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野々すみ花 宝塚退団4年にして「料理屋女将」の地位確立
NHKの朝の連続テレビ小説『あさが来た』で洋食屋の女将役を好演した野々すみ花(29才)。話題のドラマ『重版出来!』(TBS系)でも演じているの、やっぱり小料理役の女将だった。彼女の“女将っぷり”についてコラムニストのペリー荻野さんが迫る。 * * * 放送中の『重版出来!』は、久々のスポ根お仕事ドラマである。主人公の黒沢心(黒木華)は、子供のころからオリンピック目指して柔道一筋。しかし、ケガで挫折し、頑張って大手出版社に入社。マンガ雑誌「週刊バイブス」に配属された。編集部の紅一点の心は、「力と体力だけはあるんで頑張ります!!」と前向き一直線だが、初回から大御所漫画家がネットの中傷を受けて連載を休むと言いだしたり、やる気がないバイブスの営業担当と書店周りをしたり、担当した売れっ子漫画家と激論になったりと大忙し。ついには涙もポロリ…。 そんな心がほっと一息つける場所が、「小料理屋 重版」。すごいな、この名前。その女将ミサトを演じているのが、野々すみ花だ。バイブス編集部行きつけのこの店は、昼夜関係なく働く編集者のために夜だけでなく、ランチもやってるありがたい営業体制。よーく見ると品書きは「お茶漬け」「おにぎり」「卵焼き」「お刺身」などいたってシンプルだ。 L字型カウンターの正面には、心や大食いの先輩 (荒川良々)やだんだんやる気を出した営業の小泉(坂口健太郎)が陣取って元気よくご飯を食べている。粋な着物姿の女将は、隅っこの席を定位置にしているバイブス副編集長五百旗頭(オダギリジョー)となんだかいい雰囲気なのである。そんな中、心が突如「重版出来ダンスを考えました!」と踊り出すと、五百旗頭は目を三角にして「俺の隠れ家を荒らすな」「出禁」などと嫌な顔。しかし、女将は「ずいぶん楽しそうね」とにこにこと優しいのである。 この店に行ってみたい!そう思う読者は多いと思う。野々すみ花といえば、つい三月まで朝ドラマ『あさが来た』で、主人公あさ(波瑠)の夫新次郎(玉木宏)の行きつけの洋食屋晴花亭の女将美和役だった。先日、BSプレミアムで放送されたスピンオフドラマ『割れ鍋にとじ蓋』では、晴花亭の中で、あさの店の番頭亀助(三宅弘城)と嫁ふゆの父(上杉祥三)との騒動が繰り広げられた。そこで明らかになった美和の過去写真。大坂一とも日本一ともいわれた元芸妓姿の美和にうっとり。そんな彼女の接客と料理。当然、食器の趣味などもいい。ここにも通ってみたいです!! 野々すみ花は、トップ娘役として人気を博した宝塚を退団後、わずか四年で「理想の料理屋女将」という十八番を獲得したのだ。このジャンルで活躍する女優といえば、古くは『はぐれ刑事純情派』でやもめ刑事の藤田まことが夜な夜な通った高級バー「さくら」のママ由美(眞野あずさ)、現在では『相棒』シリーズで杉下右京(水谷豊)が通う「花の里」の二代目女将幸子(鈴木杏樹)である。 興味深いのは、ミサトは「年齢不詳、素性不詳のミステリアスな女性」となっていること。ひょっとすると今後、何か物語に関わってくるのか? それにしても野々すみ花本人は年齢不詳ではなく、あの落ち着きでまだ二十代ってことにちょっと驚き(1987年2月生まれ)。息の長い女将生活が送れそうである。
2019.03.11 16:15

朝ドラ『とと姉ちゃん』 前作に続いて妾問題が勃発か
4月4日から始まったNHK朝の連続テレビ小説『とと姉ちゃん』は初回視聴率が22.6%と、期間平均視聴率23.5%を記録した前作『あさが来た』の初回(21.2%)を上回る好スタートを切った。 高畑充希(24)演じるヒロイン・小橋常子のモデルは、戦後、天才編集者・花森安治とともに婦人誌『暮しの手帖』を創刊した大橋鎭子。今後はいったいどんなストーリーになるのか。NHK関係者への取材から、気になる今後の展開をどこよりも早く“先取り”。ここから先はネタバレになるので、知りたくない方はご注意を! 第1週の終わりに、女性視聴者のハートを鷲掴みにしていた常子の父・竹蔵(西島秀俊)が病気で他界し、大黒柱を失った小橋家。しばらくは竹蔵が働いていた会社から援助を受けていたが、それも打ち切りに。そんな生活の困窮ぶりを知った大家が、常子の母・君子(木村多江)に提案してきたのが、「知り合いの妾」になることだった。『あさが来た』でも、あさ(波瑠)になかなか子供ができないことから、夫(玉木宏)に妾を取らせようとする場面が登場し、物議を醸した。今回も「妾問題」が視聴者の心をざわつかせるのか──。 妾話を阻止するためには「自分たちでお金を稼ぐしかない」と思った常子と次女の鞠子(相楽樹)は、放課後に職探しに奔走するも、門前払いされてしまう。 そして君子が箪笥からよそ行きの着物を持って出かけたのを「妾になるために出かけた」と勘違い。慌てて家を飛び出し、君子に「かか、思い直して」と必死に訴える。それを聞いた君子の口から意外な言葉が飛び出し……。※週刊ポスト2016年4月22日号
2019.03.11 16:23

