秋葉原通り魔事件一覧

【秋葉原通り魔事件】に関するニュースを集めたページです。

SNSに写真公開は普通の行為に 事件現場もスイーツも同じ
SNSに写真公開は普通の行為に 事件現場もスイーツも同じ
 走行する東海道新幹線の車内で男女3人が殺傷される事件が発生し、小島一朗容疑者(22才)が逮捕された。この事件によって、「SNS」が生み出す闇が明らかになった──。 6月9日午後9時50分頃、小島容疑者による犯行の発生から間髪を入れずツイッター上に、まるで洪水のように次々と情報が流れ出し始めた。《刃物持った人が出てきて電車止まった》《乗ってる新幹線の中で刺された人がいてやばい大混乱》 リアルタイムの速報性はSNSの大きな武器であり、災害発生時などにこうした迅速な情報は大きな意味を持つ。 だが一方で、懸念材料も多い。今回の事件では、容疑者が取り押さえられた後、乗客を通じて現場の様子が報道された。 その中に、事件発生直後の大混乱する現場で、妊娠中の女性乗客が「赤ちゃんがいるんです!」と叫んだ、という内容のものがあった。すると、ネットの掲示板やツイッターには次のような投稿が続出した。《無差別殺人で誰が殺されてもおかしくないのに、赤ちゃんは他の命よりも優先されて当然だと言いたいのか?》《赤ちゃんという未来を背負っている私を優先的に助けろと言いたいんだな》 さらには、容疑者と同じ車両に乗り合わせた乗客に向けても、心ない言葉が投げかけられる。《勇気を出して立ちはだかった犠牲者は偉いが、あの車両に何人の男がいたんだろう。なぜ加勢しない。対1人なら押さえ助けられる。居合わせた男たちは人間のクズだ》 これらの投稿はいずれも、突然襲って来た危機におののきながらも何とか一命を取り留めた当事者を、外部の安全な場所から誹謗した言葉で、対岸の火事、もっといえば、高みの見物の体すらある。 SNS事情に詳しいネットニュース編集者の中川淳一郎さんが解説する。「ネットに散らばっている、被害者を強く批判するようなコメントは、どれも現実の世界なら通じない無茶苦茶な言い分ばかりです。しかし、ネットの世界では同じように偏った意見を持つ少数の人たちが賛同して、『そうだそうだ』と何度も書き込む。 すると最初に投稿した人は“これだけ味方がいるから、やっぱりおれは正しいんだ”と変なアドレナリンが出て、さらに書き込みを続けるようになる。これがSNSの恐ろしいところです」 少人数がネットに書き込んだ“極論”によって現実に被害が及ぶ例も頻発している。最近では、ロックバンド『RADWIMPS』が愛国心を歌った楽曲『HINOMARU』に「これは軍歌みたいだ」とのクレームがついて炎上した。ネット上では、ライブ会場前での反対デモや不買運動まで計画された。ほかにも、飲料メーカーのネット広告の表現が女性蔑視だとしてバッシングされるなど企業の広告が炎上する例も後を絶たない。◆殺人現場の血だまりは話題のスイーツと一緒 新幹線殺傷事件では、言葉だけでなく、写真もSNSで拡散された。車内の血だまりなど、殺害現場の写真を撮影し、ネットにアップする人が次々と現れたのだ。 尊い命が奪われた凄惨な現場で悠然と、ともすれば喜々として見えるかの表情で、スマホを構えてパシャリと撮り、誰でも見られる場にアップする。これこそ、「非常識」と“炎上”しかねない行為である。しかし中川さんはこう話す。「事件や事故の写真をSNSにアップするのは、今や普通の行為になりつつある。珍しい光景に遭遇したら、“撮らなきゃ損”とばかりに撮影するのは当たり前。それがかわいらしいスイーツであれ、殺人現場の血だまりであれ、何も変わりません」 10年前の秋葉原通り魔事件では、現場の写真をケータイのカメラで撮る人々が「異様な光景」として新聞やテレビで報道され、大きな批判を集めた。それから10年間、ネットをめぐる環境も社会の在り方も大きく変わった。「当時はネットに写真をアップするのにデジカメで撮影したのならば、自宅に帰ってPCに繋ぎ、ブログやmixiで公開するまでのタイムラグがあった。ガラケーだと画質が悪く写真としての鮮明さは雑だった。しかし今は、スマホもツイッターもインスタグラムもあるため公開があっという間にできるようになりました」(中川さん) そのうえ、既存のマスコミが、SNSにアップされた動画や写真に頼るようになった。事件や事故の現場を素早く投稿してマスコミの目に留まれば、情報提供料をもらえる可能性も出てきたのだ。「身近になり手軽になり、おまけに報酬ももらえるかも、ということで、誰でも何でもネットにアップすることが日常になりました」(中川さん) 報酬に加え、単純に「珍しい写真をアップして目立ちたい」という動機もある。筑波大学人間系教授の原田隆之さんが言う。「画像をアップすると傷つく人がいるかもしれない、とは少しも想像せず、“これをアップすれば注目を集められる。すごいと思われて目立つ”という単純な理由で投稿する人ばかりです。そうした人々は、自分の投稿が不特定多数の人に発信されているという意識が希薄です」※女性セブン2018年7月19・26日号
