがしない。三姉妹はみんな天性の憑依型よね。
原:ありがとうございます! 蘭子姉ちゃんはしっかり者で大人っぽくて、のぶ姉ちゃんは本当に明るくて強くて、長女らしいですよね。