ニューヨークの米連邦地裁に出廷したベネズエラのマドゥロ大統領(前列左)とフローレス夫人(同右)の法廷内スケッチ(アメリカ・ニューヨーク、時事通信フォト)

ニューヨークの米連邦地裁に出廷したベネズエラのマドゥロ大統領(前列左)とフローレス夫人(同右)の法廷内スケッチ(アメリカ・ニューヨーク、時事通信フォト)

 カベジョは治安機関に強い影響力を持つとされていて、国内では名前を口にするのも憚られるくらい恐れられています。彼の私兵のようになっているコレクティーボもあります。

 デルシー・ロドリゲスは暫定大統領に就任し、アメリカと協調しようとする姿勢も見せていますが腹の底はわかりません。彼らの父親は、ゲリラ運動の指導者だった大学教授で、獄中で拷問されて死亡しています。チャベス政権が成立した頃の英雄的な人物だということもあり、現政権下で強い権勢をふるってきました。この3人が協力して、司法も議会もすべてコントロールしている。私たちには、そう見えています」

 しかし今回の事件が国が変わるきっかけになりうると期待しているのもまた事実のようだ。

「マドゥロがいなくなっても不安なことはたくさんあります。日本と違って選挙だって、公平には行われない。でも、今回のことをきっかけに国が変わるかもしれない。去年、民主化に向けた活動を続けてきた野党政治家のマリア・マチャドがノーベル平和賞を受賞した時も、国際社会が応援してくれているように感じました。

 いまは情報が錯綜していてデマもたくさんあるし、事態を見守るしかありません。ただ、希望は少し芽生えています」

 ベネズエラ国民が平穏に暮らせる日は来るのだろうか。

【了。前編から読む

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