NHK朝ドラ『あさが来た』まとめ by NEWSポストセブン
2016年4月2日に最終回を迎えたNHK連続テレビ小説『あさが来た』(2015年9月~2016年4月)。「五代さま」ブームなど数々の話題を作り、放送期間平均視聴率で、『あまちゃん』『花子とアン』『マッサン』といった近年の人気朝ドラを凌駕する21世紀最高視聴率を記録した。(2016年4月6日更新)あらすじとヒロイン 実業家で教育者として知られる広岡浅子(1849~1919年)をモデルに、幕末から明治を生き抜いたヒロイン・あさの物語を描く。明治期に銀行経営、そして日本初の女子大(現・日本女子大学)設立に挑んだ あさは京都の豪商の次女で、良妻賢母を目指す姉とは対照的な、お転婆な娘として育つ。成長し、大阪の両替商の次男(新次郎)と結婚をするも、時代は明治に突入。両替商は時代遅れの商売となり倒産寸前の危機に。心機一転、炭坑の経営に乗り出すが、男社会ではあさの奮闘はなかなか認められない。しかし、大阪の発展に尽くす師(五代)との出会いを機に、銀行経営そして日本初の女子大の設立にも挑むドラマティックなストーリー。NHK朝ドラ『あさが来た』モデル・広岡浅子の「九転十起」人生『あさが来た』広岡浅子と『花子とアン』村岡花子の交流秘話 ヒロインは波瑠「『純と愛』と『あまちゃん』は最終選考まで残ったんです」(波瑠) 朝ドラのヒロインを演じたいとオーディションを受けたが、3作連続で落選。「残念な思いはありましたが、実際にドラマが始まってみると、やっぱり決定したヒロインのかたがピッタリなんです。ヒロインっていつも、はまり役なんですよね」(波瑠)、「波瑠さんは、あさそのものですよ。ここまで物語の中の人物になってくださって感動しかありません」(エグゼクティブ・プロデューサーの佐野元彦氏)波瑠 タフになった成長ぶりにスタッフ舌巻く「撮影当初は、義父・正吉役の近藤正臣さんが中心になって現場を引っ張り、盛り上げてくれていました。それが、正吉の死が迫っていて、現場も世代交代している。そんななかで波瑠さんは、これからは自分がみんなをまとめていくんだという自覚が強く、『これまでは“お父ちゃん”と呼んでいればよかったが、これからはみんなのお母さんにならなければならない』と意識されているようです」(制作関係者)「びっくりぽん!」も流行。人気の要因は? 2日に放送終了したNHK朝の連続テレビ小説「あさが来た」(全156回)の関東地区の平均視聴率が23.5%となり、21世紀に入ってから最高を記録したことが、ビデオリサーチの調べで分かった。これまでの今世紀最高は2002年度上半期に放送された「さくら」の23.3%だった。(出典:毎日新聞 2016年4月4日)『あまちゃん』など、近年の朝ドラの最高視聴率を更新し、いまや国民的ドラマ流行語大賞 2016年の審査すでに開始「びっくりぽん!」が有力 歴史資料館の来場者倍増 花子とアンに続くあさが来た効果 ブームに一番“びっくりぽん”なのは、あさのモデル・広岡浅子のゆかりの地に住む人たちだった。史実によると、浅子が炭坑の採掘監督を始めたのは47才の頃。「資料館以外見る所がないのに沢山の人が来るから、朝ドラはやっぱりすごいね」(タクシー運転手)人気の理由を分析女の一代記、頑固親父、決め台詞…好調理由を解説「朝ドラ名物の頑固おやじがいること、決めセリフがあることなど、過去の朝ドラを研究した成果ともいえるテッパン要素が本当に多い」(コラムニスト・ペリー荻野氏)有名ではない題材のため期待感持て人気との分析「『あさが来た』は脚本を読んだ時、めちゃくちゃ面白くて、絶対人気出るだろうと思ったんです。でも、あまり騒がれず静かにスタートしました。ふたを開けてみれば、ありがたいことにお茶の間のみなさんが見てくれています。最近、ようやく芸人やタレントが“そんな面白いんや”って、騒いできました。遅いわって(笑い)」(うめ役・友近)原案より柔らかいヒロイン像で共感得る「原案だと、ヒロインのエネルギーにみんなが圧倒されて、ヒロインを見守っていくという形ですが、ドラマで描かれているのは圧倒的に強い女性ヒロインではありません。やわらかく、迷いもあるように描写されています。それに加えて、“女性の幸せってひとつじゃないよね”というメッセージが、複数の女性キャラクターを通じて伝えられている。そこが共感を得られやすいポイントだと思います」(朝ドラ評論家・田幸和歌子氏)「主人公不在」で視聴者魅了した稀有な作品「大胆に言えば、『あさが来た』は『主人公がいないドラマ』だった。もちろん、主人公は波瑠が演じる『白岡あさ』という設定。しかし、話題がスーパーヒロイン一人に集中するという通常のドラマ構成を発展させ、登場してくるさまざまな人一人一人が、それぞれの人生という物語を生きた。その意味では、『すべての人物が主人公』のドラマだった」(五感生活研究所代表・山下柚実氏)「五代さま」ブームでディーン・フジオカが大人気明治期の日本で、大阪経済の発展に尽力した五代友厚が重要人物として登場 存在感を発揮するのが、「五代さま」こと五代才助(友厚)。薩摩弁に流暢なイングリッシュを操る長身のイイ男。主人公・あさと運命的な出会いを果たし、ビジネスのよき相談相手となる。空前の“五代さまブーム”が起きる「あさのことを仕事の面でしっかり支えて、困ったときには助けてくれる。しかも、あさのことを好きなのに、その気持ちを押し殺してやさしく接するあの笑顔…たまらない」(50代公務員女性)、「新次郎もいいけど、ふゆへの接し方を見ていると、ちょっとやさしすぎる。三味線のお師匠さんにだっていい顔をするし、五代の方があさに一途な感じ。新次郎から乗り換えればいいのに!」(20代会社員女性)「あさに思いを寄せる理由が容姿にではなく、人間性や才覚に対してというシンデレラストーリーが小気味よい。女心のツボを押さえてますよね」(朝ドラ評論家・田幸和歌子氏)ディーン・フジオカに問い合わせ殺到 11月1日、NHK大阪ホールで行われた『あさが来た』のプレミアムトークショーにフジオカが出演すると、初めて生の姿を見られると2000人近くのファンが詰めかけた。「日本でのドラマ出演は今年が初めてですが、もう次のドラマ作品も決まり、出演依頼が後を絶たないようですよ」(テレビ局関係者)『あさが来た』ディーンファンが大阪取引所の五代の像に殺到 ドラマではディーン・フジオカが演じており、“五代ファン”であり“おディーン”LOVEの女性がそこに押しかけているのだ。「和歌山から来ました!まさかこんなところで五代様と会えるとは。この写真メールは友達に自慢しないと!」(48才女性)五代が1月22日の放送で亡くなると、ショックを受け「五代ロス」になるファンが続出。中には著名人も「いつまでも世の中に向かって闘うという五代さんのままで、私たちの前からいなくなりました。もう登場しないなんて、信じられません」(タレント・大桃美代子)、「元気になっていただきたいと思っていたのに…まだ心の整理がつかない」(NHK有働由美子アナ)玉木宏、宮崎あおい、友近らの好演玉木宏演じる新次郎 女性に大人気の理由とは 女性たちを魅了しているのが、あさの夫・新次郎(玉木宏)だ。「“わてには無理です”なんてへらへらしながら、ふわりと難問をかわしてくれる」(51才・主婦)「イケメンで気が多いように見せかけて、妻に一途。そのギャップと玉木宏さまの見目麗しさに朝からやられっぱなしです」(49才・会社員)宮崎あおい ヒロインと並んで人気 あさと並んで人気を集めているのが、宮崎あおい演じる姉のはつだ。現場では阿吽の呼吸を見せている。「この間も、萬田さんが宮崎さんと波瑠さんを誘って食事に行ってましたよ。お好み焼き屋や焼き肉屋などに時々誘っていらっしゃいます。宮崎さんは役作りもあるのか、ロケの待ち時間にずっとやっているのが刺繍。本当の妹さんにプレゼントするのだそうです」(制作関係者)柄本佑演じるはつの夫・眉山惣兵衛。ぼんぼんで無愛想でマザコンで「白蛇」というあだ名を付けられる変人 だが、放送を重ねるごとに惣兵衛ファンが増えている。「あのニタリという冷たい笑いをキモいと思っていたけれど、井戸の中ではつを抱きしめるシーンを見て、すっかり惣兵衛推しになりました」(64才主婦)、「陰湿キャラだったのに、ふとしたときに優しさが垣間見えて、目が離せません」(43才・パート)といった具合で、高視聴率の立役者となっている。はつの姑・菊役の萬田久子の “嫁いびり”が激しくなるにつれ、視聴率がアップ 父は有名棋士の17才森下大地 藍之助はハマり役 後半戦を盛り上げている一人が、はつの長男・眉山藍之助役の森下大地だ。今回の役でプチブレイク。「中高年の視聴者の間では“国民的息子”になりつつあります。天真爛漫で、知的で、育ちの良さを感じさせます」(イケメン評論家・沖直実氏)。知性が伝わってくるのは当然かもしれない。将棋の森下卓九段の長男なのだ。友近 芸人として培った観察眼が演技に直結 あさを支える女中・うめを好演しているのが友近だ。「最近の朝ドラでは、女性芸人の出演が定番化していましたが、友近さんは別格。近藤正臣さんと風吹ジュンさんなどの実力派俳優がそろう中、演技面で浮いてしまうことはありません。今や“脇役の1人”というより、“ヒロイン・あさとの名コンビ”というポジションの印象すらあるくらいです」(テレビ解説者・木村隆志氏)山内圭哉 デビュー作で夏目雅子と共演 個性あふれる登場人物の中で、特に「眼力が半端ない」「ちょんまげ姿がかっこいい」との声が上がっているのが、加野屋・白岡家の大番頭・雁助だ。「なんでどすぅ?」と口をとがらせて後ろをついて回るあさをうっとうしそうにしながらも、なんだかんだで面倒を見てしまう優しい役柄。演じるのは山内圭哉(やまうち・たかや)だ。山内圭哉演じる「雁助ロス」の影響大 『あさが来た』で注目の「平さん」 存在感際立つオモシロ味「『あさが来た』で今、最も気になる人。あさでも千代でも藍之助でもはつでもない。雁助が加野屋を去ったタイミングで現れた、あの男。何についても“へい”“へぇ”“へへい”という返事。だから“平さん”と呼ばれている、無口でちょっと風変わりな人。“山崎平十郎”という人物が気になる」(五感生活研究所代表・山下柚実氏)『あさ』抜擢の吉岡里帆 「ポストガッキー」との評価も 2月から登場した田村宜(のぶ)役の吉岡里帆が「可愛いすぎる」と人気だ。「最後のブレイク候補が出てきた感じですね。まだ露出が少なく未知の存在。業界の注目度はダントツです。美少女で、脱いだらグラマラスで、製作側が使いたくなる要素を沢山持っているので、これから露出はグッと増えると思います」(テレビ解説者・木村隆志氏)朝ドラ抜擢続く元グレチキ北原 人を惹きつける人柄と演技力 懐かしい顔を見つけて「もしかしてあの人…?」と思った人も多かったのではないだろうか。炭鉱夫役を務めている北原雅樹だ。彼は90年代に一世を風靡したお笑いコンビ、「グレチキ」ことグレートチキンパワーズのツッコミ担当。2005年に解散し、表舞台からは消えてしまっていたが、なぜまた全国区のドラマに舞い戻ってこられたのか。ナルさま 五代さまと対照的なダメ男ぶりで人気 ディーン・フジオカ演じる五代友厚が死を迎えてから1か月。全国の女性ファンには「五代ロス」が広がっているが、入れ替わるように入ってきた新キャラクターに熱い注目が集まり始めている。その人物とは瀬戸康史演じる成澤泉(なるさわいずみ)。1月30日に初登場して以降、成澤に胸キュンしてしまったファンからは早くも、五代さまならぬ「ナルさま」という呼び名が聞こえてくるほどだ。出演者が語る『あさが来た』撮影秘話鈴木梨央「玉木宏さんとは緊張してしゃべれませんでした」 大河ドラマと朝ドラ。両方のヒロインの子供時代を演じた子役は史上初!そんな快挙を成し遂げたのは、鈴木梨央だ。「玉木宏さんは声がすごくきれいで、笑顔が素敵。“赤いパチパチはん”をもらった時は、あさと同じでドキドキしちゃいました。でも緊張しすぎてしゃべれなくて…今すっごく後悔してます(笑い)」升毅「台本に“こらっ、あさ!”は1回しか書かれていませんでした」 あさの父・今井忠興役を演じる升毅が裏ネタを明かしてくれた。「実は、最初の撮影シーンで、“こらっ、あさ!”と言ったら、すごくしっくりきたんです。なんてシンプルで素敵な叱り方なんだろう!と。それからも随所に叱るシーンがありました。“あさ!”や“こら!”だけではもったいないと思い、監督と話し合って、できるだけ“こらっ、あさ!”にさせてもらいました」小芝風花「波瑠さんと玉木宏さんは、空き時間も“千代、千代”って話し掛けてくれます」 あさの娘・千代を演じるのは、小芝風花。「私も“おとうちゃん”“おかあちゃん”と呼んでいます。ふたりとも、普段からあさと新次郎みたいなんですよ。おかあちゃんが何か変なことを言うと、おとうちゃんが突っ込んでいます(笑い)。先日も、おかあちゃんがずっと両手を真横に伸ばしていたので不思議に思って見ていたら、おとうちゃんが“ほら、あほやなって顔して千代が見てんで”って」近藤正臣「玉木くんの演技は“ええ塩梅出すなぁ”って思う」 新次郎の父・正吉役の近藤正臣は、玉木の演技をこう評する。「彼の天性のものもあるだろうし、“この役をこういうふうに見せたい”という意志がものすごく強い。波瑠ちゃんがまたね、玉木くんの演技に触発されて、おもしろい。なんかね、2人とも好きなんだよ。まるで兄妹だね。そういう関係に、おれには見えてる」辰巳琢郎「雑魚寝のシーンで本当に寝てしまいました」 両替屋・山王寺屋の当主・眉山栄達を演じる辰巳琢郎に聞いた。──空き時間は?「併行して色々な仕事をしているので、原稿書いたり、電話連絡したりっていう感じですね。だから、掘っ建て小屋に集まって寝るというシーンがあって、みんな雑魚寝してたんですけど、ちょっと疲れてたのか、本当に寝てしまいましたね(笑い)」。──NGにはなりませんでしたか?「寝てるシーンだもん。リアルな最高の演技をしたと言ってほしい(笑い)」西畑大吾「宮崎あおいさんがものすごくきれいでビックリしました」 みかん農家を営む惣兵衛、はつ夫妻の次男・養之助として2月3日から登場したのが、関西ジャニーズJr.・西畑大吾。「みかん作りに生きがいを見出す役柄なので、みかんと寄り添うために、普段からみかんばっかり食べてるんです。そのせいかだんだん肌が黄色くなってきちゃったんですよ。ぼくは、亀助さんと一緒に現場で誕生日を祝ってもらいました。亀助さんは亀形のケーキでぼくはみかんケーキでした。またここでもみかんっていう(笑い)」友近「うめは年齢不詳の女なんですよ」 あさの女中役「うめ」を熱演している友近。「毎回配られる台本には、役名と、その役の年齢が書かれています。最初の台本では、45才くらいって書かれていたんです。それから明治維新になって、時代がどんどん進んでいって…。みんな新しい台本をもらうごとに新しい年齢が書かれていっていますが、今はうめだけ年齢が書かれていない」山内圭哉「波瑠ちゃんは夏目雅子さんにすごく似ていると思います」 加野屋の大番頭・雁助を演じるのは山内圭哉に撮影の裏側を聞いた。「雁助を演じるに当たって、脚本に書かれていない設定をしっかり考えて役にのぞんでいます。雁助が嫁と子供に逃げられた理由が最大のお題ですね。玉木くんや波瑠ちゃんと盛り上がっています。“足が臭い”が今のところ有力ですかね。ぼくは、子役のときに映画『瀬戸内少年野球団』で夏目雅子さんと共演しましたが、波瑠さんと似ていると思うところがいくつかあります」杉浦圭子アナ「語りの収録は、1話に2度行います」「語り」を担当する杉浦圭子アナに裏側を聞いた。「放送が進むにつれて、あさにとって大切な人たちが亡くなっていきましたよね。正吉が亡くなったときに《正吉のいなくなった加野屋に、また新しい朝がやってまいりました》という語りがありました。このときも“あさは今、悲しみの中だけれど、託されたものを受け止めて、これからしっかり歩いて行ける。きっと彼女は大丈夫!”という思いを込めました」脚本家・スタッフが語る撮影裏話脚本担当・大森美香氏 妾の話を書かなかった意図語る「お妾さんは、最初から出さないと決めていました。史実では、浅子さんが嫁ぐときに一緒にやってきた女中さんがお妾さんになります。浅子さんは、知らない人がお妾さんになるのを嫌がったんですね。ドラマに置き換えると、うめさんになります。このあたりの心情をきちんと考えて書かないと、あささんやうめさんの気持ちを踏みにじることになります。しかし、そこを丁寧に書くことは、かなりのボリュームになる…。すると、この物語のメインテーマを書き切れなくなってしまいます。ですから、書かないと決めました」『あさが来た』五代様 ワイルド路線から切り替えたその瞬間『あさが来た』 登場人物が魅力的だった理由を脚本家語る エグゼクティブ・プロデューサーの佐野元彦氏が解説ドラマ化を決定づけたあさのモデル広岡浅子の言葉「第1次世界大戦の足音が聞こえていた1900年代前半、浅子さんは『これからの時代には女性のやわらかな力が必要になります』という言葉を残しています。物事を力尽くで解決する力でなく、そうではない力が必要ということを語っているわけです。その言葉を、その時代に言い切れる強さやポリシーが彼女にはあった。それを知って、この人をモデルにしたいと思ったんです」波瑠をヒロインに選んだ理由は?「波瑠さんは、今までどちらかというと静かな役が多いイメージでしたが、オーディションのなかで、グイグイ前に進んでいくキャラクターが似合う人なんじゃないかと感じるようになってきたんです。“みんなが知っている波瑠さんじゃない波瑠さん見っけ!”という感じで(笑い)。波瑠さんにしてみれば、“私はいつも前へ前への精神です”っていう気持ちかもしれませんが」宮崎あおいが50人いれば…「はつ役の宮崎あおいさんは、手の先から足の先までに気持ちが行きわたっている芝居をされます。例えば、第29回で、はつが畑であさと再会したときは、足の指にぐっと力を入れて緊張感を表現しています。“彼女のような人が50人いればハリウッドに勝てる”と周囲によく言っています」はつは史実では20代半ばで亡くなっているが…「史実では20代半ばで亡くなっていますが、はつは最後まで物語に登場します。当初からその設定でした。あさが太陽なら、はつは月です。あさのように成功する女性だけが、明治を生き抜いたわけではありません。地に足が着いた名も知れぬ人がたくさんいたはずです。はつはその人たちを代表した人間で、だから農家にしました。これからも、はつにはいろいろな苦難が起こります。それでもしっかり生き続ける。最後は幸せになると思います」最終回を前に…「放送最後の2週間では、あさと新次郎、はつと惣兵衛という2組の夫婦が幸せになっていく姿をじっくり描きます。最終回は、あさが生きていた時代から、今の時代の人たち、つまり私たちへのメッセージを込めたものにしたいと考えています。また、朝ドラ史上初めて江戸時代を舞台にしました。男性の髪形はちょんまげです。朝から視聴者に受け入れてもらえるか不安は多少ありました。結果として、銭に細かいヒロインも幕末という時代設定も両方受け入れていただいたと思います」衣装、かつら、セットにも工夫が…衣装担当 登場人物のキャラを着物に反映させる 衣装担当として着物選びを一手に引き受ける澤谷良さん(東京衣裳)は言う。「あさは、はつらつとしたイメージだから、赤などの原色を着せることが多い一方、はつは静かな性格なので寒色やパステルが主です。新次郎は、おしゃれでボンボンな雰囲気が出るように、わざと上下違う色の着物を合わせたりすることも。玉木(宏)さんは、着物を着なれていて、所作が圧倒的に美しい。ハンサムだと、何を着ても似合ってしまいますね(笑い)」応接室はマッサン社長室 セット担当者の工夫 撮影は、ほぼすべて、NHK大阪の200坪のスタジオで行われている。「加野銀行、あさの実家・今井家、はつが嫁いだ眉山家、加野屋、この4つは、1つのセットなんです。障子や襖などを変えています。例えば、加野屋を加野銀行にするとき、障子をガラスに変えました。あと、大阪商人が集う大阪商工会議所の応接室は、『マッサン』では鴨居商店の社長室でしたし、加野炭坑で炭坑夫が寝泊まりする部屋は、ウイスキーの樽小屋でした」かつら担当チーフ プロの流儀を語る「山王寺屋のお菊さん(萬田久子)の髪は、大きな丸髷です。大きすぎると笑われることもありますが、家が没落してもそのままにしています。髪飾りはなくなって少々髪が乱れても、それでも丸髷を保っている。これは、“いつかきっと山王寺屋を立て直す”と考えているお菊さんのプライドそのものなんです。また、はつ(宮崎あおい)が使っているかんざしは、かつて母の梨江さん(寺島しのぶ)が使っていたものを受け継いで形見にした設定です」『あさが来た』知られざる豆知識超豪華な嫁入り道具一式 5000万円は下らない 幕末の京都の豪商から大阪の両替屋に嫁いだあさ。儀式作法研究会代表・結納コーディネーターの岩上力さんが言う。「ちょっとした漆器でも、何十万円もして、それが何百点もあったようですし…。当時のお金で千両、今でいう5000万円は下らなかったと思われます」『あさが来た』モデルの生家 今は京都のホテルで6500円~ 広岡浅子は1849年、豪商の三井家に生まれた。生家は、京都の油小路にあり、17才で大阪に嫁ぐまで過ごした。現在、その場所はどうなっているのか。京都駅から車で約15分、京都御所にほど近い場所を訪れてみると、出水橋のほとりに白壁のホテルが建っていた。外見は洋風で、大きな木や緑があり、自然を感じさせてくれる佇まいだ。千代の結婚相手が代わった背景に時代考証 東柳啓介役との工藤阿須加。発表によれば、「あさの娘・千代の結婚相手」だという。「千代とはつの息子・藍之助を結婚させる筋書きが検討されていました。しかし、局内から“時代考証を専門家の先生にお願いしているなかで、あまりにも史実からかけ離れてしまう展開になるのはいかがなものか”と疑問視する声が上がり、より史実に沿った展開になったのです」(番組制作スタッフ)。史実では、はつのモデルに息子はいなかった。『あさが来た』終了でどうなる?“あさロス”対策は抜かりなし「CMでは、みずほグループが朝ドラ一色。『あまちゃん』の福士蒼汰、『花子とアン』の鈴木亮平、『マッサン』の玉山鉄二が共演している。そして女性のCMクイーンは、『あまちゃん』の有村架純、松岡茉優、『純と愛』の吉田羊なのだから、朝ドラ効果は凄まじい。こうして、脇役陣がどんどん羽ばたいていくので、『あさが来た』のキャストたちの活躍も約束されたようなもの。現在、GUのCMで頻繁に露出がある波瑠は4月から『世界一難しい恋』(日本テレビ系)で嵐の大野智の相手役をするのだが、そこには“亀助”三宅弘城も出演する」(放送作家・山田美保子氏)『あさが来た』スピンオフ(4月23日、BSプレミアム)も放送 主役は、五代友厚、うめ、あるいは雁助…。そんな強敵を押しのけてスピンオフの主役に抜擢されたのが、加野屋で中番頭を務める亀助を演じる、三宅弘城だ。亀助がふゆの父親を説得して、彼女と結婚するまでの道のりが描かれるという。次の朝ドラは『とと姉ちゃん』ヒロインを演じるのは高畑充希 4月4日にスタートするNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』のスタジオ取材会が1月21日に開催され、ヒロイン小橋常子を演じる高畑充希のほか、その父役の西島秀俊、母役の木村多江、叔父役の向井理が出席した。同作品は、女性ばかりの家族が戦後の日本を駆け抜けていくという年代記。ヒロインの常子は、戦後の焼け野原の東京で「女のひとたちのために雑誌を作りたい」と出版社を設立。生活雑誌『あなたの暮し』を創刊し、女性たちを支えていく。主人公は『暮らしの手帖』を発行する同社社長・大橋鎭子がモデル
2021.05.31 01:18

