記者会見する静岡県伊東市の田久保真紀市長(時事通信フォト)
ダメな謝り方で火に油を注がないための三つの心得
自分が謝罪しなければならなくなったときに備えて、政治家が示してくれている実例から「ダメな謝り方で火に油を注がないための三つの心得」を導き出してみましょう。
その1●「不快な思いをなさったとしたら」「誤解を招いたとしたら」など相手に責任を押しつけない
仕事で明らかなミスをしておいて、相手に「ご迷惑をおかけしたとしたら」という謝り方をしたら、「お前、ふざけてるのか!」と胸倉をつかまれても仕方ありません。
その2●言葉だけでなく、全身で「反省の色」を見せる
妻に火遊びがバレた場面で「もう二度としません。何とぞお許しください」と口では言いつつ、椅子にふんぞり返ってスマホをいじっていたら、絶対に許してはもらえません。
その3●間違いやウソはできるだけ早く認めて半端な言い逃れをしない
大事な連絡をし忘れていて、上司に「どうなった?」と聞かれたときは、その時点で「申し訳ありません。忘れてました」と白状するのがベスト。「えーっと、たしかしたはずなんですが」的な言い逃れをすると、結果的に何十倍も激しく信用を失います。
政治家が謝る場面でよく使う「~としたら」という姑息な責任逃れ構文は、一般の社会生活では絶対に通用しないし、そもそも良識が少しでもあれば使おうとは思いません。政治家のみなさんが平気でお使いになるのは、よっぽど国民をナメているのでしょうか、あるいはよっぽど何も考えてらっしゃらないのでしょうか。
選挙が終わったあとで、よくない結果だった政治家や党の幹部はどんな謝り方をするのか、ちょっと楽しみです。同時に、失言も対応も論外だった所属議員に対して甘々な処分しか下さないような党が、選挙でどんな審判を下されるのかもけっこう楽しみです。いや、時節柄あくまで一般論ですけど。