注目度が上昇中のTBS・山形純菜アナ(インスタグラムより)
テレビ局勤務の“局アナ”からフリーに転身して活躍する女性アナが増えているが、“局アナ”にも評価の高い人材は多い。その1人として最近、注目度が上昇しているのがTBSの山形純菜アナウンサー(31才)だ。その魅力について、コラムニストで放送作家の山田美保子さんが解説する。
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現在、局内外の評判が爆上がり中なのがTBSの山形純菜アナウンサーだ。
経歴で目を引くのは、実践女子大学在学中に「ミス実践コンテスト2013」グランプリに選ばれ、その後、「Miss of Miss CAMPUS QUEEN CONTEST」のファイナリスト、「Miss of Tokyo」グランプリ、「Miss of Japan」グランプリ、「ミス・インターナショナル日本代表選出大会」グランプリなどなどの輝かしい記録である。
ミスコンで好成績を残した女性アナウンサーというのは珍しくはないが、「ミス・インターナショナル世界大会」でもファイナリストになった山形アナのプロっぽい美貌は今も画面の中でダントツの華やかさを放っている。
こうした美しすぎる経歴を知ってしまうと、中身も派手で少々チャラいタイプだと思ってしまいがちだが、これが全く違うのである。
まず感じるのは真面目だということ。「でも、その中に“遊び”や“面白がれる感覚”を持ち合わせているのが山形の魅力」というのはスタッフらの山形純菜評である。
これは簡単なようで実は難しい点だと思われる。先輩やスタッフから教えてもらってできるものでもないだろう。
生放送でも臨機応変に対応する安定感
キチンとしているのに柔らかさや懐の深さがある上、生放送中の嗅覚も抜群。そうした場面は、現在、山形アナが月~木曜日のサブキャスターを担当している『Nスタ』でも随所に見ることができる。
そもそも生放送は時間との闘いだ。その上、系列局にネットする部分としない部分があるため、それぞれの“店構え”がやや異なる場面もあるのだが、山形アナは常にしなやかに順応している。
中でも彼女が長い手を存分に活かし、身振り手振りでプレゼンをする「気になる!3コマニュース」は、ひじょうにわかりやすい。
過度なリアクションや“顔芸”をしないのも近年の女性アナウンサーとは異なる山形アナの特徴であり魅力の一つ。パネルに記された「〇〇」を「ホニャララ」と言わないのも山形アナだ。
昭和の制作者からすると、やや物足りないと感じるかもしれないし、「面白味に欠ける」と思う視聴者の皆さんもいるかもしれないが、彼女は決して面白くないわけではないのである。「どんなときでも自然体でいられる強さや、SNSの反応を怖がり過ぎない伸びやかな言動も彼女の強み」(スタッフ談)という。
メインキャスターの井上貴博アナや出水麻衣アナからどんなボールが飛んできても短い時間でキッチリ返せる山形アナに対しては、井上、出水両アナも安心しきって色々な質問をしてくる。
TBSは「FIVBバレーボール・ネイションズリーグ」を中継してきたが、「TBSでバレーボールと言えば山形ですから」と井上アナがコメンテーターの東尾理子氏に売り込む場面も見られた。その井上アナからは、「改めて聞きますけれど、セッターとはどういう存在なんですか?」との恐らく打ち合わせではなかった質問が突然飛んだのだが、山形アナは一瞬で「担任の先生のような…」と返し、その後の短い解説もひじょうにわかりやすかった。
もっともバレーボールをやっていたのは「中学のときだけですから」と山形アナは謙遜するが、なんとキャプテンだったそう。加えて陸上部の助っ人をするほど足が速かったスポーツウーマン。高校時代は看護教諭を目指しており、栄養士、管理栄養士、食品衛生監視員、食品衛生管理者の資格をもつ。
『Nスタ』では外から中継する天気コーナーでの河津真人気象予報士とのやりとりや、涼しかった頃には集まっていた若きパパやママと小さなお子さんへの細やかな接し方も抜群な山形アナ。TBSのマスコット、ブーナちゃんとの可愛らしい会話や共にとるポーズなどにもほっこりさせられる。