鋭いツイートで話題になるフィフィ(提供/サンミュージック)
玉川氏の発言は…
今回は選挙制度やメディアの体質について、いろいろ考えさせられる選挙でもありました。
7月21日、朝の情報番組『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、元テレビ朝日局員の玉川徹氏(62)が、「ここ10年、どんどん選挙に行かなくなった人が(今回の参院選に)行った。そういう人、誰が行ったかを分析しないといけない」「今まで選挙に興味がない、政治に興味のない人がたまたまSNSやショート動画を見て、そこで触れてっていう話」「(これまでは)基本知識を持っている人が選挙に行っていた」などと発言して物議を醸しましたが、マスメディアの“本音”が集約されていると感じました。私にはこれが、“SNSで情報を得ている人たち”が投票すること自体に疑問を呈したようにも聞こえたんです。
今回の参院選では投票率が上がり、15年ぶりに50%後半を記録。しかし、まだまだ低い。もっと多くの方に参加してほしいですし、メディアには有権者をガッカリさせないでほしいです。
たとえば、東京選挙区から出馬した無所属の平野雨龍氏(31)は、連日の熱い街頭演説はネット上で大きく話題を呼び、主要駅前を埋め尽くすほどの人が集まりました。実際、支持者も集まり、23万票を獲得しましたが惜しくも落選。無所属となるとなかなかテレビで話題にされないですが、そんな状況でも健闘したと思います。一方で、10万票ほどの得票数でも当選している人もいる。
これは選挙制度の問題でもあるのですが、「結局、投票に行っても自分たちの声って届かないんだ」と若者に思わせてしまうと、選挙離れが進んでいく気がしています。小さな政党や無所属の方がメディアに取り上げられないのは、なんか「フェアじゃないじゃん」って思いましたね。
大いにプレッシャーを感じていると思う
与党も野党も、議席を大きく伸ばした参政党も含めて、今回の選挙結果に、大いにプレッシャーを感じていると思います。有権者の関心ごとはかなり敏感にわかったと思いますし、これまで以上に熱が高まった議論もたくさんあったでしょう。戦後目を背けてきたけど、進めなくてはならない議論もいくつか出てきました。
ぜひ、選挙前に掲げた公約は実行してほしい。言ったからには動かないと、有権者の期待を裏切ることになりますから。