チコちゃん一覧

【チコちゃん】に関するニュースを集めたページです。

奥田民生「今年の紅白にサプライズ初出場説」が囁かれる理由
奥田民生「今年の紅白にサプライズ初出場説」が囁かれる理由
 11月25日、都内でソロライブを開催したシンガー・ソングライター奥田民生(55才)。新型コロナウイルス感染の第3波がやってきた中で開催も危ぶまれたが、ファンの期待に応える形で、万全の感染対策を行った上で実現した。普段と違う緊張感もあったからか、ライブ後の送迎車に乗り込む際の奥田は、どこかお疲れな様子。 ただ、12月26日には両国国技館でのJ-WAVEのイベント、同28日にはインテックス大阪でFM802のイベント、そして同29日には千葉・幕張メッセでCOUNTDOWN JAPANと、年末の音楽フェスをハシゴする予定。大忙しな師走を迎える。 そんな中で、密かに期待されているのが、ファンにとっては悲願の大みそかのNHK紅白歌合戦への出演だ。ある音楽雑誌の編集者は「ユニコーンでデビューしてから34年。長らく全国的な知名度を誇っていながら、実は1度も紅白には出演していません。もちろん、今までもオファーはあったのでしょうが、毎回丁重に断わってきたと聞いています」と明かす。 別の音楽制作関係者は「もともと寡黙で、アイドルのような黄色い声援を浴びるのが苦手なタイプ。紅白歌合戦については過去にも報道陣に『あんまり出たくないです』と公言したことがあるぐらいです」と語った。 ただ、今年だけは少し違うという。12月9日に、NHKの人気バラエティー番組「チコちゃんに叱られる!」のテーマ曲「叱られたい!」がリリースされるからだ。 奥田が1年前に同番組に出演した際、チコちゃんが「曲を作ってほしいわ」とおねだり。承諾していた奥田が、今年11月20日の放送回に再出演。そこで「小さい子にも分かりやすく作りました。踊ったりもできるんじゃないかな」と、楽曲の完成を発表した。 チコちゃんのお馴染みのフレーズ「ボーっと生きてんじゃねぇーよ!」や「ねぇねぇ岡村」が歌詞の中に入り、パパイヤ鈴木が振り付け。子供にも人気が出そうなオールディーズなロックサウンドのポップスだ。 NHKの公式YouTubeでは、“チコ村民生と江戸川オールスターズ”名義で、チコちゃんとMCの岡村隆史(50才)が、軽快に踊りながら歌っている。MVの中には、奥田も登場。 あるNHK関係者は「そりゃもう、NHKとしては奥田さんに紅白に出演していただきたいと思っていますよ。すでに司会と出場者は発表されましたが、毎年、放送直前までにサプライズ出演者が追加発表されます。奥田さんも候補の1人」と熱く語る。 果たして、初出場なるか。最後まで、その動向からは目が離せない。
2020.12.08 16:00
NEWSポストセブン
朝ドラ再開で注目、『あさイチ』『チコちゃん』再浮上なるか
朝ドラ再開で注目、『あさイチ』『チコちゃん』再浮上なるか
 長らく再放送が続いていた連続テレビ小説『エール』(NHK)が放送再開されるが、それに伴う注目点がもう1つある。『エール』放送直後に放送されている『あさイチ』(月~金曜)、『チコちゃんに叱られる!』(土曜)の世帯視聴率の行方だ。下がっていた視聴率は回復するのか。民放の裏番組の動向とともに、コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 14日、約2か月半ぶりに朝ドラ『エール』の放送が再開します。ネット上には、喜びや期待から、戦時中のシーンが迫っていることへの不安、当初の予定より2週分放送が短くなったことへの嘆きまで、さまざまな声があがっていますが、再開に伴う焦点はそれだけではありません。 約2か月半、『エール』の放送が中断し、第1話から再放送されている間に下がっていた『あさイチ』『チコちゃんに叱られる!』の世帯視聴率が回復するのか? それともこのままジリジリとさらに下がっていくのか? テレビ業界内で密かに注目が集まっているのです。『エール』が再放送に入る前、『あさイチ』の世帯視聴率は10%台をキープしつつ、13%台を獲得することもありました。しかし、再放送がはじまった6月29日は9.0%に下がり、8月6日には広島平和記念式典で放送時刻がズレたとはいえ5.9%までダウン。その後も6~8%台を記録するなど、時間帯1位を争っていた『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に大きく遅れを取ってしまいました。 土曜朝に再放送されている『チコちゃんに叱られる!』も、『エール』の再放送に入る前の12~13%台から10~11%台にダウン。「ほとんど下がってないのでは?」と思うかもしれませんが、朝ドラは今春から土曜の放送分は一週間の総集編を放送しているため、言わば「再放送(総集編)から、別の形の再放送に変わっただけ」であるにもかかわらず、世帯視聴率が下がってしまったのです。『あさイチ』の穏やかなムードは貴重 両番組が放送されている時間帯は、民放各局が情報番組でしのぎを削る激戦区。各局のテレビマンに話を聞いたところ、やはり朝ドラの再開には注目しているようでした。 民放の情報番組関係者に話を聞いて、まずはっきりとした傾向が見られたのは、6人中5人が「『あさイチ』はすぐに回復する」と予想していること。『エール』の再放送中も番組内容はいい意味で変わらず、もともと民放各局がワイドショー形式の情報番組で競い合う中、生活情報中心の構成で差別化できているだけに、「再浮上しない理由は見当たらない」という見方だったのです。 また、MCたちによる恒例の“朝ドラ受け”への期待感は大きいだけに、『エール』の再開が視聴率回復をうながすことにつながるでしょう。民放各局の情報番組は、コロナ禍の長期化で重苦しいムードが続いているため、『あさイチ』の穏やかで明るいイメージは、むしろ秋以降、強みとなる可能性は十分ありそうです。一方、『チコちゃんに叱られる!』に関しては、土曜朝の再放送が10%台後半の高水準を記録していた時期もありましたが、昨秋には10%台前半に留まっていました。加えて今春、「朝ドラの土曜放送が総集編(再放送)になった」ことで再び下がりはじめ、「コロナ禍による撮影中断で第1話からの再放送がスタート」した7月以降はさらに下がっているという背景があります。 そのため、前述した民放の情報番組関係者6人全員が、「番組のパワーがかつてほどはなく、ジワジワと下がっているのではないか」とみていました。「むしろこれまでが盛り上がり過ぎていただけで、現在の数字くらいが普通」「視聴率が下がっても変えずに続けることが大切な番組」という見方もあるものの、再浮上を狙うのであればテコ入れ策が求められる時期なのかもしれません。注目は田村淳が加わる『グッとラック!』 民放の情報番組関係者が『エール』再開をどう見ているのか。整理すると、「『あさイチ』はクライマックスに向かって盛り上がりそうな『エール』の勢いを再び得られそうな一方、総集編でその恩恵が少ない『チコちゃんに叱られる!』は苦戦しそう」というものでした。 裏番組にあたる民放の情報番組に目を向けると、コロナ禍のニュースで高い注目度をキープ。『羽鳥慎一モーニングショー』は絶好調、『スッキリ』(日本テレビ系)は「Nizi Project」の連日放送で新たな視聴者層を獲得、『グッとラック!』(TBS系)も橋下徹さんらゲスト出演者の生出演で上昇傾向にあります。 特に『グッとラック!』は、今月28日からロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが全曜日のレギュラーとなるほか、月曜に橋下徹さん、火曜に3時のヒロイン・福田麻貴さん、金曜にフワちゃんが新加入。番組のムードが明るくなりそうなだけに、『あさイチ』に影響を及ぼす可能性を秘めています。 一方、『チコちゃんに叱られる!』が放送されている土曜朝は、視聴者の争奪戦が激化。コロナ禍をフル活用する『ウェークアップ!ぷらす』、ロケ企画で独自の道をゆく『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系)が健在なほか、今春スタートの『土曜はナニする!?』(フジテレビ系)と、今春に大幅なリニューアルをした『サタデープラス』(TBS系)は前向きな試行錯誤を続けています。 民放各局の情報番組は生放送のため流動的であわただしい印象もあるだけに、やはり『チコちゃんに叱られる!』は、多少の視聴率ダウンにもあわてずさわがず、マイペースに放送を続けていくほうがいいのではないでしょうか。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2020.09.13 07:00
