「銀座のホステスのときは、どういうマインドで人と関わると自分が選ばれるかを学びました。」
──なるほど。グラドル時代に男性に好かれる術を学び、銀座のクラブでは何を得たのでしょうか?
「銀座のホステスのときは、どういうマインドで人と関わると自分が選ばれるかを学びました。『今日、お客さんに何本シャンパンを入れてもらうか』みたいなマインドでいる女性って、やっぱり売上が低かったんです。
どうやって売り上げを上げるかみたいなのではなく、お客さんが求めていることに私たちが何を提供できるかを考えている人の方が売上が高く、お客さんも自らシャンパンを入れてくれました」
──これまでの経験で得られた知識が今の婚活に役立っているんですね 。
「あと、銀座の世界で教えていただいた接客の方法をちゃんと人に伝えられるようになったのは、選択理論心理学がベースになっています。人材教育コンサルティングサービスの会社の研修で学びました。
この心理学は人間関係を良くして、自分自身の可能性を広げる方法を伝えているんです。グラビアアイドル時代と変わったのは、相手が今何を求めているのかという考え方が全てのベースになっていることです」
──メディアでの露出も増え、グラビアへの復帰などは考えていますか?
「起業したときに出版社から『復活グラビアやりませんか』と声をかけてもらいましたけど、自分自身いろんなことがありすぎましたし、そこから脱して起業しました。今、関わっているお客様が悲しむような出方はしたくなくないので、全部お断りしています」
──今後、力を注いでやっていきたいことは何でしょうか ?
「女性はどこかのタイミングで結婚、出産して今まで見てきた世界とは全然違う世界が訪れるときがあると思うんです。そんなとき、1人でなんとかしないとと思って頑張りすぎてしまう。自信がないからだと思うんです。
今後、女性がどういうフェーズでどんな役割を持ったとしても、『自分の存在が社会にこれだけ貢献してるんだ』という、小さくてもいいから“自信を持てる場所”を作りたいと思っています」
(了。前編から読む)
文/千島絵里香(ジャーナリスト)