『あさが来た』 登場人物が魅力的だった理由を脚本家語る
4月2日にいよいよ最終回を迎えるNHKの連続テレビ小説『あさが来た』。「日本の朝を明るくしたい」と始まったこの朝ドラはその言葉通り、日本の朝を元気にしてくれた。幼稚園に子供を送ったママ友は、新次郎派か五代様派かで盛り上がり、ツイッターでは放送終了直後から「あさ絵」が次々と投稿された。 特に、「登場人物すべてに愛情がある脚本」だという評価が高い。そこで、脚本家の大森美香さん(44才)に話を聞くことができた。・午前7時30分~(BSプレミアム)・午前8時~(NHK総合)・午後0時45分~(NHK総合)・午後11時~(BSプレミアム) NHKの連続テレビ小説『あさが来た』は、月曜~土曜日の毎日4回、15分の放送だ。大森さんは、基本的に1日4回、少なくとも朝の2回は必ず見ているという。「NHKから事前にDVDが送られてきますが、きれいな画質で見たいし、4才の娘や夫の反応を楽しみたくて、家族全員で視聴しています」 午前8時45分には、長女を幼稚園に送り出すため、準備に追われながら見ることが多い。「だから15分全部見られないこともあるんです。多くのお母さんも朝はお忙しいと思いますので、わかりやすくドラマを作るということは大事だなと思っています」 大森さん自身も一視聴者として『あさが来た』を楽しみ、それをまた作品作りに生かしたという。史上最高傑作との呼び声高い朝ドラは、どのように生まれて、どのように終わるのか? 大森さんに「なんでどの登場人物も魅力的なんですか?」と聞いてみた。 * * * そう思っていただいて、ありがたいです。その理由は、ストーリーより先に人物設定を作っているからかもしれません。『あさが来た』では、まず、あささん(波瑠)をどんな人物にするか、モデルの広岡浅子さんをどう脚色しようか考えました。 あささんは、興味のあることに自分からどんどん突き進んでいくタイプにしよう。すると、その夫の新次郎さん(玉木宏)には包容力が必要だな。新次郎さんは、包容力がある一方で、無責任かもしれない。すると、そのそばにいる大番頭さん(山内圭哉)は、しっかりした人がいいな…。 このように人と人の関係性を考えて樹形図のように広げていったんです。また、どの登場人物にも自分の思いを乗せています。あささんには働く女性の気持ちを、はつさん(宮崎あおい)は、こう生きられたらいいなという自分の理想を、うめさん(友近)には自分の独身時代の気持ちを。男性キャラにも少しずつ乗せています。 そうした人物設定中に、『この人はいつかこういうセリフを言いそうだな』と考えもします。〈仕事を優先する母とそれを不安に思う娘。母娘の対立を描く後編のハイライト。119回で千代(小芝風花)があさに「ずっと甘えさしてくれへんかったのはお母ちゃんやんか!」と泣きながら叫ぶセリフは、千代の人物像を固めるときに考えついたという〉 千代ちゃんは、親子だからこそ気持ちをぶつけられるという意味で、あささんのライバルになってほしかった。また、恋愛ではないですが、お互い片思いのような気持ちで、ふたりの関係性がそういうふうに見えていくといいなと、千代ちゃんが生まれたときに思ったんです。 その人物設定のこだわりぶりは、あさや新次郎などの主要人物だけでない。すべての登場人物に共通する。例えば、あさの炭坑事業の前に立ち塞がり、鮮烈な印象を残したサトシ(長塚圭史)。彼にも深いこだわりを持っている。 サトシさんが、正吉さん(近藤正臣)と対面した後に新次郎さんと2人で警察に出頭しに行くというシーンを書いたんですね。〈新次郎:「(小声でサトシに)わてようそれ言われますけどな、あさよりええ女なんて思いもつきまへんのや」サトシ:「はぁ、わからへん。破れ鍋に綴蓋というやつか。それよりついてこんかてええ言うてんのに」新次郎:「ハハハ。よろしがな。三十年ぶりやで。この道でもよう遊んだなぁ」サトシ:「そやな。竹馬やら貝独楽してなぁ」 などと話しながら去っていくふたり。微笑んで見送っているあさ。〉 そういう会話があれば、サトシさんの希望になるかなと思って書いたんです。オンエアでは残念ながらカットされていましたけど(苦笑)。※女性セブン2016年4月14日号
2019.03.11 16:29