2018.07.07 16:00
女性セブン
重大事件で犯行と犯人の病歴を結びつけるのは印象操作
重大事件で犯行と犯人の病歴を結びつけるのは印象操作
 東海道新幹線の車内で、乗客の男女3人が殺害された事件。新聞やテレビがこぞって報道したのは、小島一朗容疑者(22才)が精神的な障害を持っていたことだった。〈新幹線殺傷…容疑者自閉症? 「旅に出る」と1月自宅出る〉 こんな見出しで大々的に事件を報じたのは、毎日新聞のデジタル版(のちに「自閉症」という語句を削除)。 情報番組『Mr.サンデー』(フジテレビ系)も、小島容疑者が過去に「発達障害」の診断を受けていたことを繰り返し伝えた。 犯罪心理学に詳しい筑波大学人間系教授の原田隆之さんは、一連の報道を批判する。「事件が発生して間もなく、まだ全貌がわかっていない段階で『容疑者は発達障害』『自閉症だった』との大きな見出しを掲げ、何度も繰り返して報道すると、病歴と犯罪に大きな関係があるという印象を受け手に与えます。もしこれが風邪や便秘など体の病気であればニュースになることはありえない」 そもそも精神障害と犯罪を直結させるのは無理筋だ。「厚生労働省などの公式データを用いて試算すると、一般人が犯罪に走る割合が約0.2%あるのに対し、精神障害者が犯罪に走る割合は約0.1%。つまり、健常者と比較して事件を起こしやすいとは決して言えないのです」(原田さん) しかし、今回に限らず、2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件を引き起こした植松聖被告が精神疾患を患っていたことが大きく報じられるなど、精神障害と事件を結びつける論調は根強い。原田さんが言う。「得体の知れない不可解な事件が起きた時、メディアはすぐにその原因を求めます。精神障害は、その答えとしてわかりやすいのです。しかし容疑者の持つ特性の一面だけを捉えて殊更に報道するのはあまりに安易であり、こうした報道が精神障害者に対する差別や偏見を助長する恐れもあります」 ひとたび凶悪事件が起きると、現場の様子や犯行の手口、犯人のパーソナリティーや一挙手一投足が雪崩を打つように報じられる。一連の煽情的な報道が世に潜む「犯罪予備軍」を刺激して、過去の犯罪を真似た模倣犯を生み出すとの声も多い。 小島容疑者の犯行も、「秋葉原通り魔事件から10年」といった報道が犯行の引き金になったのではないかという批判がある。しかし、ジャーナリストの田原総一朗(84才)さんは真っ向から否定する。「確かに過去の犯行がある種のヒントになった面はあるかもしれません。しかし、小島容疑者のように心に闇を抱えた人間は、遅かれ早かれ犯行に及んでいたでしょう。犯罪を増長させるかもしれないという理由で、事件の報道を控えるのは言語道断です。むしろ徹底的に取材をして、犯人がなぜそこまで追い詰められ、犯行に手を染めたのか、犯罪が起きた理由を明らかにすることが必要なのです」 しかし現状、そのような報道姿勢を持っているメディアは少ない。「取材者が事件や事故を他人ごととして捉えているところに、現代のメディアが抱える問題点が集約されています。自分のこととして捉えていないから、報道内容が薄っぺらくなってしまう。もともと、ぼくらの時代の新聞やテレビは、酸いも甘いも噛み分けたヤクザまがいの企業でした。ところが、今の新聞やテレビは特権意識を持つエリートだらけ。所属する記者クラブで官僚の公式発表を頼りに番組や記事を作って、それ以上取材をしない。下手に突っ込んだ取材をして失敗したら、せっかく築いた地位を失いかねないから、おためごかしの報道に終始するようになったのです」(田原さん)※女性セブン2018年7月19・26日号
2018.07.05 16:00
女性セブン
秋葉原事件など無差別殺傷事件の犯人の多くはなぜ男なのか?
