不貞行為を法廷で争うためには小さな証拠集めも大事だ(イメージ)
離婚調停や離婚裁判は、ある意味で「ボクシング」に似ているかもしれない。実際の法廷では、強い証拠がなくとも、弱い証拠を複数積み上げることで勝ちにつながることがある。たとえ証拠一つひとつが間接的で弱いものであっても、それらを複合的に見てストーリーに整合性があれば、 肉体関係の存在を推認させるに足る主張が成立する。一撃KOが無理でも、細かなポイントを重ねて判定勝ちに持ち込む──まさに、そんなイメージだ。
だからこそ、探偵に依頼して強い証拠を狙いつつも、自分自身も日常生活において、小さな証拠を集め続ける努力が必要不可欠となる。
優秀な探偵に依頼したら、「はい、これでもう安心」というわけにはいかない。探偵はあくまでも手助けをする伏兵であって、戦の主役、つまり総大将は自分自身。離婚調停や訴訟の成果は、次の掛け算で決まるといっても過言ではない。
・離婚調停の成果=依頼者の頑張り × 弁護士の能力 × 探偵の能力
要するに、探偵や弁護士がいくら優秀でも、依頼者自身が途中で旗を折ってしまえば意味がない。また、探偵が証拠を何もつかめなければ、優秀な弁護士でも戦えない。さらに、探偵が強力な証拠を撮ってきても、それを活かせない弁護士では成果が薄れる。
離婚調停はボクシングに似ていると言ったけど、同時に「自分自身との戦い」でもある。依頼者が自身の傷ついた心に打ち勝たないかぎり、この戦いで勝利をつかむことはできない。
(了。第1回から読む)
【プロフィール】探偵小沢(たんていおざわ)/大学卒業後に新卒で探偵になる。探偵歴は15年で手掛けた依頼は1100件以上。YouTube・ラジオ・雑誌取材やバラエティ番組などの各種メディア出演をしている日本で唯一の現役私立探偵。