『あさが来た』脚本家 妾の話を書かなかった意図語る
4月2日にいよいよ最終回を迎えるNHKの連続テレビ小説『あさが来た』。波瑠演じる主人公・あさのモデルとなったのは広岡浅子だが、史実では浅子の夫・信五郎が、浅子が実家から連れてきた女中・小藤を妾にした。そして、小藤は4人の子供を産んでいる。しかし、『あさが来た』では、あさの夫・進次郎(玉木宏)は妾を作らなかった。それはどうしてなのだろうか? 脚本を担当した大森美香さんがその理由を説明する。 * * * お妾さんは、最初から出さないと決めていました。視聴者に共感してもらうことは、ドラマにとって大変必要な要素です。特に朝ドラにはそれがいえると思います。 お妾さんのことを書くならば、さらっと登場させるのではなく、どんなふうに新次郎さんと出会って、あささんや新次郎さんがどう決断するかをしっかり書く必要が出てきます。 史実では、浅子さんが嫁ぐときに一緒にやってきた女中さんがお妾さんになります。浅子さんは、知らない人がお妾さんになるのを嫌がったんですね。ドラマに置き換えると、うめさんになります。ネットでは、ふゆちゃん(清原果耶)と言われていたようですが、私の中ではうめさんでした。 このあたりの心情をきちんと考えて書かないと、あささんやうめさんの気持ちを踏みにじることになります。しかし、そこを丁寧に書くことは、かなりのボリュームになる…。 すると、あささんの仕事のこと、夫婦愛、家族の関係など、この物語のメインテーマを書き切れなくなってしまいます。ですから、書かないと決めました。 それに、このドラマを見てから、元気に会社や学校へ行ってもらいたいと考えたとき、あまりお妾さんの話に比重を置かないほうがいいだろうとも思いました。 ただ、とても興味深いテーマなので、いつか挑戦してみたいです。もし“夜の連続テレビ小説”ができたなら、そこで書いてみたいです(笑い)。※女性セブン2016年4月14日号
2019.03.11 16:30

『あさが来た』 「今世紀最高のラブストーリー」との評
今年4月の放送開始から好調をキープし続けているNHK連続テレビ小説『あさが来た』。初週から24週連続で20%の高視聴率を記録。放送終了を前に、「あさロス」を心配する声も出始めている。これだけ人を惹きつけてやまないのはいったいなぜか? テレビ解説者の木村隆志さんが分析する。 * * * いよいよ残り一週間。このまま視聴率・評判ともに絶好調のままフィナーレを迎えられそうな理由として、「女性の自立を切り拓くヒロイン」「タイプの異なるイケメンを次々に投入」などが挙げられています。 それらが重要なポイントだったことは間違いありませんが、もう1つ大きかったのは、多彩な恋愛模様。あさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)の互いを受け入れるしなやかな愛、はつ(宮崎あおい)と惣兵衛(柄本佑)の時間をかけて育む愛、うめ(友近)と雁助(山内圭哉)の心の奥で深くつながる愛、ふゆ(清原果耶)と亀助(三宅弘城)の思われる幸せに気づく愛、千代(小芝風花)と啓介(工藤阿須加)の若者らしく初々しい愛など、さまざまな愛の形が描かれてきました。 そして、視聴者の心を大きく揺さぶったのは、五代友厚(ディーン・フジオカ)があさに抱いた絶対に叶わない愛。五代はあさが幼いころから好意を持ち続け、何度も助けてきましたが、大久保利通(柏原収史)の死にショックを受け、思い余って抱きしめてしまうシーンがドキドキと切なさを誘いました。 さらに、この時代らしい“良妻賢母”としての愛をしっかり描いていたのも印象的です。あさの父母である梨江(寺島しのぶ)と忠興(升毅)、あさの義父母であるよの(風吹ジュン)と正吉(近藤正臣)、あさの義弟夫婦であるさち(柳生みゆ)と榮三郎(桐山照史)、炭鉱のカズ(富田靖子)と次郎作(山崎銀之丞)。どの妻も献身的に夫を支える姿で、いかにも朝ドラらしい古き良き日本の夫婦愛を表現していました。 女優たちの好演も見逃せません。終盤で千代役の小芝風花さんが、出会いにときめき、失恋に落ち込み、再会にうれしさを隠しきれないなどのクルクル変わる表情で視聴者を魅了したように、女優たちがそれぞれの愛を伸び伸びと演じていました。 最終週の注目も、やはり愛の行方。これまで長きに渡って描かれてきたうめと雁助の愛、新たに浮上した美和(野々すみ花)と平十郎(辻本茂雄)の愛がどんな結末を迎えるのでしょうか。もちろん最大の見どころは、あさと新次郎が見せる最後の愛。あさが体調のすぐれない新次郎にどう接し、どんな言葉をかけるのか、あさは新次郎の最期を看取ることになるのか、などに注目が集まります。 過去のドラマを振り返ってみても、ここまで性格や立場の異なるさまざまな女性の愛を描いた作品は見当たりません。いずれも女性目線から心の動きを丁寧に描き、相手男性に優しさのあるタイプをそろえたのも、好意的に受け入れられる理由になった気がします。 一時は連ドラからラブストーリーがほとんどなくなりましたが、ここ数年でその価値が再認識されつつあります。『あさが来た』は、そんな流れをしっかりとらえた“今世紀最高級のラブストーリー”と言えるのではないでしょうか。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』などに出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。
2019.03.11 16:32