秋葉原事件など無差別殺傷事件の犯人の多くはなぜ男なのか?
 過去の無差別連続殺傷事件を振り返る。 新幹線殺傷事件の小島一朗をはじめ、附属池田小児童殺傷事件の宅間守、神戸連続児童殺傷事件の少年A、土浦連続殺傷事件の金川真大元死刑囚、秋葉原通り魔事件の加藤智大死刑囚、そして、相模原障害者施設殺傷事件の植松聖被告…。 日本中を震撼させる犯行に及んだ犯人はいずれも男性だった。 無差別の凶悪犯罪に及んでしまう心理に、性差は関係するのか。犯罪心理学に詳しい筑波大学人間系教授の原田隆之さんが解説する。「確かに過去の無差別殺傷事件の犯人は圧倒的に男性が多い。理由として考えられるのは、男性ホルモンに含まれる『テストステロン』という物質です」「テストステロン」には骨や筋肉の強化や性機能の維持など、男性にとって重要な役割を持つ一方で、攻撃性や粗暴さを高める面も持っている。「もちろん、男性であることそのものが犯罪に結びつくわけでは決してありません。大きな犯罪が起きる背景には、家庭不和やアルコール乱用など、さまざまな要因がある。その中の1つを取り出してあげつらうのは危険です。犯人のパーソナリティーや置かれた環境、脳の状態など、生物学的な面と心理学的な面の両方から分析することが求められています」(原田さん)※女性セブン2018年7月12日号
2018.07.02 07:00
女性セブン
黙って殺されろというのか… 酒鬼薔薇事件被害者父の叫び
黙って殺されろというのか… 酒鬼薔薇事件被害者父の叫び
 6月9日に新幹線の車両内で起きた殺傷事件。唐突に発生する無差別の犯行に対して、一般市民がいかに脆弱であるかを改めて突きつけるものだった。 振り返れば、突然の凶行は過去に幾度となく繰り返されてきた。1997年の神戸連続児童殺傷事件、2001年の附属池田小事件、2008年の秋葉原通り魔事件、2016年の相模原障害者施設殺傷事件…。 何の罪もない人々が犠牲になり、そのたびに悲劇を繰り返さないための提言が新聞やワイドショーを賑わす。「地域社会全体で子供たちを見守る体制を」「被害者と遺族に手厚いサポートを」「前科者に偏見を持たず、社会が受け入れてサポートする体制を」 こうした聞き心地のよい言葉の裏で、今日もどこかでまた、凶悪犯罪が繰り返されている。「もうそろそろ、私たちは新たな一歩を進めるべきではないでしょうか」 そう語るのは、神戸連続児童殺傷事件で酒鬼薔薇聖斗こと少年Aに襲われた堀口めぐみさん(仮名 当時10才)の父親・堀口孝史さん(仮名 58才)だ。 1997年3月16日、友達との待ち合わせ場所に向かう途中だった小学3年生のめぐみさんは、前方から歩いてきた少年Aにすれ違いざまにナイフで腹部を刺された。 傷は深さ8cmに達し、胃を貫いて背中の大動脈の3分の2が切断された。刃先が数mmずれていたら命は助からなかった。 小さな体に流れる血液量の半分を輸血し、2週間後にようやく退院したが、傷口はケロイド状となり、その後も激しい痛みに襲われた。 事件から21年。娘の地獄のような苦しみを間近で見てきた孝史さんが、昨今の凶悪事件に対する思いを口にする。「少年Aの事件以来、“誰でもいいから殺したかった”という無差別殺人が頻繁に起きています。こうした事件が起こるたびに、被害者や親族に対し、他人事とは思えない痛みを感じます」 事件は被害者の心身に癒されることのない傷を与える。現在は看護師として勤務するめぐみさんは2015年9月、本誌・女性セブンに自身のトラウマについてこう語っている。「目の前から若い男性がやってくると恐怖心に襲われ、身が竦(すく)んでしまうんです。殺人シーンがあるテレビドラマも見ることができなかった。ナイフを使うシーンは、今でも見られません」 めぐみさんは現在も凶悪事件が起きるたびに身も凍るような恐怖に襲われるという。 