玄関のドアには不動産会社からの貼り紙が残されていた
「6月下旬まではお見かけしましたよ。彼は大体夜中に来て、タバコとドリップコーヒーを買っていくんです。ときどき、片手に納まるくらいの小包をメルカリで発送することもあった。暑い時期はいつも、Tシャツに短パン、ビーサンで、キャップを後ろ向きに被ってサングラスという格好。ニュース映像で流れているままです。あと顔以外は全て入れ墨。腕も手首まで、足も足首までという感じでビッシリと入れ墨でしたから、かなり印象的でした。
ただ、会計のときに『袋いりますか』と聞くと『いらないです』という感じで普通に会話はできる方で、もめ事を起こすようなことはありませんでした。強いていえば、レジで割り込んだ人がいると、『並んでんだろ、割り込むなよ』と注意することがあったくらいですかね」
「意外とおとなしい、普通の男性」という証言が複数ある他方、“暴力性”をのぞかせることもあった。前出のアパート住人は「容疑者がひどい口論をしていた」と証言した。
住人が証言した“暴力沙汰トラブル”
「普通っちゃ普通なんだけど、大声で電話しながら口喧嘩をしてることも多かったし、かと思うと、突然大声で笑ったりしているときもあったんですよね……。
そういえば1か月前、山下さんの部屋の前で男2人が夜中の2時くらいから4時間も口論していました。最初は普通の言い合いでしたが、1時間ほどしたらすごい口論になり、大きな声でずっと喧嘩していました。それはもう、なんて言っているかわからないくらいの罵り合いでした。
殴ったり蹴ったりする感じではなく、とにかく4時間ずっと言い争い。自分の部屋の前でそんな騒ぎがあれば、山下さんが出ていって注意するはずですが、それがなかったので、『山下さんと誰かがケンカしてるんだろうね』なんて同居人と話したのを覚えています。
しばらくして、さすがに誰かが通報したみたいで、パトカーのサイレンが近づいてきたタイミングでようやく口論が収まった。あれは本当に怖かったです」
山下容疑者が言い争いをしていたかは不明だが、本人に関係するトラブルだったのだろうか。前出とは別の50代アパート住民は、別のエピソードを明かす。