NEWSポストセブン
チコちゃんが叱られる!? 研究者が「違う説もあるんだよ」
チコちゃんが叱られる!? 研究者が「違う説もあるんだよ」
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」。おかっぱ頭の5歳の女の子・チコちゃんが、素朴なギモンに答えられない大人を一刀両断するNHKの人気教養バラエティ番組『チコちゃんに叱られる!』。いつもは「5歳児なのにこんなことも知ってるなんてさすがチコちゃん」と出演する専門家に褒められているが、珍しくモノ申す大人が現われたようで……。昭和初期に編み出された? 番組ではギモンに答えられない大人たちの代わりにチコちゃんがズバッと回答、専門家がそれを解説する仕立てになっている。 その答えに異論を唱えるのが「近代食文化研究会」。研究会だが会員は1人で、明治時代以降の大衆食文化について研究を重ね、『焼鳥の戦前史』『お好み焼きの物語』などの著書がある。 SNS上で、チコちゃんが語った内容にツッコミを繰り返し、“国民的人気キャラクターに対抗しようとするツワモノ”とも呼ばれる研究者だ。 その近代食文化研究会が“逆ギモン”を呈したのが、今年4月24日に放送された「なんで中国料理は回転テーブルで食べるの?」というギモンの解説。番組ではチコちゃんが得意げに「チップの習慣が日本に根づかなかったから~!」と驚きの理由を披露していた。 番組によれば回転テーブルは中国ではなく、昭和初期に日本で生まれた。明治時代の文明開化でサービスにお金を払うチップの文化も日本に入り、大皿の中国料理を小皿に取り分ける従業員にチップが支払われていた。 しかし昭和5(1930)年の昭和恐慌でチップの文化が衰退し、テーブルに付く従業員が姿を消した。そこで、客が自ら料理を小皿に取り分けやすくするために回転テーブルが編み出された。その後、中国に渡り、今では世界中の中国料理の店で使われるようになった──という解説だ。 回転テーブル誕生とチップ廃止なんて、まさに「ボーっと生きてたら気づかない」結びつき。しかし近代食文化研究会は「いやいや、回転テーブルは18世紀の英国に既にあったんですよ」と指摘する。「慶應大学文学部教授・岩間一弘氏の編著『中国料理と近現代日本』によれば、回転テーブルは18世紀初頭の英国で使われており、1891年には米国で特許が申請されています。1901年に出版された米国の月刊誌にも、『Lazy Suzan』(怠け者のスーザン)の愛称で何度も登場します。 またチップは江戸時代の風俗を記した書物に何度も登場する日本の伝統文化です。昭和恐慌時に発行された『東京名物食べある記』には、料理の取り分けにかかわらず、洋食屋や中国料理屋では給仕に総額の1割をチップとして払うことが慣例と記されています。そういった意味でチコちゃんの唱える『チップ廃止→日本で回転テーブル誕生説』には疑問符がつきますね」 番組内でギモンを解説した江戸川大学名誉教授・斗鬼(とき)正一氏に聞くと、こう答えてくれた。「回転テーブルが『Lazy Suzan』の愛称で米国に存在したことは把握していましたが、それが日本の回転テーブル開発に影響したかどうかはわからない。ただ、国内で回転テーブルが普及したのは、番組で紹介されたチップが理由であるほかに、料理を取る際に客の服が汚れないことなど諸説挙げられているんですよ」雑誌の口絵に載っていた チャーハンが大好物というチコちゃんは、中国料理に関するお題が多い。「なんでシューマイの上にはグリーンピースが乗ってるの?」(2019年9月6日放送)というギモンにはこう答えた。「イチゴのショートケーキのマネをしたから~!」 番組によれば、昭和29(1954)年に全国の小中学校で給食が始まった際、開発担当者がメニューを魅力的にするため、ショートケーキのイチゴトッピングを真似て、シューマイにグリーンピースを乗せたのが始まり。 近代食文化研究会は、この答えもボーっと聞き流さない。すかさず「戦前から『緑豆オン焼売』は存在したんだよ」とツッコミを入れた。「昭和2(1927)年生まれの作家・吉村昭は少年時代を振り返ったエッセイで、日暮里で食べた屋台の焼売に青えんどう豆(グリーンピース)が乗っていたと記しています(『吉村昭自選作品集 別巻』)。また焼きそば研究家の塩崎省吾さんの指摘では、昭和6(1931)年に発行された雑誌『婦人倶楽部』の付録の口絵でも、シューマイにグリーンピースが乗っています」(近代食文化研究会) 番組内で答えを解説した前出・斗鬼氏は言う。「昭和3年に発刊された新聞でもシューマイにグリーンピースを入れる記事があり、学校給食以前にこの組み合わせがあったことは否定できません。ただ、このスタイルが広まったのは学校給食がきっかけだったんですよ」 いまや国民食ともいえるラーメン。その名の由来について「ラーメンのラーって何?」(2018年5月25日放送)とギモンを投げかけたチコちゃんは、「おかみさんの優しさのラー」という答えを披露。 番組によれば、ラーメンの名付け親は北海道で竹家食堂を営んでいた大久タツ氏。大正11(1922)年、店で人気だった「肉絲麺(ロースーメン」を「支那そば」と呼ぶ客が多いことに心を痛めた大久氏が、「ハオラー(料理ができたよ)」という中国語と「ロースーメン」を組み合わせて「ラーメン」と呼んだことが発祥という。 近代食文化研究会はこの説明にも“異論”を紹介する。「食文化史研究家・小菅桂子さんの著書『にっぽんラーメン物語』の中に作家・長谷川伸の体験談が記載されており、明治時代の横浜中華街で、既に『らうめん』と呼ばれていたことがわかります。 また同書では、明治43年(1910年)に浅草に創業した『来々軒』三代目の尾崎一郎さんが『うちでは最初(創業時)からラーメンといってた』と証言しています。その後、大正時代の東京で、『支那そば』の中国名として『ラーメン』という言葉が広がりました」 この説には、番組に登場した伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)氏が再反論する。「横浜中華街で『らうめん』と呼ばれていたことは知っていますが、それは平仮名の『らうめん』で、『肉絲湯麺(ラーメンの一種)』を縮めたもの。カタカナ表記の『ラーメン』は大久さんが名付け親なんです」 この回では、番組中に「ラーメンの由来には諸説あります」とテロップが流れており、チコちゃんの配慮が窺える。「うちの考案かは疑わしい」 近代食文化研究会の指摘は、答えそのものにとどまらない。「なんでたい焼きは鯛なの?」(2019年1月4日放送)というギモンに対し、「鯛は食べられるから」と禅問答のような答え。理由はこうだ。 たい焼きは明治42(1909)年に大学生の神戸清次郎(浪花家総本店初代)・源次郎兄弟が考案した。