●第146震洋隊基地跡(宮城県東松島市)
「震洋」はベニヤ板のモーターボートに爆薬を積んで敵艦に体当たりする特攻兵器だった。1944(昭和19)年に量産され、フィリピン、沖縄、本土太平洋岸に配備された。東松島市の宮戸島には震洋を格納するために掘ったとされる横穴10か所、海へ続くレールなどが残存する。
第146震洋隊基地跡(宮城県東松島市)
●猿島(神奈川県横須賀市)
三笠桟橋から定期船で行ける猿島は現在、コスプレイヤーに人気の撮影スポット。江戸幕府により砲台が築かれ、明治時代に要塞化。昭和期には高角砲が設置され、横須賀軍港を守る防空砲台として終戦を迎えた。B-29の爆撃に対抗するために造られた12.7cm高角砲砲座も残る。
猿島(神奈川県横須賀市)
●加賀谷家防空壕(大阪府大阪市)
住之江区の住宅街に、地中に埋まったような外観のコンクリート製の防空壕が残る。戦争末期、地域の世話役だった故・加賀谷保一さんが、近隣のお年寄りが避難できる場所をと私財を投じた。完成したのは、1945(昭和20)年8月14日だった。
加賀谷家防空壕(大阪府大阪市)
●前浜掩体群(高知県南国市)
高知龍馬空港がある一帯は戦時中、軍用飛行場にされた。防衛庁の資料には飛行機を守る格納庫・掩体が41基あったと記される。7基が現存し、7号掩体は戦後に後部を打ち抜いて道と水路が通され、珍しい姿で保存されている。
前浜掩体群(高知県南国市)