「100万円、80万円、30万円」が「80万円、60万円、30万円」に…(ideyuu1244/イメージマート)

「100万円、80万円、30万円」が「80万円、60万円、30万円」に…(ideyuu1244/イメージマート)

「100万円、80万円、30万円」が「80万円、60万円、30万円」に

「あの人が、若林さんのことをSNSで書いたら、被害者がどんどん集まってきたんですよ。いやぁ、やっぱり先生は凄いなぁ」

 80万円の返金から3日も経たないうちに、嬉しそうな口調で、安田くんから電話があった。今度は、3人の被害者を連れて行くと言う。

 前回と同じように、私は3人とそれぞれ委任契約を結び、例の会社に返金請求の内容証明を送った。3人が払ったのは、100万円、80万円、30万円。すると、また同じ秘書から連絡があり、100万円のうち80万円、80万円のうち60万円、30万円については全額を返金するので、和解したいと連絡があった。

 私は3人の同意を得て、合意書を郵送した。先方は同意して、約束の金額が振り込まれ、私は成功報酬を得た。

 それからも安田くんは次々に被害者を連れて来た。私はどんどん契約し、どんどん内容証明を送った。例の秘書はどんどん返金し、私はどんどん成功報酬を得たが、返金額はだんだんとスリムになっていった。

 情報商材の会社は短期で稼いで会社をたたむのが特徴だ。だから、早い段階で返金請求すれば、払った金の大半は戻ってくるが、終盤では返金額が減っていくのだ。

 安田くんが連れて来た最初の依頼者の返金請求から約1か月の間に、私は20 人を超える被害者の代理人となり、その全員が払ったお金の過半以上を取り戻した。

(了。前編を読む

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