警察庁の統計によれば、日本の犯罪の平均再犯率は40%超。凶悪事件が起きた後、犯人に対して「罪の意識の芽生え」や「更生」を期待する声は多いが、現実はそれほど甘くない。 街に危険な人物が野放しにされ、凄惨な犯罪が繰り返される現状に、孝史さんは大きな無力感を抱く。「異常者が街にいたとしても、誰もそれを見分ける方法を持っておらず、本当にどうしようもない。少しでも挙動不審な人物には気をつけようとか、そのような人物には近づかないようにしても、自ずと限界があります。周囲のすべてが加害者のように思わざるを得ません」 理不尽な殺意に対し、一般人が為す術がない現状について、孝史さんは被害者の家族としてこう提言する。「人権問題もありますから、前科者の情報を国民全体に開示するのは難しいかもしれません。でも、せめて警察や行政は危険人物の行動を常に監視できる体制にあってほしい。再犯に次ぐ再犯をするような、遵法精神を欠いた人間に対しては、やはり地域住人でも情報共有できるよう法律を整える必要があると思います。 そうした具体的対策なしに、理想論だけを述べられても、もう立ち行かない時代に来ていると思うのです。私の娘のように、“誰でもいいから人を殺してみたい”という殺意を向けられた時、黙って殺されろというのでしょうか…。 池田小の事件のように、今では学校の中でさえ安全とはいえません。校内に防具を設置するなどの対策も必要だと思います」 凶悪犯罪に詳しいジャーナリストの大谷昭宏さんも、孝史さんの言葉に同意する。「子供に対する性犯罪者に関しては、再犯率の高さも指摘されており、出所後の犯人にGPS(全地球測位システム)を取り付ける議論を進めるべきです。諸外国ではすでに適用している国もあり、米国のテキサス州では、『このまま刑務所にいるか、釈放する代わりにGPSを付けるか、自分の車に“性犯罪者です”との貼り紙をするか』などのさまざまな選択肢から選ばせている。もちろん犯罪者の人権は大切ですが、無辜の子供たちの人権と凶悪犯の人権を同等に考える必要はありません」 大谷さんの指摘通り、米国や英国、フランスなどは特定の犯罪者にGPSの取り付けを義務付けている。 なかでも特徴的なのは韓国だ。複数の性犯罪前科がある出所者にGPS機能のついた足輪を装着させ、居住地から半径2kmの監視範囲の外に出たり、指定された制限区域に立ち入ると保護観察所に報告される監視制度が2008年にスタートした。 現在は未成年者誘拐や殺人、強盗などの前科にまで適用範囲を拡大し、足輪を装着する期間も当初の最長5年から30年まで延長された。特筆すべきは再犯率の変化で、制度施行前14.1%だった再犯率は、施行後1.7%まで激減した。 世界各国で性犯罪から誘拐、殺人、強盗まで幅広く成果が出ているGPSだが、日本では「犯罪者の人権」を主な理由として議論が進まない。 2012年に大阪府が18才未満の子供への性犯罪前科者には住所の届け出を義務付けたが、以降、全国には広がっていないのが現実だ。※女性セブン2018年7月12日号
2018.06.29 16:00
女性セブン
秋葉原事件・加藤智大の父「10年という節目の数字に意味ない」
秋葉原事件・加藤智大の父「10年という節目の数字に意味ない」
