芸能

萩本欽一 ジャニーズ勢が持つバラエティの才能見抜き鍛えた

 現在のテレビ番組に、ジャニーズ事務所所属タレントは欠かせない存在だ。1980年代、ジャニーズ勢は主に歌番組で活躍していたが、1990年代に入るとバラエティ界にも進出。いまや、ジャニーズタレントの出ていない時間帯はなかなか見つからないほど、バラエティ界を席巻している。

 なんといっても、バラエティの扉を開いたのはSMAPだった。テレビ局関係者が話す。

「『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)、『ザ・ベストテン』(TBS系)など歌番組が毎日のようにゴールデン帯で放送されていた1980年代までは、歌手業だけに力を入れておけば、問題なかった。しかし、1989年から1990年にかけて、歌番組が続々と終了に追い込まれた。その直後にデビューしたSMAPは出演したくても、歌番組自体が少なかった。そのような経緯もあり、バラエティに挑戦することで、スターの道をこじ開けていった」

 だが、SMAPが活躍する以前から、ジャニーズ事務所のタレントの才能を見抜き、番組に抜擢していた人物がいる。日本のテレビ界におけるバラエティ番組の礎を築いた萩本欽一である。芸能記者が話す。

「1980年代、歌番組がまだ元気だった頃から、欽ちゃんはジャニーズ勢を自分の番組に出演させていた。『週刊欽曜日』(TBS系)には、田原俊彦のバックで踊っていたジャPAニーズの乃生佳之が出演していた。1986年には、『欽ドン!お友達テレビ』(フジテレビ系)にシブがき隊が出演。これをキッカケに、薬丸裕英はその後も欽ちゃん番組に呼ばれるようになり、バラエティの才能が開花。シブがき隊解隊後も芸能界で生きる術を身につけたのです。

 1988年には、『欽きらリン530!!』(日本テレビ系)をきっかけに、勝俣州和ら5人組のアイドルグループCHA-CHAがデビュー。メンバーには、ジャニーズ所属の木野正人や中村亘利もいた。SMAPの草なぎ剛は直前までCHA-CHAでデビューする予定だった。そのため、萩本の厳しい稽古を受けている」

 萩本がジャニーズを重用するには、明確な理由があった。あるインタビューで、こう語っている。

〈踊りをすると、芸としての「間」をおぼえます。しゃべりで「間」をおぼえても、それは、芸にはならないんです〉

 厳しいダンスレッスンを受けてきたジャニーズ勢は、萩本がもっとも重視する笑いの“間”を身につけているというのだ。実際、萩本自身も修業時代に日本舞踊を習っており、ビートたけしや志村けんもタップダンスを華麗に踊れる。

関連記事

トピックス

亡くなったことがわかったシャニさん(本人のSNSより)
《ボーイフレンドも毒牙に…》ハマスに半裸で連行された22歳女性の死亡が確認「男女見境ない」暴力の地獄絵図
NEWSポストセブン
長男・正吾の応援に来た清原和博氏
清原和博氏、慶大野球部の長男をネット裏で応援でも“ファン対応なし” 息子にとって雑音にならないように…の親心か
週刊ポスト
史上最速Vを決めた大の里(時事通信フォト)
史上最速V・大の里に問われる真価 日体大OBに囲まれた二所ノ関部屋で実力を伸ばすも、大先輩・中村親方が独立後“重し”が消えた時にどうなるか
NEWSポストセブン
竹内涼真と
「めちゃくちゃつまんない」「10万円払わせた」エスカレートする私生活暴露に竹内涼真が戦々恐々か 妹・たけうちほのかがバラエティーで活躍中
女性セブン
攻撃面では試行錯誤が続く今年の巨人(阿部慎之助・監督)
広岡達朗氏が不振の巨人打線に喝「三振しても威張って戻ってくるようなのが4番を打っている」 阿部監督の采配は評価するも起用法には苦言
週刊ポスト
公明党が恐れるシナリオとは(山口那津男・代表/時事通信フォト)
ジリ貧の岸田首相による解散・総選挙を恐れる公明党 政治資金規正法改正案をめぐる決裂は岸田首相への“最後通牒”
週刊ポスト
大谷が購入した豪邸(ロサンゼルス・タイムス電子版より)
大谷翔平がロスに12億円豪邸を購入、25億円別荘に続く大きな買い物も「意外と堅実」「家族思い」と好感度アップ 水原騒動後の“変化”も影響
NEWSポストセブン
杉咲花
【全文公開】杉咲花、『アンメット』で共演中の若葉竜也と熱愛 自宅から“時差出勤”、現場以外で会っていることは「公然の秘密」
女性セブン
被害者の渡邉華蓮さん
【関西外大女子大生刺殺】お嬢様学校に通った被害者「目が大きくてめんこい子」「成績は常にクラス1位か2位」突然の訃報に悲しみ広がる地元
NEWSポストセブン
京急蒲田駅が「京急蒲タコハイ駅」に
『京急蒲タコハイ駅』にNPO法人が「公共性を完全に無視」と抗議 サントリーは「真摯に受け止め対応」と装飾撤去を認めて駅広告を縮小
NEWSポストセブン
阿部慎之助・監督は原辰徳・前監督と何が違う?(右写真=時事通信フォト)
広岡達朗氏が巨人・阿部監督にエール「まだ1年坊主だが、原よりは数段いいよ」 正捕手復帰の小林誠司について「もっと上手に教えたらもっと結果が出る」
週刊ポスト
家族で食事を楽しんだ石原良純
石原良純「超高級イタリアン」で華麗なる一族ディナー「叩いてもホコリが出ない」視聴率男が貫く家族愛
女性セブン