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《「あっち行ってろっ!」近寄るカメラを小突いたり》フレンチの坂井宏行が明かした『料理の鉄人』ピリピリ現場「相手に負けると必ずしていたこと」

“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー

“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー

 1993~1999年まで放送された料理バラエティ番組『料理の鉄人』(フジテレビ系)。深夜放送にもかかわらず、最高視聴率23.2%を記録。和食・中華・フランス料理などの“鉄人”が、挑戦者たちと料理の腕を丁々発止で真剣勝負する姿を、毎週、視聴者は固唾をのんで見守った。

 フランス料理の鉄人・坂井宏行さん(83)は番組の最終回で勝利し、“最高の鉄人”となり視聴者を感動させた。あれから26年──坂井さんに『料理の鉄人』の舞台裏や、和の鉄人・道場六三郎さん(94)、中華の鉄人・陳建一さん(享年67)ら共演者とのその後の交流などについて聞いた。【前後編の後編。前編から読む

 * * *
 僕は2代目フランス料理の鉄人として番組に出演したんだけど、出演依頼はずっと断っていたんです。だって、テーマとなる食材を当日にいきなり決められて、1時間で何品も作るなんて大変ですよ。僕の前に、挑戦者として「ラ・ロシェル」のシェフが出演したことがあったから、その大変さはよく聞いていました。

 でも、番組スタッフが当時渋谷にあった僕のお店に何度もやって来て、ある日、僕の赤い衣装を作って持ってきた。出演するなんて言ってないのに! どうも後から聞いた話では、フランス料理のシェフ仲間らが僕を推していたようなんです。

 その番組スタッフは「番組はあと半年で終わる、出演回数は2~3回です」というし、「ラ・ロシェル」のスタッフも背中を押してくれるので出演することにしました。

 最初の対決のときは、そりゃ緊張しました。手もコチコチ、膝もコチコチ。勝利に終わったときには、全身から力が抜けて、その場に倒れ込みそうになるほどでした。緊張はその後もずっと。プレッシャーがすごいですから。絶対負けたくないから、収録前日はいつもピリピリ。テーマの食材はヒントを与えられているので、予想を立てて、あれこれ戦略を考えているんです。スタッフは僕を怖がって、誰も近寄ってきませんでしたね(笑)。でも、みんな快く僕を送り出してくれて、僕がいない間、店をしっかり守ってくれました。

 収録のときもピリピリしていましたよ。すぐ手元までカメラが近寄ってくるから「あっち行ってろ!」なんて小突いたり。炊飯器にスイッチを入れたつもりが入っていなくて、蓋を開けたら「あれ?」なんてミスも。いろんなことがありました。

 料理中にアナウンサーや解説者の服部幸應先生(享年78)の声なんかが耳に入るので、服部先生が「これから蒸すんですかね」と言うのが聞こえてきたら、急きょ変更して焼いてみたりして(笑)。その服部先生も去年亡くなって。寂しいかぎりです。

 結局、出演は半年どころか6年続きました。対決して負けると僕は勉強のため、相手の店に食べに行っていました。予約の電話のときに、ちゃんと僕だと名乗ってね。道場さんや、陳さんの店にも食べに行っていましたよ。道場さんの店には今でも通っていて、メニューはお任せで出していただいています。お椀の「すっぽんタピオカ万頭」はめっちゃウマイですよ! すっぽんの身を、タピオカで包んだ蒸しものが入っていてね。

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