 児童虐待など「親の資格」を問われるような事件が頻発する一方で、子供の罪に向き合い、極限の生活をしている親がいる。10年前に秋葉原通り魔事件を起こした加藤智大死刑囚(35才)の父親(60才)である。 青森県青森市の閑静な住宅街の中で、事件発生以来引っ越すこともなく暮らしている加藤死刑囚の父。「近所づきあいが一切なく、話すこともない」「夜でも電気すらつけていない。本当に生きているのかと思うこともある」「ろうそくを灯して生活しているらしい」 近隣住人がこう口を揃えるように、他者とかかわらずに生きることを選んだ父親は、地域内ではいまだ“異質の存在”として浮いていた。「でも、そうやって社会から離れつつ、町内会費だけはちゃんと納めてくれるんです。せめてもの償いなのでしょうか…」(近隣住人) 加藤死刑囚の弟は2014年に自殺し、母親は事件後に入院した。事件を境に、文字通り崩壊した家族の人生。仕事から帰宅した父親に話を聞いた。──事件から10年という節目を迎えました。「とくにお話しすることはありません。誰にも、なにも、話さないように暮らしていますので」──どのような思いで事件当日を迎えましたか?「いや、なにも…」──昨今、同じような連続殺傷事件も起きています。「…」 うつむきながら沈黙する父親だが、次の質問を向けると、応対が変わった。──10年経って、今でも事件を思い出すことはありますか?「…10年って、みなさんはそうやって節目、節目、と言いたがりますよね。でもね、私にとって10年経った、などという数字はなんの意味もないんです。私だけでなく、被害者のかたがたも含めて」──今年はとくにそういった報道が多かったですが?「いえ、新聞やテレビなどの報道は、一切なにも見ないようにしています」──息子さんとはお会いしていないのですか?「会っていないです」──それはなぜ?「…」──弁護団とも会っていないのですか?「はい、会っていません」 そう話すと、頭を下げて自宅に戻っていった。呪いたくなるほど重い運命を背負いながら、それでも生きる親の姿がそこにあった。※女性セブン2018年7月12日号
2018.06.29 07:00
女性セブン
白石容疑者の家族が姿を消した… 十字架背負う加害者家族
白石容疑者の家族が姿を消した… 十字架背負う加害者家族
 神奈川県座間市のアパートで男女9人の遺体が発見された事件で、同アパートに住む白石隆浩容疑者(27才)が逮捕された。このアパートから徒歩15分のところにある白石容疑者の実家には父親が住んでいたが、事件後はその姿が見えなくなったという。また、実家から離れて暮していた母と妹もまた、事件発覚数日後以内に、家から姿を消した。 白石容疑者が犯した罪は彼自身が償うべきであり家族に責任は一切ないが、ひとたび事件が起こると、加害者家族の人生も180度変わることも事実だ。加害者家族を支援するNPOワールドオープンハート理事長の阿部恭子さんが言う。「重大事件の場合の親はほぼ100%転居を余儀なくされ、仕事も辞めています。莫大な損害賠償を求められるケースも多く、被害者と違って経済的な補償もなく、日常生活が立ち行かなくなることもあります。心理的な負担も大きく、普段の生活で笑うことも憚れ、クリスマスやお正月のイベントも一切せず、ささやかな娯楽もやめて喪に服すような生活をする家族も多い。もちろん就職や結婚に影響が出るケースもいまだにあります」 実際、世を賑わせた大事件の加害者家族のその後は厳しい。1997年の神戸連続児童殺傷事件では、少年Aの逮捕後、マスコミから避難していたAの両親が自宅に戻ると、「お前たちが交尾してできた化け物の責任を取れ」とのはがきが舞い込んでいた。「その後、両親には1億4000万円の損害賠償を命じる判決が出ました。30年以上勤務した職場を追われた父親は、Aの2人の弟の通学問題を考えて妻と協議離婚。母親に引き取られた弟たちは人目を避ける生活を強いられ、四国や和歌山を転々としました」(事件に詳しいジャーナリスト) 加害者家族が自ら命を絶つケースも少なくない。「2008年の秋葉原通り魔事件では発生から6年後に犯人の弟が週刊誌の取材に応じ、『加害者の家族は幸せになってはいけない。それが現実。ぼくは生きることを諦めようと決心しました』と苦しい胸中を明かし、1週間後に自殺しました。