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「未成年の愛人を正常に戻すため、神のシステムを破壊する」占い師・濱田淑恵被告(63)が信者3人とともに入水自殺を決行した経緯【共謀した女性信者の公判で判明】

濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)

濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)

 男性2人に対し自殺をそそのかして死亡させたなどとして、今年逮捕・起訴されていた自称占い師・濱田淑恵被告(63)とその女性信者2人。事件は2020年に和歌山県の海岸にて男性2人の遺体が見つかったことで発覚し、当初警察は事件性なしと判断していたが、別件の事件捜査の過程で改めて捜査の対象となっていた。

 濱田被告は自らを「創造主」と名乗っていた。入水自殺したAさん、Bさんの2名は、濱田被告の熱烈な信者だったと見られている。同じく逮捕された信者・滝谷奈織被告(59)は入水自殺の現場に居合わせ自殺幇助の罪に、また寺崎佐和子被告(47)はAさんの遺書を偽造したなどとして有印私文書偽造・同行使罪等に問われている。

 この両信者の公判が8月1日、大阪地裁でそれぞれ別の時間に行なわれた。

 検察官の冒頭陳述では、2名の被告人と被害者のAさん、Bさんが、濱田被告の強い支配下に置かれていたことが語られた。さらに4人で決行した入水自殺で濱田被告と滝谷被告のみが生き残った過程について、詳細に指摘したのだった——。裁判ライターの普通氏がレポートする。【前後編の後編。前編から読む

「神に財産を預けろ」

 滝谷被告、寺崎被告は濱田被告が運営していたウェブサイトを通じて人生相談をしたことをきっかけに、濱田被告に傾倒した。両被告と被害者であるAさん、Bさんなど一部の信者は“神の国メンバー”として、“創造主”濱田被告の近くにいたが、同時に同被告の強い支配下にあった。濱田被告は信者の目の前で性交を見せつけるなど、常軌を逸した行動を取ることもあったという。

 滝谷被告はAさんと結婚しのちに離婚しているが、これらは濱田被告の指示に沿うものだった。Bさんに対しては「堕天使ルシファーがついているから追い出せ」などとして、顔面を殴り続けたこともあったという。さらに濱田被告は信者に対して「神に財産を預けろ」などと指示しており、Aさんは所有していた不動産を売却したこともあった。そして、各種経理業務は寺崎被告が行っていた。

 そして話は、入水自殺にいたる流れへと移行していく。

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