芸能

Perfumeが「コールドスリープ」を発表 「活動休止」という言葉を選ばなかったのはなぜか?臨床心理士が分析

Perfumu公式HPより

「コールドスリープ」を発表したPerfumu(公式HPより)

 人気者がその活動を止めると発表するとき、「活動休止」「解散」「卒業」など様々な表現で発表されてきた。どんな言葉で伝えられても寂しさを感じさせるものだが、3人組テクノポップユニットのPerfumeがメジャーデビュー20周年記念日に発表したコールドスリープ宣言は、寂しさだけではない、ちょっと不思議な感覚をおぼえさせた。臨床心理士の岡村美奈さんが、「コールドスリープ」という言葉が使われたことによる効果を分析する。

 * * *
“コールドスリープ”という言葉を用いて、3人組テクノポップユニットPerfumeが12月31日をもってグループ活動の休止を発表した。活動休止ではなくコールドスリープ(人工冬眠)とは、Perfumeが表現してきた世界感を感じさせる粋な言葉選びだ。

 例えばスーパー銭湯アイドルの「純烈」のような昭和を感じさせるグループがこの言葉を使っても似合わないだろう。だが彼女たちが表現してきた世界感にはぴたりと当てはまる。彼女たちの歌やダンス、最新のCG技術を使ったパフォーマンスや映像にふさわしい感じがするのは、活動休止という言葉よりSF映画などでよく使われてきたコールドスリープだ。それは感性という主観的な感じ方を研究する「感性心理学」みたいなもので、物事をどう感じるのか。その感じ方がどのように成り立っているのかに関係する。Perfumeの持つ唯一無二で独特の世界感が好きなファンは、この言葉に違和感がなかったはずだ。

 この言葉には彼女たちの思いも沢山つまっていたようだ。公式サイトで発表されたコメントを読むと、そう表現した意図がよくわかる。コメントの文章には「自分たちが胸を張って”輝いている”と思えるこの瞬間を刻むため、私たちは2026年からPerfume一度 コールドスリープ します」とある。

 NHKの番組「サイエンスZERO」では、コールドスリープを”人工冬眠”と呼んでいた。究極の省エネ状態で生き抜く方法であり、時間を超えて冬眠した時そのままの状態を維持できるもので、実現に向けて研究が進められているという。Perfumeの公式サイトのコメントには、「『輝いている私たちを歴史に残すこと』 それはPerfumeの夢のひとつでした」と書かれている。輝いている自分たちの姿をそのまま人々の記憶に残しておきたい、そう願ったからこそ、彼女たちは活動休止という言葉を使わなかったのだろう。

関連記事

トピックス

清水容疑者と遠藤容疑者(左・時事通信/右・Instagram)
《若手俳優また逮捕》「突然尋也君に会いたくなる」逮捕の俳優・遠藤健慎がみせた清水尋也被告との“若手俳優のアオい絆”「撮影現場で生まれた強固な連帯感」
今年80歳となったタモリ(時事通信フォト)
《やったことを忘れる…》タモリ、認知症の兆候を明かすなか故郷・福岡に40年所有した複数の不動産を次々に売却「糟糠の妻」「終活」の現在
NEWSポストセブン
陸上の世界選手権を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年9月21日、撮影/JMPA)
《秋のスポーツ観戦ファッション》皇后雅子さま、世界陸上観戦でもご一家でリンクコーデをご披露 かつてはワインレッドやオレンジなど“秋色コーデ”で魅了
NEWSポストセブン
山田美保子さんが『あんぱん』の助演男優賞をノミネート!
再登場が神回だった二宮和也、人気投票1位の阿部サダヲ、コメディーの才能を見せた大森元貴…『あんぱん』で活躍した“助演男優”たち
女性セブン
提訴された大谷翔平サイドの反撃で新たな局面を迎えた(共同通信)
大谷翔平、ハワイ別荘訴訟は新たな局面へ 米屈指の敏腕女性弁護士がサポート、戦う姿勢を見せるのは「大切な家族を守る」という強い意思の現れか
女性セブン
タレントでミュージシャンの桑野信義(HPより)
《体重58キロに激減も…》桑野信義が大腸がん乗り越え、スリムな“イケオジ”に変貌 本人が明かしていた現在の生活
NEWSポストセブン
濱田淑恵容疑者の様々な犯罪が明るみに
《2人の信者が入水自殺》「こいつも死んでました」「やばいな、宇宙の名場面!」占い師・濱田淑恵被告(63)と信者たちが笑いはしゃぐ“衝撃音声”【共謀した女性信者2人の公判】
NEWSポストセブン
雅子さまの定番コーデをチェック(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《“定番コーデ”をチェック》雅子さまと紀子さまのファッションはどこが違うのか? 帽子やジャケット、色選びにみるおふたりの“こだわり”
NEWSポストセブン
おぎやはぎ・矢作兼と石橋貴明(インスタグラムより)
《7キロくらい痩せた》石橋貴明の“病状”を明かした「おぎやはぎ」矢作兼の意図、後輩芸人が気を揉む恒例「誕生日会」開催
NEWSポストセブン
「LUNA SEA」のドラマー・真矢、妻の元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《大腸がんと脳腫瘍公表》「痩せた…」「顔認証でスマホを開くのも大変みたい」LUNA SEA真矢の実兄が明かした“病状”と元モー娘。妻・石黒彩からの“気丈な言葉”
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ハワイ別荘・泥沼訴訟を深堀り》大谷翔平が真美子さんと娘をめぐって“許せなかった一線”…原告の日本人女性は「(大谷サイドが)不法に妨害した」と主張
NEWSポストセブン
須藤被告(左)と野崎さん(右)
《紀州のドン・ファンの遺言書》元妻が「約6億5000万円ゲット」の可能性…「ゴム手袋をつけて初夜」法廷で主張されていた野崎さんとの“異様な関係性”
NEWSポストセブン