1989年の連続幼女誘拐殺人事件の犯人・宮崎勤の父親も事件から5年後に飛び降り自殺しました」(前出・ジャーナリスト) 2006年の秋田児童連続殺害事件の犯人・畠山鈴香(44才)の弟は、事件からおよそ2年後に本誌・女性セブンの独占取材に応じた。 弟は事件当時にモザイクなしでテレビに映り、運転代行の仕事中に見知らぬ客から、「テレビで見たぞ。お前、人殺しの弟なのによく笑っていられるな」と罵倒された。交際中の女性を巻き込みたくなくて自ら連絡を絶ち、のちに仕事を解雇され、生活保護を受けるようになった。弟は記者にこう語った。「仲のよかった友達もみんな離れていき、ショックで人間不信になりました。今は友達も親戚もゼロです」 重大事件では遺族はもちろん、加害者の家族も重い十字架を背負うことになる。※女性セブン2017年11月23日号
2017.11.11 07:00
女性セブン
アグネス 夫逮捕の高島礼子に「妻が責任を負うものではない」
アグネス 夫逮捕の高島礼子に「妻が責任を負うものではない」
 元俳優・高知東生容疑者(51才)が覚せい剤取締法と大麻取締法違反(所持)容疑で逮捕された事件を受け、謝罪会見で「妻の責任がある」と発言した女優の高島礼子(51才)。妻としての責任問題について、さまざまな意見が交わされている。 家族が間違った道に進んでしまったとき、妻や親はどのように“責任”を取ってきたのか。芸能界では次のような例がある。 古くは1970年代から1990年代にかけて、俳優の勝新太郎さんが2度にわたって薬物関連で警察沙汰になったとき、妻の中村玉緒が関係各方面にひたすら頭を下げた。1998年1月、女優・三田佳子の次男(当時18才)が覚せい剤取締法違反で逮捕されたときにも、三田は会見で謝罪。7社あったCMをすべて降板し、女優活動を10か月間自粛した。 記憶に新しいところでは、2013年9月にキャスターのみのもんたの次男(当時31才)が窃盗未遂容疑で逮捕され、みのはこれを受けて、報道番組を降板している。 3人の息子を育てた歌手でエッセイストのアグネス・チャンさんは、罪を犯したのが夫であるか子供であるかで話は異なるという。「ケースバイケースではありますが、子供の場合は、人間形成にかかわっているので、その意味では親に責任があると思います。私なら、たとえ子供が成人していても、親としてもっときちんと育てていればと責任を感じるでしょう。 しかし夫婦は一緒に生活していても、結婚したときから、どちらも大人です。夫が罪を犯したとき、それに気づけなかった自分への悔しさは感じると思いますが、責任を負うものではないと思います」 どちらにしても、ひとりの人間の罪について妻や親にも責任を求めるのは、日本特有の風潮だと指摘する人もいる。『パラサイト・シングル』という流行語を生んだ中央大学文学部教授の山田昌弘さんだ。「子供が小さいなら話は別ですが、成人しているにもかかわらず親が謝罪するのは海外では考えられない。欧米では、家族といえども家庭の外では独立した人格であると考えるので、たとえ未成年でも親には法的にも社会的にも責任はないとするのが普通です。ところが日本では、家族は責任を負い合うべきだという家族主義が根強いのです」 ジャーナリストの江川紹子さんも、不祥事を起こした当人の家族への視線の厳しさを指摘する。「1988年から1989年にかけて起きた東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件では容疑者の父親が、2008年に起きた秋葉原通り魔事件では容疑者の弟が、自殺しています。あのとき社会は、家族に対してはっきりと連帯責任を求めはしなかったけれど、漠然と追い詰めました。容疑者本人は責められて当然ですが、家族はその対象にはならないはず。そうした無用の悲劇を生んだ過去の事例からも学ぶべきだと思います」※女性セブン2016年7月28日号
