スポーツ

巨人V9戦士たちが語る「長嶋茂雄」の記憶 関本四十四氏は「分厚い給料袋」、上田武司氏は「ベンチの指示を無視した守備位置」が鮮烈な印象に

「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)

「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)

 1965年から1973年にかけて達成されたのが巨人の「V9」だ。9年連続日本一は、プロ野球界で今なお破られていない“不滅の記録”とされる。今年6月3日に亡くなった長嶋茂雄氏がそのチームの中心にいた。長嶋氏を含む多くのV9戦士、巨人の連覇を阻止せんと闘志を燃やしたライバルたちを取材して新著『巨人V9の真実』(小学館新書)をまとめた著者・鵜飼克郎氏(ジャーナリスト)が、“チームメイトが見たミスター”の姿についてレポートする。

 * * *

 V9後期の巨人を先発として支えた関本四十四氏。入団時、すでに巨人はV3を達成しており、一軍昇格時にはV6まで伸ばしていた。「ONをバックに投げたい」の一念で努力を重ねたというが、そうした立場からは長嶋氏や王貞治氏は同じ一軍でも仰ぎ見る存在だったようだ。

「当時の給料は手渡しです。西銀座にあった球団事務所からヨボヨボのお爺さん職員が風呂敷に入れて後楽園球場まで運んでいました。今考えたらよく襲われなかったものです(笑い)。

 ロッカーに集められて茶封筒が1人1人に配られるので、他の人がどれぐらいもらっているかが分かる。ONは分厚くて机の上に立っていました。森(昌彦)さんや他のベテランがその半分くらいで、ホリさん(堀内恒彦)がさらにその半分、僕ら若手はペラペラ。給料日が一番情けなかった(笑い)。でも遠征先での飲み食いはONが全部出してくれたりしました」

関連記事

トピックス

おぎやはぎ・矢作兼と石橋貴明(インスタグラムより)
《7キロくらい痩せた》石橋貴明の“病状”を明かした「おぎやはぎ」矢作兼の意図、後輩芸人が気を揉む恒例「誕生日会」開催
NEWSポストセブン
豊昇龍
豊昇龍が8連勝で単独首位なのに「懸賞金」は1敗の大の里のほうが400万円超も多い!? 指定本数の増加で「千秋楽までにさらに差が開く可能性がある」の指摘も
NEWSポストセブン
イベント出演辞退を連発している米倉涼子。
「一体何があったんだ…」米倉涼子、相次ぐイベント出演“ドタキャン”に業界関係者が困惑
NEWSポストセブン
エドワード王子夫妻を出迎えられた天皇皇后両陛下(2025年9月19日、写真/AFLO)
《エドワード王子夫妻をお出迎え》皇后雅子さまが「白」で天皇陛下とリンクコーデ 異素材を組み合わせて“メリハリ”を演出
NEWSポストセブン
“CS不要論”を一蹴した藤川球児監督だが…
【クライマックスシリーズは必要か?】阪神・藤川球児監督は「絶対にやったほうがいい」と自信満々でもレジェンドOBが危惧する不安要素「短期決戦はわからへんよ」
週刊ポスト
「LUNA SEA」のドラマー・真矢、妻の元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《大腸がんと脳腫瘍公表》「痩せた…」「顔認証でスマホを開くのも大変みたい」LUNA SEA真矢の実兄が明かした“病状”と元モー娘。妻・石黒彩からの“気丈な言葉”
NEWSポストセブン
世界陸上を観戦する佳子さまと悠仁さま(2025年9月、撮影/JMPA)
《おふたりでの公務は6年ぶり》佳子さまと悠仁さまが世界陸上をご観戦、走り高跳びや400m競走に大興奮 手拍子でエールを送られる場面も 
女性セブン
起死回生の一手となるか(市川猿之助。写真/共同通信社)
「骨董品コレクションも売りに出し…」収入が断たれ苦境が続く市川猿之助、起死回生の一手となりうる「新作歌舞伎」構想 自宅で脚本執筆中か
週刊ポスト
インタビュー時の町さんとアップデート前の町さん(右は本人提供)
《“整形告白”でXが炎上》「お金ないなら垢抜け無理!」ミス日本大学法学部2024グランプリ獲得の女子大生が明かした投稿の意図
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ハワイ別荘・泥沼訴訟を深堀り》大谷翔平が真美子さんと娘をめぐって“許せなかった一線”…原告の日本人女性は「(大谷サイドが)不法に妨害した」と主張
NEWSポストセブン
須藤被告(左)と野崎さん(右)
《紀州のドン・ファンの遺言書》元妻が「約6億5000万円ゲット」の可能性…「ゴム手袋をつけて初夜」法廷で主張されていた野崎さんとの“異様な関係性”
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)の“過激バスツアー”に批判殺到 大学フェミニスト協会は「企画に参加し、支持する全員に反対」
NEWSポストセブン