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漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医が継続している「民事訴訟」と「刑事事件」 

赤穂市民病院の医療事故に関する漫画を巡る訴訟で、モデルの医師を提訴し記者会見した漫画の作者の代理人弁護士(2025年3月11日、時事通信フォト)

赤穂市民病院の医療事故に関する漫画を巡る訴訟で、モデルの医師を提訴し記者会見した漫画の作者の代理人弁護士(2025年3月11日、時事通信フォト)

 2年前、インターネット上に突如アップされた漫画『脳外科医 竹田くん』には、架空の病院・赤池市民病院に着任した脳外科医の竹田くんが、立て続けに医療事故を起こしてゆくさまや、それを止めることができないばかりか、隠蔽しようとした病院の腐敗した体質が描かれている。

 2025年2月、作者が声明文を発表。作者は『脳外科医 竹田くん』のモデルとなった病院である兵庫県の赤穂市民病院で起きた医療過誤の被害者の親族であることを公にした。

〈この漫画自体はフィクション(架空世界で展開される物語)ではあるものの、医療事故、及び医療事故にまつわるエピソードは、赤穂市民病院の医療事故事件と病院内のトラブルをモチーフにしています〉(『脳外科医 竹田くん』作者声明文より)

 漫画は2023年7月以降、続きが発表されていない状態であるが、リアルでの赤穂市民病院の医療事故については、状況が刻々と変化し続けている。複数の裁判が続いている現在地を整理する。【前後編の後編。前編から読む

SNSアカウントで自身の主張を発信

 松井医師は、前編で記述した元上司を相手取り民事裁判を提起したのと同じ2023年、『脳外科医 竹田くん』作者の素性を探るべく、同漫画作者の発信者情報開示命令を申し立てていた。翌2024年6月、東京地裁はプロバイダに開示を命じ、これを受けプロバイダは同年7月、作者の個人情報を松井医師に開示していた。

 作者である医療事故被害者親族の情報が松井医師に渡ったわけだが、松井医師はその後、作者に対する損害賠償請求訴訟などのアクションを起こしていなかった。そのため作者が先手を打つ格好で松井医師を相手取り「債務不存在確認訴訟」を大阪地裁に提起したのが今年3月の話である。これは作者の発信している漫画が名誉毀損にあたらないことを確認するための訴訟であり、現在進行中だが、松井医師は弁護士をつけずに本人訴訟で臨んでいるという。

 元上司との民事裁判の控訴審や『脳外科医 竹田くん』作者との民事裁判を抱えているだけでなく、刑事事件も進行している。2024年12月27日、神戸地検姫路支部は松井医師を業務上過失傷害罪で在宅起訴した。これは『脳外科医 竹田くん』作者親族の被害者に関する2020年1月22日の医療事故について、誤って神経を一部切断し、被害者に重い後遺障害を負わせたというものだ。

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