2016.07.18 07:00
女性セブン
高齢者による犯罪が増加 理由に「絆欠ける社会的な孤立」も
高齢者による犯罪が増加 理由に「絆欠ける社会的な孤立」も
 今の日本に顕著な傾向として、高齢者による犯罪が増えているという。65才以上の高齢犯罪者は、1992年の統計と比べると、2012年の暴行罪は約58倍、傷害罪は10倍に増加している。殺人を犯す高齢者もこの20年間で増加しており、2012年の検挙者数は148人に達する。その理由のひとつが孤立だというのだ。 犯罪に詳しい慶応大学法学部の太田達也教授が言う。「一般的には経済格差や福祉の遅れが主要な要因とされますが、私はそれだけでなく“社会的な孤立”が犯罪を助長していると思います。実際に調査をすると、犯罪を犯す高齢者は独居世帯や夫婦だけの世帯が多く、家族の支援や絆に欠けている人が多かった。こうした孤立が高齢者を犯罪に向かわせていると考えられます」 実はどの世代でも、この“喪失感”が犯罪を助長している。 2008年6月に起きた「秋葉原通り魔事件」(7人死亡、10人負傷)も、この“喪失感”によって引き起こされている。事件を起こした加藤智大被告(30才)は、ネット上のトラブルから掲示板での交流が断たれ、さらに仕事と職場の友人を失うことで社会的な絆を断ち切られると思いこんだ。事件後、手記で次のように心情を吐露している。〈孤立とは、社会との接点を失う、社会的な死のことです〉(加藤智大著、批評社『解』より引用) そして、心の通い合わない母親の存在が事件の遠因であるとも綴る。母親への口答えすら許されなかった彼は、他者とのトラブル時に、相談や口喧嘩という当たり前の解決策さえ持ち合わせていなかったことが窺える。加藤被告はこうも綴る。〈もし私が人に相談していたなら、事件は回避された可能性があります〉(同引用) 他人や地域との交流が人の心を育て、人殺しを瀬戸際で止める“最後のブレーキ”となると東京工業大学名誉教授(犯罪精神医学)の影山任佐名誉教授は主張する。「人間関係が希薄だとちょっとした刺激が引き金になり、重大犯罪にいたります。身の回りに支えてくれる人間関係があり、将来に向けての人生行路がしっかりしていれば、殺人事件は起きない。ギリギリのところで殺人を防ぐことができるのです」 わが身に降りかかるかもしれない殺人事件をいかに防ぐのか。それはあなたの周囲にもいる、殺人予備軍の人物を孤立させないことにある。しかし、一方でそうした危ない人物との接触を避けることもリスク回避のうえで欠かせない。相矛盾する極めて難しい対応が、今、私たちに突きつけられている。※女性セブン2013年10月10日号
2013.10.02 16:00
女性セブン
土浦→秋葉原など連鎖する通り魔事件 犯人たちの共通項6つ
土浦→秋葉原など連鎖する通り魔事件 犯人たちの共通項6つ
 大阪・東心斎橋通り魔事件(6月10日発生)で逮捕された礒飛京三容疑者(36)は、2人の命を奪った動機について、「自殺するつもりだったが死にきれなかった。人を殺せば死刑になると思って行きずりに人を刺した」と供述している。  通り魔事件(無差別殺傷事件と未遂含む)は、2010年末までの10年間で67件起きている。 古くは1966年、横浜市鶴見区で26歳の工員が通り魔に刺殺された事件は、映画『衝動殺人・息子よ』の題材となり、犯罪被害者給付金制度の成立に結びついた。1981年の深川通り魔殺人事件、1999年の池袋通り魔殺人事件など、犯罪史に残る凄惨な犯行は後を絶たない。  土浦連続殺傷事件と秋葉原通り魔事件が起きた2008年は年間14件を記録しているが、2009年は4件、2010年が5件、2011年は6件だった。 