朝ドラだけじゃない ノリにノッてるNHKドラマ班
放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、このところ絶好調のNHKドラマに注目。 * * * NHKのドラマがノリにノッている。 まずは、いよいよ残すところ一週間。平均視聴率で『花子とアン』や『ごちそうさん』超えが確実と言われている連続テレビ小説=朝ドラ。さらには三谷幸喜氏脚本、堺雅人主演の『真田丸』で視聴率が上向いた大河ドラマだ。 また、4月の話題は、これまで火曜日だった「ドラマ10」が金曜日に引っ越しすること。鈴木京香と長谷川博己が交際するきっかけとなり、“セカバー現象”を生んだ『セカンドバージン』の脚本家である大石静氏による『コントレール~罪と恋~』の主演は石田ゆり子で、恋の相手は井浦新。この“ねっとり感”は、火曜夜より金曜夜が相応しい。引っ越しは大正解だ。 木曜の「特集ドラマ」枠は舘ひろしと神田正輝による『クロスロード』。BSプレミアムの「プレミアムよるドラマ」は、柄本時生と元SKE48の松井玲奈の共演が話題の『初恋芸人』だし、「プレミアムドラマ」は黒木瞳、鈴木保奈美の『嫌な女』…と、確かに、こうして並べてみると、どれも話題に事欠かないし、民放ではなかなか真似のできないキャスティングや題材なのである。 終了してしまったが、「木曜時代劇」枠の『ちかえもん』は、ドラマ好きのコラムニストたちが連載で度々取り上げていたし、「プレミアムドラマ」『鴨川食堂』は、『~こいしと流の物語』というタイトルで番組の魅力を60分に凝縮した特別ドラマがオンエアされるほど好評だった。 NHKと民放とでは、ドラマの作り方にどんな違いがあるのだろうかと考えると、そう変わりはないように思う。原作モノが多いという傾向も、民放とNHKは似たようなものだし、大物をメインキャストにしてから周辺を固めていく順番もほぼ同じだろう。 が、民放がまず手を出さない原作モノや、会議で却下されそうな題材のドラマ化が得意なのはNHK。たとえば、最近でいうと『恋の三陸 列車コンで行こう!』(特集ドラマ)、『岡山発地域ドラマ インディゴの恋人』、『新春スペシャルドラマ 富士ファミリー』などがこれにあたる。 キャストについては、同局のドラマで名前や顔を売った俳優陣をまるで専属の“劇団員”であるかのように次々出演させるのがうまいのもNHKだ。 3月19日にスタートした「大河ファンタジー『精霊の守り人』」の主演は、大河ドラマ『八重の桜』のヒロインだった綾瀬はるか。今回は短槍遣いの女用心棒・バルサという役だ。 ファンタジーと言われると「子供が見るもの」と決めつけたり、食わず嫌いをしている人がいるかもしれない。かくいう私もその一人だったのだが、そんな視聴者とファンタジーとの距離を縮めるほど、スケールが大きく、撮影技術、CG、音楽、キャスト…、どれをとっても超豪華だし、時間をかけて丁寧に作られているという特徴がある。 初回オンエアの前に、番宣番組を見る機会にも恵まれた。昨今、NHKは、番宣番組でも民放を大きく突き放す内容とセンスが評判。『精霊の守り人』の場合も、原作者の上橋菜穂子氏の自宅を『あさが来た』の“ふゆ”清原果耶に訪問させたのを始め、裏方スタッフの仕事ぶりを丁寧に紹介したり、綾瀬=バルサの幼少期を演じる子役をナビゲーターにしたりと、見応え十分だった。ちなみに、清原果耶は、綾瀬演じるバルサの少女期を担当している。 その番宣番組の中で、もっとも驚かされたのは、短槍遣いの女用心棒役の綾瀬が特訓した殺陣に、“百獣の王”武井壮が挑戦する、という企画だった。 運動神経や身体能力において芸能界で一、二を争うほどの武井は、妄想という名のシミュレーションでは素手で何十頭もの猛獣を仕留めている。当然、殺陣も「スジがいい」「勘がいい」と誉められそうなものだが、実際に槍を手にした殺陣は全くうまくいかないし、早々に息があがってしまうのである。負けん気の強い武井は「もう一回」「もう一回」と挑戦するのだが、いいところが一つもないまま時間切れになってしまった。 一方、綾瀬に殺陣をコーチしたトレーナーによれば、意外にも彼女はひじょうに勘が良かったという。私たちが思っているように、コーチも日頃の綾瀬の役のイメージから「大丈夫だろうか」と不安を抱いたようだ。が、殺陣のシーンを作っていくとき、ほんの一瞬“間”が空くと、綾瀬は即座にアドリブを入れこみ、そのシーンを自分のものにしたというのである。トレーナーは目を細めながら、しかし、おおいに感心したという表情でエピソードを話してくれた。『あさイチ』金曜日の「プレミアムトーク」や、『スタジオパークからこんにちは』、『土曜スタジオパーク』にドラマのキャストを招いては、視聴者からファクスで質問や似顔絵を募り、ファン目線で番組を作るのもNHKは得意中の得意。 民放の場合は、生活情報系や報道系の生番組と宣伝部の関係がそういいわけでもなく、番宣コーナーの時間は限られている。『あさイチ』や『スタジオパーク~』のようなレギュラー番組にドラマのキャストが出て来て、延々ドラマの話をするというのも、「いくらなんでも番宣に寄り過ぎてやしないか」と反対意見が出て、ドラマの話は極力少なく…ということになってしまうのだ。というのも、よほどの大物が出ない限り、いわゆる“電波ジャック”は視聴率の分計が下がってしまうからだ。 が、件のNHKの番組は、たとえば『あさが来た』直結で『あさイチ』にディーン・フジオカが出たり、近藤正臣が出たりしても、そのまま高視聴率を維持。25日の同・プレミアムトークは玉木宏で、冒頭から、有働由美子アナ、V6井ノ原快彦と玉木の3ショットでスタートした。 惣兵衛役の柄本佑が亡くなった回の直後で、有働アナはまた涙目。砂時計越しの新次郎(玉木)出演シーンに思うことがあった有働アナは、新次郎まで死んでしまうのではと動揺しながら、視聴者からのファクスを読むのである。これでは、8時15分になっても、民放にチャンネルを変えることはできないだろう(苦笑)。 それぞれのドラマや番組とが相乗効果となって話題が話題を呼ぶ…。NHKドラマ班、やはり、ノッている。
2019.03.11 16:34

『あさが来た』スピンオフの主役・亀助演じる三宅弘城の人柄
『あさが来た』スピンオフ(4月23日、BSプレミアム)の放送が発表された。 主役は、新次郎に嫉妬しながらも、いつもあさを温かく見守り、絶大な人気を誇った五代友厚(ディーン・フジオカ・35才)。あるいは、波瑠(24才)に仕えるという仕事を全うするために、雁助(山内圭哉・44才)との恋を諦めたうめ(友近・42才)。あるいは雁助。あるいは三味線のお師匠さん(野々すみ花・29才)…。 そんな強敵を押しのけてスピンオフの主役に抜擢されたのが、加野屋で中番頭を務める亀助を演じる、三宅弘城(48才)だ。亀助がふゆの父親を説得して、彼女と結婚するまでの道のりが描かれるという。「『あさ』メンバーの中で三宅さんはムードメーカーでした。特に玉木宏(36才)さんとは公私ともに仲良し。きっかけはあのシーンでした(笑い)」(テレビ局関係者)「あのシーン」とは三宅のクランクイン直後に撮影された場面。あさとの祝言に遅れた新次郎が、川沿いの土手を亀助とともに走っている時、突然立ち止まる新次郎の背中に、亀助がぶつかって尻もちをつくシーンを覚えているだろうか? 三宅はその時のことをインタビューでこう語っている。「ファーストシーンのリハーサルの時、監督から『新次郎にぶつかって尻もちをついてください』と言われて、尻もちをついた瞬間におならがブッと出たんです(笑い)。玉木くんは笑ってくれて、距離が近くなって打ち解けたということがありました。おならに羞恥心があるほうではないんですけど、ふいに出てしまうおならはこんなに恥ずかしいんだって思いました」 ちなみに、玉木も撮影でのいちばんの思い出を聞かれると、必ずこのシーンについて話している。「実は三宅さんと玉木さんは同じ誕生日なんです。それだけじゃないんですよ。三宅さんの母親と、玉木さんの母親も同じ誕生日。“こんな偶然ある!?”って、お互いに、とても他人とは思えないとなったんですよ。それからはしょっちゅう焼肉を食べに行ったり、飲みに行ったり。新次郎と亀助のあうんの呼吸による掛け合いは、そういった日々の賜物でした」(芸能関係者) クランクアップの直後、打ち上げに出席できない出演者やスタッフのために、玉木が大阪・梅田のレストランで食事会を開催したという。 玉木はホストとして盛り上げ役に徹した。役者やスタッフの寸評を1人1人おもしろおかしく紹介して、会場は大爆笑。一方で波瑠は、肩の荷がすっかり下りたようで、どんな話にも感極まって、ほぼ泣きっぱなしだったという。 玉木の話にひときわ受けていたのが娘・千代を演じた小芝風花(18才)。笑いっぱなし。「かっこよかった玉木さんのイメージが変わっちゃう。幻滅」と、涙で化粧がとれるのも気にしないほどのバカウケだった。 少し遅れて来たディーンは、役者・スタッフみんなの所をハグして回った。いかにも国際派っぽい雰囲気で、友近や波瑠ともぎゅっとハグ。気遣いの人と評判だったのは柄本佑(29才)。宮崎あおい(30才)と萬田久子(57才)に飲み物のオーダーを聞いたりして、機敏に動いていた。 さて三宅はというと、やはりムードメーカー。会場のいたるところに笑いを運んでいた。 そのポケットには、最近ずっと肌身離せないというハンカチが。それは撮影中、波瑠が宮崎から習った刺繍をしたもの。役柄にちなんで三宅が描いた亀のイラストの上に、波瑠が黄色い糸で刺繍してくれたんだそう。※女性セブン2016年3月31・4月7日号
2019.03.11 16:36

『あさが来た』キャスト 風吹ジュンの炊き出しで団結
いよいよクライマックスを迎えるNHK連続テレビ小説『あさが来た』。昨年5月から、大阪で連日連夜続いた収録も、3月5日、オールアップとなった。カットの声が響いた時、波瑠(24才)の涙腺は決壊し、ぽろぽろと大粒の涙が頬を伝った。その横で、玉木宏(36才)が、新次郎のあの笑顔をたたえていた――。 クランクアップ直前の2月27日に発表された平均視聴率は23.4%。これは21世紀の朝ドラ平均最高を記録していた『さくら』(2002年)の23.3%を塗り替える期待も出てきたラストスパートとなった。これもひとえに波瑠をはじめとするキャストやスタッフが全身全霊の日々だった証だろう。「オールアップのとき波瑠さんは、“最初から最後まで大阪弁で悩まされるとは思ってなかった”と振り返っていましたが、実際、最後まで方言の先生がつきっきりだったんですよ。今回波瑠さんは、『てっぱん』『純と愛』『あまちゃん』の朝ドラオーディションに落ち続けて、ようやくつかんだヒロインの座でしたが、まわりは大ベテランばかり。クランクイン直後は、方言はもちろん演技にも圧倒されてかなりのプレッシャーだったと思います」(番組関係者) 波瑠を取り囲んでいた大ベテラン──姉・はつの宮崎あおい(30才)、母・梨江の寺島しのぶ(43才)、姑・よのの風吹ジュン(63才)、はつの姑の萬田久子(57才)…と、錚々たる顔ぶれ。「バチバチ火花散る現場でした。といっても、不仲ではなく、女優魂が激しくぶつかり合う現場という感じでした。気後れする波瑠さんを、萬田さんが音頭をとって、オフの日は大阪の粉モンや鉄板焼きを食べに行ったりするなかで本当の家族になっていったという感じでしたね」(前出・番組関係者) クランクアップ会見で波瑠は、「“やせたね”とよく言われる」と明かしていた。「撮影が始まってしばらく、波瑠さんは食が細くなって体調を崩していました。共演者はみんな彼女を心配していまして、風吹さんは何度か炊き出しをしていました。シンガポールで買ってきた香辛料を使って、バクテー(シンガポールの鍋料理)を振る舞って、みんな大喜び。そうしたなかで団結力が強くなっていったようですね」(芸能関係者)※女性セブン2016年3月31日・4月7日号
2019.03.11 16:38