今川焼を改良して亀、兎、野球のボール形の和菓子を作るなかで、唯一の人気商品となったのが、たい焼きだった。兄弟は「亀、兎、野球ボールは食べられないけど、鯛は食べられるからだ」と納得したという。 しかし、近代食文化研究会はチコちゃんにこんなギモンをぶつけるのだ。「これを発見したのは私ではないのですが、明治44(1911)年9月20日の読売新聞に、『今日まで5年間営んだたい焼き屋で食中毒騒ぎがあった』という内容の記事があります。つまり、明治39年には、たい焼きが存在していたのです」 そこで浪花家総本店・四代目で現店主の神戸将守氏に聞いてみた。「初代が考案したと伝えられているのでそう謳っていますが、当店が発祥であることについては私自身も疑っているんです(苦笑)。当時食堂でカレーライスなどを食べた後に今川焼のようなお菓子を出していたと聞いている。鯛の形のものを焼いていてもおかしくない」 発祥が定かでないことはチコちゃんもご存じだったようで、番組中に、「たい焼きの起源に関しては諸説あります」とテロップが流れていた。 NHKに聞くと、「番組では、さまざまな疑問について、専門家の監修のもと、取材過程も交えながら、数ある説のうちの1つとしてお答えしています」(広報局)と“オトナな回答”をしてくれた。 番組をきっかけに別の説も話題になったわけだから、「さすがチコちゃん」と言うしかない。ボーっと生きてちゃダメだよね、チコちゃん。※週刊ポスト2020年9月4日号
2020.08.25 11:00
週刊ポスト
入学式といえば桜の季節のイメージだが…
9月入学論が浮上、なぜ日本は「4月新年度」が続いてきたか
 全国を対象にした新型コロナ「緊急事態宣言」の延長により、一部では各自治体が実施する小中高の休校が続いている。登校はおろか、入学式すらできなかった新入生もいるなか、「9月入学」「9月新学期」への制度変更をめぐる議論がにわかに活発化した。「9月新学期がグローバルスタンダード」などと言われるが、そもそもなぜ、日本の学校は4月始まりなのか。歴史作家の島崎晋氏が紐解く。 * * * 細かく見ていけば、年度の種類は米穀年度、酒造年度、事業年度など日本だけでも数十に及ぶ(*注)が、国民全体に関係するのは国や自治体の「会計年度」と児童・生徒らの学年を分ける「学校年度」の2つである。世界全体を見渡せば、この2つが一致しないところのほうが多いが、日本では最初に法制化された際、学校がすべて国公立であった関係上、学校年度が会計年度に付随するかたちが現在も継承されている。【*注:米穀年度/米穀の取引に関わる年度。前年11月1日〜当年10月31日。:酒造年度/酒造・醸造業界における年度。当年7月1日〜翌年6月30日。:事業年度/法人の支出や収入を整理分類する区切りとしての1年。法人ごとに異なる】 4月を新年度の始まりとする制度は、学校令(勅令)が公布された明治19年(1886年)に始まる。それまで明治政府の会計年度は「1〜12月」、「7月〜翌年6月」など短い間に変遷を重ねていた。試行錯誤の末、明治19年に「4月新年度」が定められた理由としては、主に3つの説が唱えられている。 まず1つ目は稲作との関わりである。農家は収穫した米を現金化したうえで納税するよう定められていたが、政府が収支を把握し、予算編成を行なうためには1月では早すぎ、4月くらいがちょうどよかったという説である。 2つ目は、当時の覇権国家イギリスの会計年度に合わせたというもの。当時のイギリスは欧米諸国のなかでも頭一つ抜きん出た存在で、日本政府は島国と君主制という2つの共通項から親近感を抱いたことも合わさり、イギリスに倣ったとする説である。 3つ目は、当時の大蔵卿(財務相)・松方正義が任期中の赤字計上を嫌ったから、という説。当時は7月から翌年6月末を会計年度としていたが、赤字が見込まれた明治18年度を3月末までの9か月と短くすることで、松方蔵相としては財政赤字を免れることができた。それが明治19年から4月新年度が採用された理由だというのである。 この説はNHK総合テレビの人気番組『チコちゃんに叱られる!』でも「大蔵省のトップがインチキしたから」として紹介された。当時の「公文類聚(こうぶんるいしゅう)」というれっきとした公文書(法律及び規則の原議書などを収録した編集物)の中に、詳細が記録されている。 前述したように、海外では会計年度と学校年度の不一致がむしろ普通で、学校年度についていえば、アメリカに倣った9月始まりが圧倒的に多い。 会計年度についていえば、アメリカは10月、イギリスと旧イギリス植民地のカナダ、インド、南アフリカは4月、南半球のオーストラリアとニュージーランドは7月、EU加盟国と中国・韓国は1月を始まりとする。ただし、アメリカでは連邦政府と州政府で違いがある。全米50州のうち46州が7月を始まりとしているのに対し、4月、9月を始まりとする州が各1、10月を始まりとする州が2つ存在する。 明治日本は年度の区切りの変更を何度も重ねたが、1886年以降はずっとそのままできている。太平洋戦争に敗れ、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の占領下にあった時期に、アメリカのそれに合わせた変更がなされても不思議ではなかったが、実行されなかった。 その要因は中国大陸の情勢にあった。1946年7月に始まる第2次国共内戦では、大方の予想に反して蒋介石率いる国民政府軍が劣勢に転じ、朝鮮半島北部にソ連軍が進駐を続けていることと相まって、東アジア全域が赤化する恐れが出てきた。それはアメリカにとって由々しき事態だった。 そこでGHQ総司令官のマッカーサーは1947年3月に「早期講和構想」を発表。占領政策の柱であった非軍事化と民主化は達成されたとして、次には経済復興に重点を置いた。すでに着手済みの改革を除いては、既存の制度をできるだけ踏襲することにしたのである。 サンフランシスコ講和条約の締結(1951年)により、主権国家としての独立を回復したのちの日本では何度か年度の変更が議論に上ったが、そのたびに多くの法改正に加え、大変な手間がかかるとの理由から事実上不可能と結論され、4月開始のまま現在に至るのだった。 チコちゃん流に言えば、戦後の日本で4月新年度が続いたのは「マッカーサーの気が変わったから」と言えるかもしれない。【プロフィール】しまざき・すすむ/1963年、東京生まれ。歴史作家。立教大学文学部史学科卒。旅行代理店勤務、歴史雑誌の編集を経て現在は作家として活動している。『ざんねんな日本史』(小学館新書)、『いっきにわかる! 世界史のミカタ』(辰巳出版)など著書多数。最新刊は『人類は「パンデミック」をどう生き延びたか』(青春文庫)。
2020.05.09 07:00
NEWSポストセブン
アメリカに渡って6年。インフルエンサーとしても活躍する藤井美穂さん。
プラスサイズモデル藤井美穂「チコちゃんでフェミ特集を」
