送検時の濱田淑恵被告
「海岸まで運んで、置いとけ」
4名は鎮痛剤を飲み、Bさんの片方の腕とAさんの腕、さらにBさんのもう片方の腕と滝谷被告の腕とをコードで結んだ。そのとき、濱田被告は誰ともコードでつながることはなかった。4人は手を繋いで入水し、互いに頭を押さえつけるなどした。
その後、濱田被告から「もう止め、ストップ」と声が上がった。その声で滝谷被告は顔を上げた。しかし、AさんとBさんは止まることなく、そのまま死亡した。滝谷被告は、2人が死亡したことを濱田被告に告げると、「海岸まで運んで、置いとけ」と指示されたという。
その後、寺崎被告は濱田被告から電話を受け、2人が死亡したことと、警察から連絡があった場合にどうするかといった指示を受ける。その後、警察からの電話を受けた寺崎被告は、その指示通り「わからない」などと対応したという。
現場となった海岸沿いでは濱田被告の財布が発見されるが、被告らは「Aさんが濱田被告に好意があり、勝手に持っていった」ということにした。また、警察に行くならば、Aさんの遺書を持参しようと考え、偽造することを企てた。そうして寺崎被告がAさんの遺書を偽造したのだった。被告らの企てにより、結果的に事件当時、警察は事件性なしと判断した。