最終回間近 でも“あさロス”対策は抜かりなし
放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、いよいよ最終回間近の『あさが来た』に見る、NHKの“朝ドラ手法”に注目。 * * * 絶好調の『あさが来た』の最終話は4月2日(土)。いよいよ、あと2週を残すのみとなった。 昭和の主婦に愛されたNHKの連続テレビ小説(以下、朝ドラ)が再び社会現象として注目されるようになったのは、2010年上期の『ゲゲゲの女房』からだ。 8時15分からだった開始時間を8時からにし、直結している『あさイチ』共々、盛り上げたことが功を奏して、2000年代後半、凋落の一途だった朝ドラの視聴率は劇的に上昇した。 故・水木しげるさんの妻、武良布枝さんをモデルにした『ゲゲゲの女房』のヒロインは松下奈緒だったが、女性視聴者の心を奪ったのは水木しげる役の向井理のほうだった。それまで、9クール連続でドラマ出演していた“注目のイケメン脇役”で、主演ドラマは『傍聴マニア09』(読売テレビ・日本テレビ系)という深夜ドラマだけ。そんな向井は『ゲゲゲ~』で大ブレイクし、いまに至る。 その『ゲゲゲ~』で漫画アシスタント役をしていたのは窪田正孝と柄本佑だったのである。窪田はその後、NHKで『下流の宴』や、朝ドラ『花子とアン』に出演し大ブレイクする。柄本は『あさが来た』でヒロイン・波瑠の姉役、宮崎あおいの夫役を好演。完全に演技派俳優のポジションを得た。 このように、近年の朝ドラは、ヒロインよりも脇役陣に話題姓の高い俳優、女優を据えて好調を維持していると言っても過言ではないのである。 そして、その話題作りをしているのが当のNHKだと言われている。『あさが来た』で、もっとも注目を浴びた脇役といえば、「五代さま」こと、ディーン・フジオカ。NHKの宣伝担当によれば、無名なだけに、当初、問い合わせがほとんどなかったディーン・フジオカを「こんな人も居ますよ」とテレビ誌やスポーツ紙の記者らに「売り込んでいた」というのである。 それがきっかけでジワジワと人気が出始め、その後は「こんなに他局から画像や写真の貸借依頼が来たのは初めて」というほど、ディーン・フジオカはブレイクした。 宣伝活動だけではない。朝ドラの脇役として人気が出た俳優や女優を自局バラエティーやトーク番組の司会者に据えることで、人気や知名度上昇を手助けする策もNHKはもっている。『純と愛』でヒロイン・夏菜の夫役だった風間俊介に、Eテレの『ハートネットTV「ブレイクスルー」』で司会やナレーションを。『あまちゃん』でGMT5のリーダー役をしていた松岡茉優に、『めざせ! 2020年のオリンピアン』で司会をさせていたのだ。 風間と松岡は他局や映画で共演歴もあり、演技力もバラエティーでのトーク力にも定評があるが、そんな二人を全国区に育てあげたのは間違いなくNHKと朝ドラなのである。 風間が所属するジャニーズでいうと、『あさが来た』で波瑠の義弟を演じる桐山照史は、『ザ少年倶楽部』(BSプレミアム)の司会者。件の柄本佑と宮崎あおいの次男役・西畑大吾は関西ジャニーズJr.で『ザ少年倶楽部』出演歴もあるし、実は『ごちそうさん』にも出ていた…と、こうした“パターン”も挙げだしたらキリがない。 朝ドラから知名度が全国区となり、仕事が広がるというのは芸能関係者の間ではずいぶん前から知られていること。「ヒロインやメインキャストでなくていいから、なんとか朝ドラに」と狙っているプロダクションは少なくないのだ。 それは『あさが来た』キャストの所属事務所を調べてみると一目瞭然だ。たとえば、玉木宏と“藍之助”森下大地は同じ事務所。前述の桐山照史と西畑大吾も同じだし、ディーン・フジオカと“ふゆ”清原果耶も同じ所属事務所。清原と“渋沢栄一”三宅裕司は、担当マネジャーまで同じだ。 そして波瑠は『ゲゲゲの女房』の向井理と同じ事務所。「朝ドラのヒロインをやってしまうと、清純なイメージがつきすぎて、脱皮するのが難しい」と言われていたのも今は昔。さらには、朝ドラの脇役からヒロインへジャンプアップする“パターン”もできつつある。 ご存知のとおり、『花子とアン』でヒロイン・吉高由里子の妹役だった土屋太鳳は『まれ』のヒロインに。『ごちそうさん』でヒロイン・杏の義妹役だった高畑充希が次期朝ドラ『とと姉ちゃん』のヒロインに抜擢されたことは一般紙でも話題を呼んだ。 件の清原果耶はまだ14才になったばかりなのでかなり先になるとは思うが、十分、朝ドラのヒロイン候補だろうし、波瑠の娘役・千代を演じる小芝風花は最有力。彼女については、事務所の幹部がわざわざ週刊誌編集部に「もっと、取り上げて」「盛り上げて」と連絡してくるほどの力の入れようだと聞く。 千代の親友“宣ちゃん”役の吉岡里帆も後半に出て来た強みで、これからの活躍が楽しみである。 実は小芝風花は5年前、「イオン&オスカープロモーションガールズオーディション2011」でグランプリを獲得。実写版『魔女の宅急便』でキキに大抜擢されるも、その後が続かないでいたし、高畑充希がホリプロ創業45周年を記念して主催した『山口百恵トリビュートミュージカル プレイバックpart2~屋上の天使~』の出演者オーディションに合格したのは11年も前のことだ。 CMでは、みずほグループが朝ドラ一色。『あまちゃん』の福士蒼汰、『花子とアン』の鈴木亮平、『マッサン』の玉山鉄二が共演している。そして女性のCMクイーンは、『あまちゃん』の有村架純、松岡茉優、『純と愛』の吉田羊なのだから、朝ドラ効果は凄まじい。 ちなみに『純と愛』でヒロイン・夏菜の先輩ホテルウーマン役をしていて、その後、スピンオフドラマのヒロインにもなった吉田羊は、『ゲゲゲの女房』で本当にチョイ役として出演していたのである。 こうして、脇役陣がどんどん羽ばたいていくので、『あさが来た』のキャストたちの活躍も約束されたようなもの。ちなみに、現在、GUのCMで頻繁に露出がある波瑠は4月から『世界一難しい恋』(日本テレビ系)で嵐の大野智の相手役をするのだが、そこには“亀助”三宅弘城も出演する。 そういえば、『あまちゃん』の福士蒼汰、荒川良々に鉄拳のパラパラ漫画まで「いただいた」フジテレビ系『海の上の診療所』はあまり奮わなかった。視聴率三冠をひた走る日テレが、朝ドラキャストをどう料理するのか、注目が集まる。
2019.03.11 16:42

もうすぐ終了の『あさが来た』 Pがしみじみと振り返る
最終回まであとわずか。高視聴率をマークし続けているNHK朝のテレビ小説『あさが来た』をもっと楽しめる制作秘話を『あさが来た』エグゼクティブ・プロデューサー佐野元彦さんが語った。 * * * 放送最後の2週間では、あさと新次郎、そしてはつと惣兵衛という2組の夫婦が幸せになっていく姿をじっくり描きます。あさとはつは、性格も仕事も生活ぶりも違います。ただ、2人とも幸せをつかもうと懸命に努力していますよね。 ですから、どっちが偉いとかではなく、それぞれがそれぞれの形で幸せになる様子を楽しみにしていてください。最終回は、あさが生きていた時代から、今の時代の人たち、つまり私たちへのメッセージを込めたものにしたいと考えています。 具体的に誰とは言えないのですが、懐かしいあの人やこの人が再登場します。『あさが来た』は、物語自体は王道ですが、非常にチャレンジングな朝ドラだったと思います。 まず、ヒロインが「銭があらへん」とお金のことばかり言っている。そんな朝ドラは過去になかった。今までの朝ドラのヒロインは夢や憧れというファンタジーを追いかけてきました。銭金について平気で言葉に出すという新しい形のヒロイン像を提示できたと思っています。 また、朝ドラ史上初めて江戸時代を舞台にしました。江戸時代ですから、男性の髪形はちょんまげです。朝から視聴者に受け入れてもらえるか不安は多少ありました。結果として、銭に細かいヒロインも幕末という時代設定も両方受け入れていただいたと思います。 ですから、今後、朝ドラの時代設定やヒロイン像が広がります。幕末だけでなく、戦国時代の朝ドラもできるかもしれない。大きな可能性の門を開くことができたと自負しています。 それは、役者さんの力が大きい。お金のことばかり口にしても決して下品にならないあさは、波瑠さん(24才)の上品さがあったからこそできました。 江戸時代が違和感なく受け入れられたのは、玉木宏さん(36才)にちょんまげがとてもよく似合っていたからです。ただのイケメンではなく、幕末のイケメンも演じられる素晴らしい俳優さんです。 あさと新次郎は、波瑠さんと玉木さん以外にはできなかった。放送開始前からそう思っていましたが、放送を重ねるたびに、その思いがどんどん強くなっていきました。朝ドラの可能性を広げた一方で、決してなくしてはいけない“朝ドラの芯”があることもあらためて気づかされました。それは視聴者に元気や希望を与えることです。 例えば、放送のない日曜の前日の土曜日は、つらい感情を持たれるような終わりかたにはしていません。また、1回の放送は15分間。その15分間の中につらいことがあっても、最後には希望が見えるようにしてきました。 それはこれからも変わりませんから、まだしばらく、あさの物語を楽しんでいただければと思います。 そして、『あさが来た』で、大阪の魅力を再発見できたことも勉強になりました。この時代の大阪の人たちは、次の時代のことを思って生きていました。今よりも素晴らしい未来を作るために頑張ってきた。ぼくらも常に次世代のことを考えなくてはならないと教えられました。『あさが来た』で元気や希望を与えられたのは、他ならぬぼく自身なのかもしれません。※女性セブン2016年3月24日号
2019.03.11 16:52

『あさが来た』がクランクアップで波瑠ほか出演者が満足げ
3月5日、NHK連続テレビ小説『あさが来た』のクランクアップ取材会が行われ、主人公・あさを演じる女優の波瑠や夫・新次郎を演じる玉木宏、姉のはつを演じる宮崎あおいらが登場。 さらにはすでに撮影を終えていた演者らも登場し、10か月にも及んだ長丁場の撮影を振り返るとともにお互いの労をねぎらった。 波瑠にとってはたいへん思い出深い撮影になったようで、涙を流しながら「終わった気がしない」と述べた。とはいっても、大仕事をやり遂げた彼らからは満足げな表情を一様に浮かべていました!撮影■杉原照夫
2019.03.11 16:53