 ハリウッドで活躍する藤井美穂さん(26歳)。その存在と発言が注目を集めている。日本で俳優を目指すものの、自分の外見では活躍の場がないと考え、アメリカに渡って6年。163センチ、80キロという身体を活かしてプラスサイズモデルも始め、外見的なコンプレックスを克服した。モデルのほか、俳優、コメディアン、そして最近はインフルエンサーとしての発信にも力を入れている。「美の基準を広げていきたい」と話す藤井さんの言葉は、なぜ日本のフォロワーに刺さるのか。インタビュー【後編】をお届けする。* * *◆怒るロールモデルになりたい──俳優、プラスサイズモデル、コメディアンとして活躍する藤井さんは、ご自身の経験をもとに、ツイッターで活発な発言を行っています。藤井:私は日本に住んでいないし、日本の仕事をメインにしていないので、ある意味、日本での人間関係のしがらみが少ない。なので、日本に関して自由に発言しやすい存在かもしれません。ハリウッドから来た、みたいな肩書きで、注目してもらっている面もありますが、まだ全然たいしたことはないのです(笑)。 それでも、アメリカで仕事をして、このスタートラインに立つことも大変なことだと思うし、私のような外見こそが私の武器になることや、日本にいたときはおかしいと思わなかった女性差別やルッキズム、人権などに関して、進んだ考え方があるロサンゼルスでゼロから学んだことを発信していくのは大事な役割だと感じています。──アメリカに行くまでは、藤井さんも、あまり声を挙げるほうではなかったとか。藤井:そうなんです。たとえばセクハラを受けても、このくらいはよくあること、私はぜんぜん怒ってないと気持ちに蓋をしていました。そのほうが、ものわかりのいい賢い人、と言われていましたから。それがアメリカに来たら、周りにフェミニストがたくさんいて。ルッキズム的な発言やセクシスト的な発言にひとつひとつ声を挙げる人たちを見て、怒っていいんだと教えられたし、怒り方も学びました。 日本には今でも、昔の私のように、マインドコントロールにかかっているような状態の人がいます。差別や理不尽な扱いをされても、このくらいで怒ってはいけないとか、傷ついていてもその気持ちに蓋をして、怒るべきことだとも気づけない人たちです。 だからこそ、周囲から怒り方を教えられた私は、酷い言葉や偏った考え方を投げられたときには、ちゃんと怒って、思っていることを伝えないといけない。私が怒ることによって、同じような目にあったことのある人たちが怒りを可視化できる、言い返す言葉を学べる。まず私が、怒るロールモデルになれたらと思っているんです。◆誰もが声を挙げる自由がある──最近では、ナインティナインの岡村隆史さんの『岡村隆史のオールナイトニッポン0』(ニッポン放送)の発言について、ツイッターで批判されていました。藤井:あれは女性差別や職業差別などいろんな問題を含んだ発言で、批判すべきだと思いました。多くの人が声を挙げることで、岡村さんが謝罪し、世の中にこれはいけない表現なんだという問題の可視化ができたのはよかったと思います。私としては、岡村さんに番組を降りてほしいというよりも、岡村さんが出ている番組「チコちゃん」(「チコちゃんに叱られる!」)でフェミニズム特集をやってほしいなと思っていたんです。岡村さんもフェミニズムについて学べるだろうし、すごく注目も集まるでしょうし。 たとえばアメリカでは、「Peloton(ぺロトン)」という室内バイクのコマーシャルが性差別的だと炎上したことがあったんです。そうしたら、俳優のライアン・レイノルズさんがそのCMに出ていた女優さんを、自身がオーナーを務めるジンのCMに起用。その内容が皮肉の入ったアンサーCMのようになっていて話題を呼びました。 そう思っていたら、翌週のラジオに矢部(浩之)さんが登場されて、足らない部分はあれど、部分的にその役割を果たしたような気はします。が、ちゃんとフェミニズムの専門家3人と並んで話ができて、それを世間と一緒に見ることができたら、素晴らしい機会になるのにと思っています。 岡村さんが出演番組を降板すべきと声を挙げるのも自由だと思います。一人の人間の発言や行動に対してさまざまな意見があって、誰もがそれを言う権利がある。それ以上でもそれ以下でもないと思っています。──藤井さんは、誰かの発言や行動を強く批判しても、人格否定はしない。発言の際、何か気を付けていることやポリシーはありますか?藤井:怒っていても論理的な議論はできます。あと、できるだけわかりやすく話すことを心がけています。私がしたいのは相手を傷つけることでなく、相手やその周りの人たちに私のメッセージを受け取って欲しいからです。一方で、やはり感情は大切だと思っています。人を動かすのは強い感情であり熱量です。スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんの国連スピーチがあれほど世界を動かしたのは、彼女の強い怒りがあったからではないでしょうか。◆日本は平等な社会なのか?──コンプレックスのあった外見について、アメリカに行ったら全く言われなくなったと、前回仰っていました(【前編】参照ください)。日本ではルッキズムや性差別が根強いと感じますか?藤井:私が暮らすLAは、とりわけポリティカル・コレクトネスに敏感であったり、新しい価値観が浸透している場所だと思うので、アメリカといっても地域によって全然違うと思うんです。ただやはり、アメリカは多様性の国ですから、日本に比べて、都市部では人々の意識に大きな違いを感じます。 たとえばアメリカには「ホワイト・プリヴィレッジ(White privilege)」という言葉があります。かなり複雑な言葉で説明が難しいのですが、白人は生まれながらに優遇されているといった意味の言葉です。白人でかつ異性愛者に生まれたら、生まれながらにして社会的に力のあるグループに属し、そのおかげであらゆることで優遇され、一方でその影には、それらの優遇を受けることのないマイノリティがいます。それにも気づくことがないと、マイノリティを傷つける意のない差別をしてしまうことにもつながります。 アメリカではマジョリティもマイノリティも、自分の立ち位置を常に自覚して発言することを求められますね。別に人に上下をつけるような意味ではなく、歴史的にその性別や民族の人たちが受けてきた差別はなくならないし、その歴史は現代の問題と地続きの問題であると考えたときに、自分の立場を理解しないといけないということです。 対して日本は、皆平等という意識が強いように感じますね。でも平等という言葉自体が曖昧なもので、私は使うことに躊躇してしまいます。日本は日本人が思っているよりも平等な社会ではないんじゃないかと感じさせることが多くあります。しかし、それが当たり前になっていて、なかなか抜け出せない。 実際には女性差別や人種差別、様々な差別があるのに、自覚的でない人が少なくないような印象を受けます。マジョリティも、自分がその強者グループに生まれながら属していることにより受けている「当たり前の恩恵」を受けられないマイノリティや弱者のグループがいるということにも気づかない。だから性差別がなかなか認識されないのかなと。 でも、先日、なぜかふと思ったんですが、20年くらい前に、「パイレーツ」っていうコンビがいましたよね。彼女たちの「だっちゅ~の」っていう胸の谷間を見せるネタ、あれ、いまだったウケたかな? って。そう考えると、色んな側面で、日本の社会も変わってきている。だから、現状がどうであれ、自分ができることをやっていくしかないと思っています。頼んでねーよって思う人もいるでしょうけど(笑)、関係なく私はやっていきます。──今後、日本で仕事をされる予定は?藤井:私は何でもやりたい人間なので、機会があればぜひやりたいですね。今は新型コロナウイルスの感染拡大で休業状態ですが、俳優、モデル、コメディアンももっともっとやっていきたい。中でも面白くあることは人生のテーマなので、インプロ(即興コメディ)の学校に通って勉強も続けています。アメリカ人は笑いが大好きだから、面白くないと誰も聞いてくれないし、感動してくれない。時に真面目な発言もしますが、面白さを忘れずに、これからも発言していきたいと思っています。◆プロフィール/ふじい・みほ 三重県出身。アメリカLAで俳優、コメディアン、プラスサイズモデルとして活躍の傍ら、インフルエンサーの活動も行っている。インスタのフォロワー7万人(@mihoimi)、ツイッターのフォロワーは2万人(@mihoimiofficial)
2020.05.07 07:00
NEWSポストセブン
【動画】チコちゃん、大河で活躍の岡村隆史「紅白司会」現実味は