なかでも今回の事件は、その残忍さにおいて衝撃的だ。 警察関係者はこんな言い方をする。 「通り魔は非常にメッセージ性の強い犯罪ゆえ、ひとつ大きな事件が起きると連鎖する危険性がある。今後、これに触発されるような動きが出なければいいのだが……」 既に今年に入って、1月には大阪市淀川区で35歳の女が小学生を切りつける事件があった。2月には東京・渋谷で70代の女が61歳の女性を刺した。 5月には地下鉄渋谷駅構内でサバイバルナイフによる殺人未遂が起き、帯広市でも連続通り魔事件が起こっている。そして今回の事件。例年と比較してもその“ペース”は早いように見える。犯罪者心理に詳しい新潟青陵大学大学院の碓井真史教授が指摘する。「大きな事件が発生すると、犯人の生い立ちや動機などが詳しく報じられます。たとえば社会への反抗心などに、“予備軍”が共鳴してしまうことはこれまでもありました」 礒飛容疑者が誰の、どんな犯行に“感化”されたのかは本稿締め切り時点ではわかっていないが、附属池田小事件の宅間守元死刑囚は、公判のなかで、1999年の下関通り魔事件の“模倣犯”になりたかったと供述している。 同事件は、犯人が駅構内にクルマで突っ込み、何人もの利用客を轢いた後、包丁で切りつけ、5人が死亡、10人が負傷した凄惨なものだった。 この犯人は「事業に失敗し、何をやってもうまくいかないのは、両親と社会のせいだ」と自供した。そして、この犯人もまた、事件の3週間前に発生していた池袋通り魔事件(2人死亡、6人重軽傷)を意識したと供述していた。それだけではない。 秋葉原事件の加藤智大被告が3か月前の土浦連続殺傷事件の金川真大死刑囚に強く影響されていたことはまだ記憶に新しい。そして加藤被告の存在、同被告が表明した劣等感や孤独は、2010年のマツダ本社工場連続殺傷事件の犯人を触発したとされる。 歴史的に見ても、通り魔は連鎖する傾向が明らかなのだ。では、そうした犯人たちについて、共通項は見いだせるのか。 京都大学非常勤講師で『無差別殺人の精神分析』の著書がある精神科医の片田珠美氏は、米国の犯罪学者ジャック・レヴィンとジェームズ・アラン・フォックスの研究に基づき、大量殺人を引き起こす要因として以下の6つを挙げた。【1】長期間にわたる欲求不満【2】他責的傾向【3】破壊的な喪失【4】外部からのきっかけ【5】社会的、心理的な孤立【6】大量破壊のための武器「通り魔的な大量殺人の犯人の多くはまず自殺願望を抱いています。しかし併せ持っている他責的傾向が強いために、自殺願望が他者への攻撃衝動にすり変わる。“自分を蔑ろにした社会への復讐のための自殺”が無差別大量殺人へとつながっていくわけです」(片田氏)※週刊ポスト2012年6月29日号
2012.06.18 07:00
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クルマ、ギター、アート、スケートボードにもこだわる
長瀬智也、英国のバイク誌に登場 悠々自適な暮らしに「所ジョージ化している」の声
女性セブン
京都の街を歩く舞妓のイメージ(写真/イメージマート)
元舞妓の〈16歳飲酒〉〈お風呂入り〉告発に、花街関係者も衝撃「未成年飲酒には厳しく対応しているはず」
NEWSポストセブン
結婚し、日本メディアが情報をキャッチしづらいNYで、デイリーメールが追跡取材(写真/JMPA)
小室圭さん・眞子さん夫婦が「離婚で終わったとしても…」英デイリー・メールが報じた「茨の道」
NEWSポストセブン
不祥事を理由に落選したはずなのに、比例で復活されては…(左は塚田一郎氏、右は中川郁子氏/写真=共同通信社)
「不倫路チュー」「USBは穴に…」失言・不祥事で落選しても比例復活するゾンビ議員たち
週刊ポスト