『あさが来た』 原案より柔らかいヒロイン像で共感得る
最終回(4月2日放送)まで、残すところあと1か月を切ったNHK連続テレビ小説『あさが来た』。あさの父・忠興(升毅・60才)が女子大学設立に理解を示し、土地の寄付まで申し出てくれたことで、あさが目指す日本初の女子大学はいよいよ目前だ。 初回21.2%と高視聴率を記録。これまでの最高視聴率は27.2%で今世紀2位をマーク。平均視聴率は22週連続で20%超え、と絶好調のままラストスパートに入った。 ここまで人気となったのは、もちろん、玉木宏(36才)演じる「新次郎」にキュンとしたり、“おディーン様”との異名もついたディーン・フジオカ(35才)演じる「五代様」に夢中になったり、がむしゃらに夢を追いかける「成澤」(瀬戸康史・27才)を見てほほえましくなったり、私たちの心をわしづかみにするような魅力的な男性たちがたくさんいたことが要因だったのは間違いない。 だけど、イケメンがズラリと並んでいるだけじゃあ、ここまで夢中にはなっていない。『あさが来た』は波瑠(24才)演じる「働く女性の一代記」のようにいわれているが、はつ(宮崎あおい・30才)、千代(小芝風花・18才)、よの(風吹ジュン・63才)など、年代も性格も、生き方も全く違う女性たちが、精一杯に時代を生き、“置かれた場所で咲いている”こと。これこそが、私たちの心をつかんで離さない理由なのだ。 朝ドラ評論家の田幸和歌子さんが言う。「原案だと、ヒロインのエネルギーにみんなが圧倒されて、ヒロインを見守っていくという形ですが、ドラマで描かれているのは圧倒的に強い女性ヒロインではありません。やわらかく、迷いもあるように描写されています。それに加えて、“女性の幸せってひとつじゃないよね”というメッセージが、複数の女性キャラクターを通じて伝えられている。そこが共感を得られやすいポイントだと思います」 男性と同じように、第一線で商売に夢中になったり、家のことだけを考え、夫に尽くし寄り添ったり、姑に冷たくされながらも必死で耐えて家を守ったり──共感し、夢中になるキャラクターは、人それぞれ。 そこで女性セブンは女性400人に緊急アンケート調査を行ったところ、共感できる女性ナンバーワンに輝いたのは「あさ」。一方、共感できないという声が多かったのは「菊」(萬田久子・57才)だった。※女性セブン2016年3月24日号
2019.03.11 16:57

『あさが来た』 ヒット要因にイケメンリレーという新法則
NHK朝の連続テレビ小説『あさが来た』が放送終了まであと1か月を切るなかで、好調をキープしている。ヒットの要因は数々言われているが、これまでの朝ドラではあまりなかった“イケメンリレー”も人気を後押しした。コラムニストのペリー荻野さんが、放送を振り返りながら、ヒットのカゲにあった新手法について解説する。 * * * いよいよ物語も大詰めとなってきた『あさが来た』。先日、最終収録が終わり、主演の波瑠は涙涙だったそうだが、通常、ラスト収録は立ち会った報道陣に公開されるのが、今回は未公開。どうやら、最後の最後まで「びっくりぽん」が用意されている様子。話題作りのダメ押しもしっかりしている。『あさが来た』については、スタート当初からヒット朝ドラマの鉄則をしっかり研究したドラマだということがよくわかっていた。その鉄則とは「最高視聴率62.9%を記録した『おしん』のような女の一代記ものであること」「『あまちゃん』のじぇじぇじぇのように、びっくりぽんという合言葉があること」「『カーネーション』の綾野剛のように、ヒロインの前に結婚相手とは違う第二の男五代友厚(ディーン・フジオカ)がいること」「苦労して作ったウイスキーが高く評価された晩年の姿を第一話冒頭にもってきた『マッサン』のごとく第一話のはじめのシーンで女子大で堂々と語る晩年のあさの姿を出して、ドラマの着地点を見せていたこと」などなど。 そして重要なのが、イケメンのリレーが出来上がっていたことである。当初、あさの前に現れた許嫁の新次郎。玉木宏はおっとりしたぼんぼんで、頼りないが笑いのわかるいい男。ふたりの結婚エピソードとともに、彼らを応援する祖父が林与一、新次郎の父が近藤正臣と、昭和を代表するイケメンスターが、私を含めて昭和世代の胸を騒がせた。 続いて登場した五代友厚。ディーン・フジオカ人気が沸騰。また、雁助(山内圭哉)とうめ(友近)、亀助(三宅弘城)とふゆ(清原果耶)の関係にも注目させる。 五代亡きあとは、女子大設立を目指すぼさぼさ頭の熱血教育学者成澤役の瀬戸康史が登場。瀬戸といえば、昨年の大河ドラマ『花燃ゆ』では、悲劇的な最期をとげる吉田稔麿役で見せ場たっぷり。Eテレでは『グレーテルのかまど』でスイーツを作って女子からも人気を博す。イケメンリレーのバトンをしっかり受け取って走っている。 そして、イケメンリレー最終走者ともいえるのが、あさの娘千代の前に現れた東柳啓介(工藤阿須加)である。あさが暴漢に刺され入院した病院で出会った女学生の千代と帝大生の啓介。詰襟の啓介は倒れ込んだ千代に手を貸し、彼女はドキドキ。その後、病院の水場で彼が不器用にリンゴをむいていると、今度は千代が手助けする。彼が「べっぴん」と言うと顔を赤らめる千代だが、「リンゴのことだよ」…って、少女マンガですな、これは。 実はこの啓介の存在も、ヒット朝ドラマの鉄則に則っている。朝ドラマでは過去にも学生服姿で登場してブレイクしたイケメンが多くのいるのである。古くは1967年の朝ドラマ『旅路』の横内正、1984年『心はいつもラムネ色』の新藤栄作、2000年『オードリー』の佐々木蔵之介…。『あさが来た』はイケメンリレーという新しい朝ドラマの鉄則と、過去の成功例の踏襲というふたつの路線でがっちりファンをつかんだ。工藤阿須加が最後までどうなっていくか。最終ランナーの走りに注目だ。
2019.03.11 17:00

『あさが来た』かつら担当チーフ プロの流儀を語る
NHK連続テレビ小説『あさが来た』の視聴率が好調だが、演者の功績はもちろんのこと、そこには裏方さんたちのキラリと光る活躍がある。 役者がかぶるかつらを担当する「かつら部」には、俳優の頭の形に合わせたかつらを作る仕事と、かつらを結い上げて俳優に被せる仕事がある。かつらチーフ・西口富美子さん(元禄フィルム)の仕事は、後者だ。西口さんがこだわりの仕事ぶりを語る。 * * * 櫛は20本くらい持っていて、結い方によって使い分けています。時代考証に合わせて髪を結うだけにはしていません。 もちろん、文献を読んで、その当時の最低限守らなければいけない様式は守っています。私は、「かつらはその人となりを表す大切な体の一部」だと思っています。 例えば、山王寺屋のお菊さん(萬田久子)の髪は、大きな丸髷です。大きすぎると笑われることもありますが、家が没落してもそのままにしています。髪飾りはなくなって少々髪が乱れても、それでも丸髷を保っている。これは、「いつかきっと山王寺屋を立て直す」と考えているお菊さんのプライドそのものなんです。 また、はつ(宮崎あおい)が使っているかんざしは、かつて母の梨江さん(寺島しのぶ)が使っていたものを受け継いで形見にした設定です。結納など大切な節目のときにだけ使おうかどうか悩んでいて、宮崎さんに相談したんです。 そしたら宮崎さんから「いつもお母さんを感じていたい」と言われたので、普段使いするようにしました。そうした細かいところに気がついていただけると、“かつら冥利”に尽きます。 ちなみに、男性のかつらはすっぽり被る物が多い。新次郎さん(玉木宏)のような場合、かつらと地肌の境目をわからなくするのも私たちの仕事です。そこには、特殊な技法を取り入れています。具体的にどうやるかは企業秘密です。 新次郎さんは、髪も色っぽく見えるように作っています。首の長い男性の場合、襟足の髱(つと)という部分を長くすると、色気が出るんです。※女性セブン2016年3月17日号
2019.03.11 17:01

父は有名棋士の17才森下大地 朝ドラの藍之助はハマり役
五代なき後も高視聴率を連発している、NHK連続テレビ小説『あさが来た』。“後半戦”を盛り上げているニューフェースの一人が、宮崎あおい(30)演じるはつの長男・眉山藍之助役の森下大地(17)だ。ディーン・フジオカ(35)演じる五代友厚が他界した翌日の放送回(1月23日)に初登場して以降、実業家を目指す若者を好演している。 森下は昨年放送されたドラマ『残念な夫。』(フジテレビ系)にピアノバーの店員役として出演するなどしていたが、これまで目立った役はなくほとんど知られていない存在だった。それが今回の藍之助役でプチブレイク。 イケメン評論家の沖直実さんは、森下の魅力をこう語る。「中高年の視聴者の間では“国民的息子”になりつつあります。天真爛漫で、知的で、育ちの良さを感じさせます。息子にしたい、もしくは娘の彼氏にしたいと思わせるタイプ。バイオリンや合氣道、テニスなどの経験もあって、まさに現代っ子なんですが、それを全く感じさせずにドラマの時代に馴染んでいる。藍之助の役にピッタリ嵌まっています」(沖さん・以下「」内同) 知性が伝わってくるのは当然のことかもしれない。森下は将棋の森下卓九段(49)の長男なのだ。このことが明らかになったのは、今年1月のことだった。今回、大役を得たことで公表に踏み切ったという。 森下が俳優の道に進もうと決めたのは中学3年の時。この時に両親のバックアップがあったのかと思いきや、森下は親に内緒で芸能事務所のオーディションに応募している。「自分の意思で物事を決める芯の強さがあるので、これからの成長も楽しみです。まだ経験は浅いけれど、同じ事務所のあこがれの先輩、玉木宏さんも近くにいるのでこの作品では大きな刺激を受けていると思います。心配な点を挙げるとすれば、藍之助があまりにも嵌まりすぎ、次の作品で『藍之助』のイメージから脱却するのが大変かも。今は素朴な少年という感じですが、これからいろんな壁を乗り越えて大人になったとき、どんな俳優さんになっているかとても楽しみです」 父とは違う道に進んだ森下の、次の一手に注目だ。
2019.03.11 17:03