【動画】チコちゃん、大河で活躍の岡村隆史「紅白司会」現実味は
 『チコちゃんに叱られる!』のMCを務め大河ドラマ『麒麟がくる』にもレギュラー出演中の岡村隆史さん。「NHK紅白歌合戦の総合司会内定か」と騒がれ、話題になっています。 NHK関係者によると「マンネリ打破のためにも交代時期としてはベスト。白組司会は、今年の大晦日で活動休止予定となっている嵐で鉄板だが総合司会は必ず変わるでしょう」とのこと。岡村さん自身はラジオ番組で「声を大にしていいます。(オファーは)来てません。こんなん、ぬか喜びですよ」とうわさを否定していますが、紅白司会、あるかもしれません。
2020.04.23 16:00
NEWSポストセブン
岡村隆史はラジオで「正しくない発言」をして非難を浴びた
チコちゃん、大河で活躍の岡村隆史 「紅白司会」の現実味は
 3月下旬、アディダスの上下のジャージ姿でラジオ局を出てきたのは、今年50才を迎えるナインティナインの岡村隆史だ。駐車場に止めていた真っ白なポルシェに乗ると、ビル街に大きなエンジン音を響かせて走り去っていった。そんな岡村が、早くも「NHK紅白歌合戦の総合司会内定か」と騒がれ、話題になっている。 まだ大晦日まで9か月もあるのに複数のメディアで報じられた岡村の“総合司会説”。岡村が注目されている最大の理由は、NHKが重視する「同局への貢献度」だ。 まず何と言っても、金曜夜のバラエティー番組『チコちゃんに叱られる!』。MCの岡村と5才の少女の着ぐるみ「チコちゃん」の軽妙なやりとりで、世の中の素朴な疑問を解説していく番組は大人から子供まで楽しめる構成で人気が高まった。昨年の紅白にも2人でゲスト出演。いまやNHKの“看板番組”に成長している。 さらに岡村はNHK大河ドラマ『麒麟がくる』にもレギュラー出演中。農民のフリをする忍び役で、物語のカギを握る1人として活躍している。NHK関係者が語る。「3年連続で総合司会を務めた内村光良さん(55才)は、評判が良かったのですが、昨年に視聴率が大きく下がった。それは内村さんのせいではないが、マンネリ打破のためにも交代時期としてはベスト。白組司会は、今年の大晦日で活動休止予定となっている嵐で鉄板だが、総合司会は必ず変わるでしょう」 そんなタイミングで、同局で存在感が高まっている岡村に白羽の矢が立ったようなのだ。ただし、当の岡村は自身がMCを務めるラジオ『ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン』で「声を大にしていいます。(オファーは)来てません。こんなん、ぬか喜びですよ」と否定。一方で、「連絡だけはNHKさんと取るようにしてね。何が起こるかわからへんから」とまんざらでもない思いも漏らした。 ある老舗芸能事務所マネジャーは「NHKが、春から候補者のスケジュールを探ることはあります。ただ、NHKは情報が早い段階で漏れると入れ替えたりもする」と語る。 視聴者としては、岡村が大晦日に“ボーッと”してない名司会ぶりを見せてくれることを期待したい。
2020.04.17 16:00
NEWSポストセブン
忠臣蔵の異色作、岡村隆史の演技に時代劇研究家が驚いたワケ
忠臣蔵の異色作、岡村隆史の演技に時代劇研究家が驚いたワケ
 年末に近づいてくると思い出されるのが『忠臣蔵』。その異色作、映画『決算!忠臣蔵』が話題を集めている。この作品で、岡村隆史の演技に注目したのは時代劇研究家のペリー荻野さん。ペリーさんが映画の見所、そして岡村の演技について綴る。 * * *『忠臣蔵』といえば、これまで300本以上も映画・ドラマになってきた時代劇の定番中の定番。私も名作から異色作まで数多く見てきたが、だが、11月22日公開の『決算!忠臣蔵』には、たまげることが多かった。 物語の発端は、元禄14年3月14日、赤穂藩主・浅野内匠頭(阿部サダヲ)がワイロ大好きな吉良上野介に殿中松の廊下で切りつける事件を起こし、即日切腹となったこと。その1年9か月後の元禄15年12月14日、元家老の大石内蔵助(堤真一)ら赤穂浪士四十七人が吉良邸に討ち入り、仇討を果たす。実際の「赤穂事件」を基にした話だ。『決算!忠臣蔵』で一番たまげたのは、この仇討ストーリーを「お金」で考えたコメディにしたこと。これまで多くの日本人が泣いた忠義の物語がコメディ?と思ったが、確かに討ち入りには超お金がかかる。赤穂藩は取り潰されて、藩士は全員失業しているのである。 プロジェクト遂行にお金関連の泣き笑いはつきもの。江戸までの交通費も高額な上、みんなで秘密基地も買っちゃって(のちに炎上)、討ち入り当日に使う「たいまつ」だって10本で10万円? その結果、内蔵助が「3月14日吉良を討つ!!」と宣言すると、長年、藩の役方(経営)を担当していた貝賀弥左衛門(小松利昌)が「3月まで持ちまへんで」と眉毛と目尻を下げた情けない顔(小松の眉毛&目尻演技は素晴らしい)で言い出し、カックンとなった内蔵助は「なんでやねん!!」と倒れそうになる。 そうそう、第二のたまげポイントは、登場人物のほとんどが関西弁でしゃべること。赤穂の侍たちが江戸の言葉を話しているほうが無理があるというものだ。というわけで、大阪出身の堤、小松はじめ、「これは戦や!」と怖い顔をする木村祐一も「小さなことからコツコツと」の西川きよしもイキイキとしてみえる。 中でも役方でもっともお金に厳しい矢頭長助の岡村隆史は、「銭勘定できひん侍は何をさしてもでくのぼう」と鋭い。ここで重要なのは、コメディでありながら、岡村隆史はほとんど笑いの仕掛けを担当していないこと。堤真一は「テレビで見ている岡村君とは全然違う」と語っていた。もぞもぞと控えめに話す矢頭長助は、『あさイチ』で「NHKではチコちゃんにしか心を開いていない」と博多大吉に指摘された人見知り岡村の素顔に近いのだろう。 そして、たまげポイントの三番目は、登場人物がこれまでの『忠臣蔵』とイメージが違うこと。一般に「理想の上司」ともいわれる堤内蔵助は無類の女好きで愛人が三人もいるし、悲劇の内匠頭未亡人瑤泉院(石原さとみ)は「わらわはの金」とお金を気にして怒ってる。かつては高橋英樹や阿部寛、木村拓哉なども演じた剣豪堀部安兵衛(荒川良々)はやたら鼻息荒く暴走気味。 これだけイメージが違っても、『忠臣蔵』をひっくり返された気がしないのは、やっぱりお金というテーマが、誰にも身に染みるからだ。ラストも、過去の『忠臣蔵』では考えられない場面となっている。金勘定はすべて史実(原作は東京大学史料編纂所の山本博文教授の著作)。自ら電卓をたたいて計算しつつ脚本を書いた中村義洋監督のセンスに拍手を贈りたい。
2019.11.22 16:00
NEWSポストセブン
チコちゃん、LEDに虫が寄らない理由を答えられぬ大人に…
チコちゃん、LEDに虫が寄らない理由を答えられぬ大人に…
 トーマス・エジソンが世界で初めて実用的な電球を発明したことを記念した「あかりの日」の2日前となる10月19日、2019年「あかりの日」全国小学生ポスターコンテスト表彰式が行われ、『チコちゃんに叱られる!』(NHK)のキャラクター・チコちゃんが出席した。 コンテストでは、全国の小学生から、無駄のない「あかりの」使い方やアイディアを募集。最優秀賞は兵庫県の小学6年生・石丸輝莉さんが受賞した。 また、今回のイベントでは「2030LED普及活動&『あかりに無関心だとチコちゃんに叱られる!?』キャンペーンの」記者発表会も開催。チコちゃんは「なんでLEDのあかりには虫が寄り付かないの?」と番組の中と同様に質問したところ、司会者は正解を答えられず。チコちゃんは決めゼリフの「ボーっと生きてんじゃねーよ!」を繰り出した。撮影/高柳茂
2019.10.25 16:00
NEWSポストセブン
『博士ちゃん』(公式HPより)
今秋新番組3本も、“子供出演バラエティ”なぜ増えてる?
