タレント・レースクイーン時代の森下氏(時事通信フォト)
「30代になってからゴルフの練習を始めて、“いろいろな人に連れて行ってもらっている”と話していた。芸能界を離れる前に人脈を広げていたようです。しかし政界進出のニュースを見たときは、本当に驚いた。当時は政治の話など聞いたこともなかった。
ただ、彼女は社交性があって勘所もよく、スタイルもいいので、おじさんから人気があった。年上に可愛がられるタイプだったと思う。四つん這いになって腰を反らす“女豹のポーズ”も、撮影が始まったら腹を括ってやれる子だった」
森下氏が政治に関心を持っていることは、実の父親も知らなかったという。森下氏の父親を知る人物が証言した。
「初出馬のとき、“政治家になりたいなんて聞いたことがない”や“宮城に親戚はいないのに”など、いろいろな意味で娘のことを心配していました。とはいえ親として我が子のチャレンジを応援してはいるようで、“手伝えることはあるか?”と聞いたりして、折を見て本人に声かけはしていたようです」
政治について語るイメージがあまりないタレント出身といえど、そこから森下氏は泥臭く努力を重ねた。住宅街に商店街、漁港や農業地帯など、選挙区のあちこちを訪れて、ついたあだ名が“辻立ちクイーン”だ。
このたび環境大臣政務官に就任して、今後は温暖化や資源から、直近で増加傾向にあるクマ被害に関する問題など、日本の環境問題の解決に取り組んでいくことになる。
芸能界を引退して約6年、初の政務三役就任は、政治家としての“本気”が世間に伝わった結果ということだろう。
