中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
「今の日本社会は、モノが溢れているのに明日の飲食にも困る労働者階級が膨大に生み出されています。これは資本主義社会特有の病理です。身近な例で考えると、ご飯を満足に食べられない人がいるのに、スーパーでは廃棄が無くなりませんよね。これは資本家階級が儲けて、会社が潰さないようにしているからです。一部の権力者が得をするだけの社会ではなく、会社や工場を社会全体のものにし、労働者のための社会にしていくことが必要なんです」
女性差別、性的少数者の差別、障害がある人の差別……自身の実体験から、さまざまな差別のある世の中に疑問を感じ、その解決策を「中核派」と、マルクスが書いた『共産党宣言』に見つけたというニノミヤさん。公安当局に監視される極左暴力集団に入った謎の美女“中核派のジャンヌ・ダルク”の実像に迫った。【全4回の4回目】
──「中核派」「全学連」については公安当局が左翼の暴力的な危険集団とみなして調査をしています。ニノミヤさんについても当局は知っているはずです。実際に中核派には、どのようなメンバーがいるのですか。
「いろんな人が居るけど、みんな普通です(笑)。資本主義の社会で生きてきて、差別や抑圧を感じて、自分で闘わなきゃと思っている人もいるし、イスラエルやウクライナの件で反戦をかかげて闘っている人もいる。みんな根本では、資本主義社会を打倒して共産主義社会を作ろうとしていることが共通していますね」
──過去には内ゲバが起こり身内で殺人事件も起きています。