 テレビ局にとって視聴率をとれるかどうかが死活問題。そんなテレビ局にとって、新たなキラーコンテンツとして注目されている番組のジャンルがある。それは子供が出演するバラエティ番組だ。この秋にも新番組が相次いでスタートする。なぜ、“子供出演バラエティ”が増えているのか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 24日、3時間の大型特番『そんなコト考えた事なかったクイズ!トリニクって何の肉!? 3時間スペシャル』(朝日放送、テレビ朝日系)が放送され、11.4%の高視聴率を獲得しました(ビデオリサーチ、関東地区)。 今年4月スタートの同番組は、「昭和世代が平成生まれの若者たちに“知っていて当たり前の常識”をクイズとして出題するバラエティ。ジェネレーションギャップの面白さをベースにした番組であり、8月のリニューアル後から“平成生まれの解答者”の中に多くの小・中・高校生が出演するようになって「さらにギャップが広がった」と好評です。 その他、子供たちが出演している番組と言えば、『超逆境クイズバトル 99人の壁』(フジテレビ系)。「ある分野では大人にも負けない知識を持つ」子供たちが毎回10~20人出演して番組を盛り上げています。 さらに今秋、日本テレビが『クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?』(金曜19時~、初回10月18日)、テレビ朝日が『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(土曜18時56分~、初回10月12日)、フジテレビが『BACK TO SCHOOL!』(水曜22時~、初回10月30日)と、子供たちが出演する3本の新番組がスタートします。 なぜ今これほど子供たちの出演する番組が増えているのでしょうか?◆19時台はゴールデンタイムではない 最大の理由は、各局が頭を悩ませる19時台の視聴率対策。仕事後に外食、趣味、習い事を楽しむ人が増え、帰ってきてもまずはネットコンテンツをチェックする人が多くなるなど、テレビ局にとって19時台は本当の意味でのゴールデンタイムではなくなりつつあります。 子供の出演番組が増えているのは、19時台の主な視聴者層が子供(特に小・中学生)と高齢層になり、両者にリアルタイムで見てもらうことで、一定の視聴率を確保したいから。子供が出演する番組は当然ながら子供が理解できる内容であり、高齢層にとっても「理解しやすい上に、孫のような子供たちがかわいらしい」という魅力があります。 実際、24日の『トリニクって何の肉!?』は、テーマ「豆」で「枝豆がもっと育つと何になる?」「大豆を真っ暗の中で育てたら何になる?」、テーマ「天気」で「雷は何同士がぶつかってできる?」「白い雲は何が集まってできる?」、テーマ「そもそも何を食べている?」で「かんぴょうって何?」「カラシって何?」「たくあんって何?」など、子供と高齢層でも気軽に楽しめるクイズばかりでした。テレビ業界の中で、『トリニクって何の肉!?』とコンセプトが似ていると言われているのが、今や「国民的人気番組」の声もある『チコちゃんに叱られる!』(NHK)。 チコちゃんの設定は5歳であり、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と大人を打ち負かす姿が子供たちにウケています。また、その内容も「なんでハンカチは正方形なの?」「なんでボタンを見ると押すものだと思うの?」など、子供にも高齢層にもわかりやすいものばかりです。 ちなみにNHKは『チコちゃんに叱られる!』の成功を受けて、今年4月から『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』をスタート。この番組にも、子リスをモチーフにしたカネオくん(モットーは「チコちゃんに追い付き追い越せ」)に加えて、“日直アシスタント”として13歳の田牧そらちゃんが有吉弘行さんの横に並んでレギュラー出演しています。さらに、毎回のテーマを見ても、天気予報、レジャープール、新幹線など、子供と高齢層に対応したものであることがわかるでしょう。◆広がる視聴者参加型の番組作り 子供が出演する番組の特徴として、もう1つ挙げておきたいのは、視聴者が参加している感覚で楽しめること。「もし自分が出演したら答えるか?」「自分はこの子と比べてどうなのか?」と思わせることで、子供と高齢層以外の視聴者も引きつけているのです。 年齢層を問わず現在の視聴者はテレビ番組に対して受動的ではなく、SNSを絡めて「参加する」という能動的な感覚の人が少なくありません。その意味で、子供や高齢層に対応したシンプルな内容の『トリニク』『99人の壁』『チコちゃん』は、クイズに参加するだけでなく、ネット上でつぶやきやすい要素が満載です。また、「バラエティは表現の幅が狭くなった」と言われますが、子供や高齢層をターゲットにした番組には無関係。萎縮せず伸び伸びと制作できることもあって、しばらくは子供が出演する番組ブームが続くのではないでしょうか。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2019.09.28 07:00
NEWSポストセブン
綾小路きみまろ、夫婦川柳傑作選 令和の夫婦がバトル!
綾小路きみまろ、夫婦川柳傑作選 令和の夫婦がバトル!
 皆さま、綾小路きみまろ、久々の登場でございます。私の『きみまろ「夫婦川柳」傑作選』(小学館)の第3巻が発売されます(5月27日頃発売)。『夫婦川柳』も1巻目は「売れないと一巻の終わり」といわれましたが、はや3巻目。皆さま! 今や『3巻』という言葉はテレビ番組の『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)で、トレンドになっています。「きみまろさん、それって『3巻』ではなく、山の中の『山間』にある、ポツンと一軒家でしょ?」 失礼いたしました! そんな奥様から、こんな一句が。【新元号 『令和』に決定 アレ、いいわ!】「『れい』は『綺麗』の『れい』だし、『わ』は『若い』の『わ』。私にぴったりだわ!」 これには、さっそくご主人が反論です。「キミの場合、『れい』は、ゼロという意味の『零』で、『若い』の『わ』なんてのは『誤解』だよ」「何よ! 美しさゼロで、年寄りだっていうの! 罰として、これからお風呂の掃除はアナタの当番ね!」「ホラッ、すぐそうやって指図する。キミの『令』は『命令』の『令』だよ」 ご主人、ため息まじりにボヤきます。【今のオレ 妻のスーパーボランティア】 スーパーボランティアとして大活躍の尾畠春夫さん(79才)。「妻専用のオレとは大違いだ」 ご主人のため息は止まりません。「アナタ~、何してんの? ため息をつく暇があったら、外の洗濯物取り込んでよ。雨が降ってきたから」「ハイ、ハイ…」「ハイは1回でいいの!」 家事に這いずり回るご主人なのです。奥様はというと「イヤだわ~、最近、ちょっと太ったみたい」と、お腹のぜい肉が気になり、体重計の前へ。「できるだけ、フワッと空中に浮いているような感じで乗るといいのよ」 自分に言い聞かせ、体重計に乗る奥様。その姿を眺めつつ、ご主人が一句。【体重計 そーっと乗っても デブはデブ】「女心がわかってないわね!」 お怒りの奥様。「体重計に片足だけ乗っけて“20代の頃はこれくらいの重さだったのよねぇ”と当時を懐かしむ。そして、躊躇しつつ、決心をして両足を乗っける。その時の恐怖、男のアナタにはわからないでしょう?」 奥様の怒りは止まりません。【チコちゃんに 叱ってほしい ボケ亭主】 NHKの番組『チコちゃんに叱られる!』が大人気ですが、奥様に責められ、たまらずトイレに逃げ込んだご主人に奥様が追い討ちをかけます。「オシッコは慌てないでするのよ! 昨日もパンツを濡らしちゃったじゃないの。誰が洗濯すると思ってるのよ? ボーっと生きてんじゃねーよ! アナタもチコちゃんに叱られればいいのに!!」 タジタジのご主人、ここまで言われては、笑いでその場を和ませるしかありません。「のどが渇いたよ。温かいお茶、あったかい?」「お茶を一杯、ちゃの(頼)みます」「お茶を飲むオレって、お茶目?」──ダジャレの3連発に奥様だけでなく、娘さんもうんざり顔で一句。【お父さん ダジャレ連発 “ドン引き家族”】「家族の絆も、父親の威厳も、まだ映画の『万引き家族』の方が上、行ってるよね」 娘さんまで奥様の味方とは多勢に無勢。私、きみまろがご主人の味方をするしかなさそうです。※女性セブン2019年5月30日号
2019.05.18 16:00
女性セブン
「2018ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンにも選ばれたチコちゃん
チコちゃんが大人気の理由は「キャラ設定」と「謎解き要素」
