容疑者は29歳(SNSより、現在は削除済み)
防犯カメラ映像がSNSで拡散
その一部始終は、防犯カメラが捉えていた。
エレベーターの入り口に立ち、何やら被害女性と口論をしているようだ。その最中、イゴール容疑者は突然、左の拳で女性に殴りかかり、そのまま激しく何度も顔を殴打。扉が閉まり密室となった中、被害者が壁にもたれ座り込んでもなおその手を止めることなく、絶え間なく35秒間で合計61回の暴行を加えたという。映像には、顔全体が血で赤く染まった被害女性が、両腕を前に出し必死に抵抗する様子も残されていた。
このショッキングな映像はSNSで拡散され、様々な議論を巻き起こしている。
とあるアカウントは〈彼女はたまたま命を落とさなかっただけ。こうした暴力はいつまで続くのか〉と嘆き、また別のアカウントは〈暴力と隣り合わせの環境にいることは、世界で最も辛いことだろう。厳罰を望む〉と怒りをあらわにした。
「ブラジルでは家庭内暴力や女性に対する暴力が深刻な社会問題として叫ばれています。2022年に『ブラジル公共安全フォーラム』が実施した調査結果によると、調査を受けた女性のうち11.6%が身体的暴力の被害に遭っていることが判明。そうした社会背景があるなか、拡散された映像の一部始終は“許されざるもの”として世間に受け止められています」(同前)
この事件を受けて、女性への暴力根絶を望む世論が、さらに強まっている。