『あさが来た』ナルさま 五代さまと対照的なダメ男ぶりで人気
NHK連続テレビ小説『あさが来た』のディーン・フジオカ(35)演じる五代友厚が死を迎えてから1か月。全国の女性ファンには「五代ロス」が広がっているが、五代と入れ替わるように入ってきた新キャラクターにも熱い注目が集まり始めている。その人物とは瀬戸康史(27)演じる成澤泉(なるさわいずみ)。1月30日に初登場して以降、成澤に胸キュンしてしまったファンからは早くも、五代さまならぬ「ナルさま」という呼び名が聞こえてくるほどだ。 入れ替わり立ち替わり登場するフレッシュな俳優陣に、世の女性たちはなぜ虜になるのか。イケメン評論家の沖直実さんは「2番手ブレイク説」を唱える。「このドラマには玉木宏さんが主人公あさの夫役として出演しています。玉木さんは名実ともにこのドラマで1番手のイケメンです。でもドラマを見ている女子は、よく知っている1番手より、どこか謎めいた2番手のイケメンがすごく気になるんです。 かつて『あすなろ白書』(1993年フジテレビ系)で筒井道隆さんの2番手、『若者のすべて』(1994年フジテレビ系)で萩原聖人さんの2番手だったのは20代前半の木村拓哉さんです。ディーン・フジオカさんも、2番手でブレイクしました。演じていた五代が亡くなってしまいその席が空いてしまいましたが、そこにちょうどいいタイミングで瀬戸康史さん演じる成澤というキャラクターが入ってきたというわけです」(沖さん・以下「」内同) 成澤(瀬戸)の登場で、五代ロスに打ちひしがれていた女性たちの心にも明るい光が差し込んできたということだろうか。「まだ時期尚早といった所です。ディーンさんも登場からブレイクまで1か月以上かかっていますし、観ている人はまだ様子見をしているところ。それに五代と成澤は対極のキャラクターなので、五代を好きになった人たちがみんな成澤ファンになるとは限りません。ただ、このドラマに新しいファンを連れてくることは間違いないと思います」 具体的にはどういったところが対極なのか。「女性視聴者は波瑠(24)演じる主人公、あさの目線で彼らを見ていています。あさから見た五代は、落ち着いていて器の大きさを感じさせる年上キャラ。それに対して成澤は、女性に”この人には私がいないとダメだな”と思わせるダメンズなところがあります」 例えば、女子大学校設立という大きな夢に向かって行動しながらも、わずか11人しか支援者が集まっていなかったり、よれよれで汚い和服姿だったためにあさに洋服を全身仕立ててもらったり、とダメンズぶりは挙げたらきりがない。「あさが今の1億円に相当する5千円を支援したのも、成澤が”母性本能刺激型”だからだといえます」 実際、ネット上では「目がキラキラしてるところがかわいい」、「ナルさまの姿ちょこっと見れて朝から幸せでした」、「成澤祭りで朝から萌えキュン」といった声が出ており、ナルさまの姿にキュンとなる女性が増えているようだ。 ディーンと瀬戸が対照的なのは登場人物のキャラ設定だけではない。俳優として比べてみても、2人は被るところがほとんどないという。「ディーンさんはアジアを中心に海外を渡り歩いてきた、いわば逆輸入の俳優さん。日本での経歴は少なく、応援しているファンもファン歴が短い。一方の瀬戸さんは若手俳優集団D-BOYSのメンバーとして10年前から芸能活動をしているので、古くからのファンが付いています。見た目も、ディーンさんが涼し気なハンサムタイプであるのに対し、瀬戸さんはかわいい系男子。ディーンさんは自然な演技を持ち味としていますが、瀬戸さんは努力してその役になりきろうとします」 これまで瀬戸は、ミュージカル『テニスの王子様』や『マザー・ゲーム~彼女たちの階級~』(TBS系)などで、わかりやすいイケメンを演じてきた。しかし今回の役はどちらかというと泥臭い雰囲気が漂う役だ。「これまでは顔だけで判断されがちだったけれど、しっかり演技でも見せている。いわゆるF1層(20~34才の女性)だけでなく、世代を問わず認知される初めての作品になると思います。『あさが来た』最後のイケメンとして、どこまで突き抜けてくれるか楽しみです」 最終話まで1か月あまり。五代ブームに続くナルさまブームは来るか?
2016.02.23 09:51

『あさ』最終選考残った小芝風花 「なるべき人があさに…」
週間視聴率が放送開始から20%を超えているNHK連続テレビ小説『あさがきた』。その後編の見所が、あさと一人娘の千代との母娘バトルだ。千代を演じるのは、小芝風花(18才)。 小芝は「東洋のベニス」と呼ばれ、中世貿易港として栄えた大阪府堺市の出身だ。『あさがきた』撮影現場やその裏側についてさまざま語ってくれた。「撮影に入ってわかったんですが、今と明治時代とでは、関西弁が違うんです。慣れ親しんでいる関西弁が使えないんです。 例えば、私のことを“うち”って呼びますけど、そのイントネーションが今と違う。関西弁が体に入っている分、余計に難しくて苦労しています」 2012年に女優デビュー。2014年3月には、映画『魔女の宅急便』に主演して世間の話題を集めた。この映画でブルーリボン新人賞を獲得。女優という仕事への興味が一層強くなった。「私もあさ役のオーディションを受けて、最終選考まで残っていたんです。落ちた時は、本当に悔やしかったです。でも放送を見たら、波瑠さん(24才)が本当にあさそのものだったんです。『なるべき人がなるんだな』と納得しました。娘の千代役でお話をいただいた時は、すでに人気ドラマとして話題でした。そんなドラマに出演できるうれしさと同時に不安が募りました」 千代は、少女時代を鈴木梨央(11才)が演じるなど、赤ちゃんから成人までさまざまな女優が演じた。小芝の出演は17週から最終週まで予定されている。「千代は幼い頃からの成長過程が丁寧に描かれてきたので、私の演じる千代が、みなさんにも千代として認めていただけるか、とても怖かったです。でも、そんな不安を吹き飛ばすほど加野屋のみなさんがあったかかったんです。 波瑠さんや玉木宏さん(36才)は、私が一日でも早く千代に慣れるようにと、撮影の空き時間にも『千代、千代』って話しかけてくださるんです。『何かあったら、何でも相談するんだよ』と言ってくれて。だから、私も『おとうちゃん』『おかあちゃん』と呼んでいます。ふたりとも、普段からあさと新次郎みたいなんですよ。おかあちゃんが何か変なことを言うと、おとうちゃんが突っ込んでいます(笑い)。 先日も、おかあちゃんがずっと両手を真横に伸ばしていたので不思議に思って見ていたら、おとうちゃんが『ほら、あほやなって顔して千代が見てんで』って。今日は撮影が終わったら、おとうちゃんとおかあちゃんと、それからみんなで焼き肉に行くんですよ。おとうちゃんとおかあちゃんが音頭をとってくれたみたいです。本当に家族みたいです」※女性セブン2016年3月3日号
2016.02.19 16:57

『あさが来た』女性視聴者の「五代ロス」深刻でイケメン投入
視聴率20%超えを連発するNHK朝ドラ『あさが来た』。主人公・あさ(波瑠)が銀行設立に奔走し、そのなかで姉・はつ(宮崎あおい)と10年ぶりの再会も果たすなど、『あさが来た』は“びっくりぽん”な展開が続いて目が離せない。 1月12日、NHKはドラマ終盤に登場する新キャストを発表したが、とりわけ多くの視聴者が注目したのが帝国大学の学生・東柳啓介役として2月23日放送回から登場する工藤阿須加である。なにしろ発表によれば、「あさの娘・千代(鈴木梨央→小芝風花)の結婚相手」だというのである。 取材を進めると、工藤の抜擢には女性視聴者から熱烈な支持を受けていた実業家・五代友厚(ディーン・フジオカ)の死も関係していそうなことがわかってきた。 あさへの恋心を断ち切り、よき理解者として女性実業家への道をサポートした五代。あさの夫・新次郎(玉木宏)と友情を結ぶその生き様が好評を博し、作中屈指の人気を誇った。 だが、五代は突然の病魔に襲われ倒れる。五代が落命した1月22日放送回は視聴率24%を記録。直後の情報番組『あさイチ』では有働由美子アナが「これから五代サマを見られなくなるとちょっと……」と涙した。「女性視聴者の“五代ロス”は相当なもので、番組サイドはなんとか五代に代わるイケメン新キャストを配さなければと危機感を抱いた。そこで投入されたのが、さわやか系の若手注目俳優・工藤阿須加だったというわけです」(NHK関係者) 工藤演じる帝大生・東柳啓介には、大人になった千代とどう仲を深めていくのかをはじめ、見せ場が増えることになりそうだ。※週刊ポスト2016年2月12日号
2016.01.29 23:03

新次郎はアリナシ? ムーディ勝山はバリバリ働く妻に感謝する
大人気のNHK朝の連続ドラマ「あさが来た」だが、そのなかで友近演じるうめの発した一言が論争を呼んでいる。 「ええお方やいうのはわかってます。そやけど、だんな様にするには、あまりにもチャランポランすぎて。普通のおなごは、やっぱり、よう働く男が好きやさかい」(第81回) あさ(波瑠)の夫・新次郎(玉木宏)が演じる働かない夫。しかしあさには滅法やさしい新次郎が夫としてアリかナシか、という論争だ。そんな「あさ妻論争」をこの人に聞いた! 「右から来たものを左で受け流す~♪」の音楽ネタで8年前にブレークした一発屋芸人・ムーディ勝山(35才)! * * * あさは、自ら道を切り開いて成功していく女性です。滅茶苦茶、人として尊敬します。「アリ」か「ナシ」かでは相当悩みますね。何より稼いでくれるのがうれしいですよね。一発屋で仕事がなくなり、収入が激減した現在、ガツンと稼いでくれたら、ありがたいです。 ぼくの妻も働き者です。アパレル会社の正社員として、バリバリ働いて家計を助けてくれています。今、家事は基本的にぼくがしています。最近、料理がどんどんうまくなってきて、隠し味の種類が増えてきました(笑い)。 そんな、うちの妻は、働き者ですが、すごく控えめな性格で、ぼくを立ててくれる。あさは、これから大学を建てたり、銀行をつくったりするんでしょうけど、ぼくが新次郎だったら、どんだけ夫より目立つねんと落ち込んでしまいますね。 だから、人としては尊敬するんですけど、妻としてはナシかな。 ちなみにうめ役の友近は、ぼくの同期なんですよ。朝ドラの重要な役どころなんて、末恐ろしい同期になったものです、ほんまに。その事実は受け流せません(笑い)。 だから、ぼくもまたテレビで再ブレークして妻を楽させてあげたいです。※女性セブン2016年2月11日号
2016.01.28 19:06
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