「2018ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンにも選ばれたチコちゃん 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々を心理的に分析する。今回は、大ブレイク中の「チコちゃん」を分析。 * * * 大型連休中、ボーっと日向ぼっこしていた公園で子供たちが叫んでいた。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」 NHKの雑学クイズ番組『チコちゃんに叱られる!』の人気は根強いようだ。 そこで、遅ればせながら人気の理由を考えてみると、大きく分けて2つあると思う。1つ目は、チコちゃんのキャラクター設定の巧さだ。叱られたい人が続出しているというチコちゃんは、おかっぱ頭の女の子。身体は着ぐるみ、声はボイスチェンジャー、顔はCGを駆使した永遠の5才児というキャラクターだ。 そのチコちゃんが、聞かれなければ考えもしなかった素朴な疑問を、MCでナインティナインの岡村隆史さんとゲストらに投げかける。上手く答えられないと、チコちゃんが頭から湯気を出し、顔を真っ赤にして「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と決め台詞を叫ぶ。見た目とその声からくるインパクトは大だ。 令和になって初の放送、出された質問は「写真を撮る時に、『はい、チーズ』というのはなぜ?」「お医者さんが白衣を着ているのはなぜ?」。それが当然と思っていたから、不思議に思ったことはない。いや、考えるようなことだと思っていなかった。けれど、5才児にとっては謎なのだ。ここが5才児という設定の巧さである。大人とは違う視点、発想力、想像力があり、言いたい事は言うようになり、大人ときちんとやり取りができて、暗記力も思考力もしっかりしてくるのは5才頃からだ。 生意気で毒舌たっぷり、それでいて可愛くて憎めないというキャラも5才児ならでは。5才頃には“中間反抗期”というちょっとした反抗期があるといわれる。大人の真似をしたがる反面、妙に冷めた目で大人顔負けの発言や鋭い分析をしたり、口答えをし、子供っぽさと大人びた部分の両面が見え始める時期である。また、この年の頃の女の子は男の子よりおしゃまだ。子供と大人の間を行き来するようなやり取りも、5才の女の子という設定ならば違和感がない。それに、小学生には分別を求める大人も、この時期の子供が言うことなら許せてしまう。 だからこそ、チコちゃんは子供らしい子供に見えなければならず、ちびまる子ちゃんみたいなおかっぱ頭で、女の子の好きなピンクのワンピース姿なのだろう。質問する時は「一番○○な大人はだあれ?」という聞き方をするし、ゲストをニックネームで呼んだりと、子供らしさが強調されている。着ぐるみとCGの効果で、表情や仕草が大きくはっきりしていて、感情がわかりやすいのも子供らしさを感じさせる。 2つ目は、クイズ番組でありながら、謎解き要素が強いことだ。身近で日常的な事が質問になっているだけに、自分が知らない、考えてもわからないとなると答えを知りたくなってくる。まずここで視聴者の心を掴んでいる。 その後、チコちゃんから解答が告げられる。ところがこの答えにも、ヘェ~と納得できるものから、それどういう意味?と意外なものまである。チーズと言う理由は「チーズが美味しかったから」、白衣は「イメチェンしたかったから」。謎が謎を呼び、視聴者はますます惹きつけられていく。専門家の見解や裏付けとなるVTRが流されるが、その作り方も笑いやギャクが適度に入り混じり、時間的にも長すぎず短すぎず飽きさせることがない。 他局で人気のクイズ番組は、雑学の知識量や暗記力、瞬発力が試され、クイズが得意なタレントたちが競い合うゲーム感覚の番組が多い。どちらかというと番組を見ているという印象になる。一方、『チコちゃんに叱られる』は答えが1つでない場合もあり、クイズ番組というより謎解き番組に似ているから、子供から老人まで、あれこれ考え推理したり、笑いながら頭の体操ができる面白さがある。解答を聞き、自分なりに納得するまでのプロセスも楽しめる。 身の周りには、わかっているようでいて実は知らない事が山ほどある。でもなかなかそれに気がつかない。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」とテレビの前でチコちゃんに叱られる度に、苦笑いするしかない。
2019.05.08 07:00
NEWSポストセブン
坂東眞理子氏、感動のアンテナ張れば毎日が発見に満ちている
坂東眞理子氏、感動のアンテナ張れば毎日が発見に満ちている
 330万部超のベストセラー『女性の品格』(PHP新書)著者で、昭和女子大学理事長・総長の坂東眞理子さんの新著『70歳のたしなみ』(小学館)が書店から消えた──驚異のスピードで重版を重ねる本の内容は、高齢期は暗いだけ、つらいだけという先入観を覆し、イメージチェンジ、マインドチェンジをすることで、70代は人生100年時代の幸福な黄金時代になるということ。著名人からも絶賛評が届いている。◎東京大学名誉教授・上野千鶴子さん(70)「上機嫌」がいいですね。私も「明るい」「楽しい」老後より「機嫌よく」過ごす老後が目標です。◎作家・あさのあつこさん(64)70歳になっても80歳になっても人としてのたしなみを生き方によって新しく得ることができることを教えてもらえました。◎津田塾大学学芸学部教授・三砂ちづるさん(60)心安らかに70代を迎えられるように今からやっておいた方がいいこと。先々の楽しみを見つけられること。この本を読む喜びは多い。 人生をめいっぱい、もっと楽しむために――坂東さんに話を聞いた。「そりゃあ、あなたはそう思えるかもしれないけれど、私は人生苦労した、ひどい目に遭った、という嘆きも脳裏にあるかもしれませんが、負の思い出ばかりを数え上げていたらどんどん悲惨な人生に思えてくる。私だっていろいろありましたが、ここでそんなことを言い募っても暗くなるだけでしょう(苦笑)」(坂東さん、以下同) そしてこう続ける。「だから、ピンチも周囲のおかげで乗り越えられた、苦い経験も糧になった、と前向きに変換して思い出す努力をするんです。聖人君子なら自然といいことばかりに目を向けて穏やかに暮らしていけるのかもしれないけれど、われわれ凡人は意識してプラス面を考えるようにしないと、自然にまかせるとネガティブな思考へ傾いてしまう。『だめだめ、もっと楽しいことを考えなきゃ』と自分を鼓舞する。 その最たるものが年齢観。歳を重ねてお先真っ暗ではなく、見える景色が変わるというのかな。夜明けと黄昏では光の射し方が違うように、人生の彩りも移ろいゆくんです。それは実際、私が歩んで来た実感でもあります」 年齢による固定観念を捨てれば、いくつになってもかけがえのない出会いに恵まれるという。「本当に思いがけない出会いというのはいつ、どういうきっかけで訪れるかわからない。とっても尊敬する昔からの知り合いもいますが、60代、70代になってから『なるほど!』と感銘を受けた出会いもたくさんあります。 だから50代でも60代でも、『どうせ今さら新しい出会いなんてないわ。私はもういいの』と閉じないでほしい。窓を開ければ、広くて明るい世界が見えますよ。 先月に101才で亡くなられた生活評論家の吉沢久子さんが90代の後半に『人生で今がいちばん幸せ』とおっしゃっていたと聞いて、90代でそう言えたらなんて素敵かしらって。 物理学者の米沢富美子さんも80才で亡くなるまで『一日一日が愛おしい』と感謝の念で丁寧に日々を味わっていらした。見渡せば身近にも、素晴らしい高齢期を生きる人は大勢います。その人たちをお手本に新しい生き方を作り出すことが私自身の楽しみでもあります」 新しい元号に変わる今こそ、生き方を変える好機だと語る。「折しもイチロー選手や森昌子さんが引退宣言をして、『昭和と平成を生きた自分は穏やかに余生を過ごすだけ』なんて思ってはいませんか。その逆で、令和と共にあなたの人生も新章が始まると考えましょう。『毎日、何も面白いことがない』『別に』とぼんやり生きていないで、日常のひとつひとつに感謝し、感動するアンテナを張るようにする。そうすればいくつになっても毎日は新しい発見に満ちているはずです。無関心にボーッと生きていたら、チコちゃんに叱られちゃいますよ(笑い)」 心の目を大きく見開いて今この瞬間を、そしてやがて訪れる人生の黄金期というべき70代を笑顔で謳歌してほしい…それが坂東さんがこの本に込めた、後半生を生きる大人へのメッセージだ。※女性セブン2019年5月2日号
2019.05.07 07:00
女性セブン
チコちゃん、「ボーっと生きてる」ほうが体に良いんだって
チコちゃん、「ボーっと生きてる」ほうが体に良いんだって
 NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる!』では、おかっぱ頭の女の子・チコちゃん(5さい)が、素朴なギモンに答えられない大人に、この一言を放ちます。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」──しかし、チコちゃんは知りません。「なんでボーっと生きてちゃいけないの?」 いつもは叱る側のチコちゃんだけど、この質問は「えっ!?」って思ったかな? 今回は、チコちゃんに訊かせていただきます。ボーっと生きてるって、悪いことなの?「ボーっとしている時は脳が働いていない、注意力が欠けている、と思われるかもしれませんが、むしろボーっとするとメリットがあることが医学的に証明されているんですよ」 解説してくださったのは、おくむらメモリークリニック院長の奥村歩さん(脳神経外科医)です。「以前から、ボーっとしている時は、脳が機能していない状態だと考えられてきました。しかし、米ワシントン大学医学部のM.E.レイクル教授の研究で、“ボーっとしている時のほうが、集中している状態よりも脳の広範囲が活性化している”と発表されたのです」 レイクル教授によれば、「読書をする」「計算をする」など、集中して活動している時の脳のエネルギー消費量に比べて、ボーっとしている時は、「前頭葉内側部」「後部帯状回」といった脳の部位の活動が高まり、約15倍ものエネルギーを消費しているというのです。「それは『デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)』と呼ばれる脳の広い領域が活発に働いているからだと考えられています。それに基づいて、様々な疾患の予防・早期発見のための研究が進められています」(奥村さん)◆記憶力アップ! ボーっとしてDMNが活性化する時、脳内では「記憶の整理・定着」が行なわれているんだって。「脳を“図書館”に喩えると分かりやすいです。図書館に日々、新しい本が入荷されても、その本をどの棚に配置するかを整理する休館日がなければ、大量の本が整理されず、混乱する一方です。 それは記憶も同じ。新しく覚えた情報や経験は、ボーっとしている時に整理されるので、思い出したい時に適切な記憶を引き出すことができるようになるのです。逆に、ボーっとする時間がないほど忙しく働いている人は、物事や人の名前が整理されず、記憶をうまく引き出せなくなって『物忘れ』を起こしやすくなってしまいます」(同前) さらに、「認知症」との関連の研究も進んでいます。「アルツハイマー型認知症患者の脳では、DMNの中でも、脳の異なる領域同士を連携させる“ハブ機能”を持つ部分の萎縮が顕著であることが分かっていて、ボーっとして脳が活性化することで、認知症の予防になる可能性が指摘されています。 2014年の米ハーバード大学医学大学院の研究で、軽度認知症患者を、通常の治療を行なうグループと、瞑想のようにボーっとする治療法を行なうグループの2つに分けて認知機能テストをしたところ、後者のほうがDMNが活性化し、好成績をおさめたんだよ」(同前) その瞑想治療法は「マインドフルネス」と呼ばれ、ボーっとする方法を医学的に研究して定義づけたもの。あのスティーブ・ジョブズも実践したといわれています。脳生理学者の有田秀穂さんが教えてくれました。「ボーっとするといっても何か別のことを考えていたり、邪念が入ることもありますよね。マインドフルネスでは、僧侶が瞑想するように無心の状態を作ります。そうすることで、脳内に“幸せホルモン”と呼ばれるセロトニンという神経伝達物質が分泌されやすくなります。セロトニンが増えると、うつ病や不眠症の改善につながります」 他にも、DMNが活性化すると、頭痛や腰痛などの慢性疼痛の改善が見られたというデータもあります。では、邪念が入らないようにして、効果的にボーっとするにはどうしたら良いでしょうか。「座禅を組んで瞑想をしなくても、散歩やウォーキングなどのリズム運動をしたり、ガムを噛みながら目をつむって情報を遮断する、といっただけでも脳の活性化につながります」(同前)◆「ずっとボーっと」はダメ ただし、ずっとボーっとしていればいいわけではありません。大切なのは、ボーっとする時間と集中する時間のメリハリをつけることだといいます。「パソコンやスマホで常に情報を頭に入れたり、仕事でタスクに追われている現代人が、意識的にボーっとする時間を作るから健康に良いのです。DMNは加齢とともに活動が低下するという研究結果もあるので、定年後にずっとボーっとしていると認知症リスクを高める恐れもあります」(奥村さん) ボーっとしたほうが健康に良いのは(ドドン!)、脳が活性化しているから~(※ただし、ボーっとしすぎに注意)! チコちゃんはこの問題、チコる(正解する)ことができたかな?※週刊ポスト2019年3月8日号
2019.02.25 11:00
週刊ポスト
かつての“ガチンコ”化する『初耳学』、雑学番組の分岐点か
かつての“ガチンコ”化する『初耳学』、雑学番組の分岐点か
 知ってそうで知らない雑学を学べる番組だったのに、いつのまに――。最近、『林先生が驚く初耳学』(MBS制作、TBS系)の内容が激変している。これまでの番組コンセプトからは離れた企画に視聴者からは戸惑いの声も出ているが、こうした“変化”の背景には意外な理由が? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 番組のコンセプトは、「1億3000万人からの抜き打ちテスト!!」。『林先生が驚く初耳学!』(MBS制作、TBS系)は、今や賢人のシンボルとなった「予備校講師・林修さんに全国の人々が出題し、知らなかったものを“初耳学”に認定する」という構成で放送されてきました。 しかし、昨秋スタートの『アンミカ先生が教えるパリコレ学』は、「パリコレ出演を目指す女性モデルの育成や奮闘を描く」という企画で、基本的に林修さんへの出題はありません。さらに、17日の放送では、『絶対キー局!吉川美代子先生の女子アナ学』がスタート。こちらは「キー局でのアナウンサー採用を目指す女性たちの姿を追いかけていく」という企画です。 2つの企画を立て続けに見た視聴者から、ネット上で「完全に『ガチンコ』化している」「そのうち“ボクサー学”もやるんじゃないの?」などの声が飛び交いました。『ガチンコ!』(TBS系)は、1993~2003年に放送されたTOKIO出演のドキュメントバラエティー。ボクシングのプロテスト合格を目指す「ファイトクラブ」や、ラーメン店主を育成する「ラーメン道」などの企画で人気を集めました。 もともと林先生と雑学がメインの番組だったはずの『初耳学』は、なぜ視聴者をザワつかせるほど『ガチンコ』化しつつあるのでしょうか。◆雑学系番組ブームの終了と『チコちゃん』 民放の番組である以上、広告収入確保のために、視聴率の獲得は欠かせません。また、2015年4月のレギュラー放送開始から、まもなく4年になるだけに、“ネタ切れ”の不安もあるでしょう。「アンミカさんや吉川美代子さんが若い女性たちに厳しい言葉を浴びせる」などの強烈な演出を見ても、それらの危機感による「テコ入れ」という感は否めません。 テコ入れと同等以上に気になるのは、『初耳学』のような雑学系番組を取り巻く状況の変化。プライムタイムの視聴率低下に悩む民放各局は、2010年代に入ってから、主婦層や知識欲のある男性層をつかめる雑学系番組を量産し、一定の成果をあげてきました。 ところが、昨年9月で『得する人損する人』(日本テレビ系)が終了したように、雑学系番組のブームがひと段落。さらに、『チコちゃんに叱られる!』(NHK)という突き抜けたヒット番組が誕生したことで、他の雑学系番組は苦しい状況に追い込まれているのです。『初耳学』も例外ではなく、「今までと同じことをやっていてもジリ貧」という感覚だったのではないでしょうか。 ただそれでも、制作局のMBSが『ガチンコ』を目指しているとは思えないのです。◆『ガチンコ』より『ASAYAN』に近い意味『ガチンコ』は話題性のある番組だった反面、繰り返し“やらせ”問題がクローズアップされ、しかも何度か当事者たちの証言によって“ほぼ確定”しまいました。それ以外でも、「ケンカをけしかけるような演出や暴力的なシーンへの苦情が多かった」など、コンプライアンスやハラスメントが叫ばれる現在の状況にフィットしない感もあります。『初耳学』を制作しているMBSも、放送しているTBSも、『ガチンコ』と比較されることは本意ではないでしょう。 一方で、台本通りに進行するバラエティーへの嫌悪感が強い現在の視聴者にとって、『ガチンコ』の緊張感やドラマ性は魅力的なもの。『初耳学』の「パリコレ学」「女子アナ学院」は、その魅力を生かすために、「強い言葉を放っても品の良さは保っている」「愛情をにじませるカットをはさむ」などの配慮を施して現在版にアップデートしているのです。その意味では、同じドキュメントバラエティーでも、『ガチンコ』より、モーニング娘。らを輩出した『ASAYAN』(テレビ東京系)に近いのかもしれません。 ただ、「放送時間の大半がVTRの番組に林先生は必要なのか」「申し訳程度に残した雑学の意味は?」「『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)と同じで、看板に偽りあり」などの厳しい声も飛ぶなど、まだまだ波乱含み。過激な演出に頼れない中、「どこまで緊張感やドラマ性を視聴者に感じさせられるのか」が、今後の鍵を握っているのではないでしょうか。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2019.02.23 07:00
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