芸能

『アイムホーム』 妻の名前変更理由など原作との違い楽しむ

 4月16日の初回放送は平均視聴率16.7%で今クールNo.1となった『アイムホーム』(テレビ朝日系)。民放連ドラの初回では、『デート~恋とはどんなものかしら~』(フジテレビ系)の14.8%を上回り今年最高記録ともなった。

 単身赴任中に一酸化炭素中毒で意識不明に陥ってしまう家路久。3か月後に目を覚ましたが、過去5年間の記憶を失い、さらに妻と子の顔が仮面に見えるようになってしまう。手にしていた鍵の束と大量のメモを頼りに、久は記憶を取り戻そうと奮闘するが…。という物語。1997年から1998年にかけて『ビッグコミックオリジナル』に連載された石坂啓氏のコミックで、掲載当時のタイトルは『アイ’ム ホーム』だった。

《なかなか一緒に共演したくてもタイミングが合わず、共演できなかったので、今回は共演できて非常にうれしいです。カジュアルに言うと、『あ、来たー!』って感じ》

 主演の木村拓哉(42才)は、妻・恵役の上戸彩(29才)との初共演についてある雑誌のインタビューでそう話していた。しかし、上戸は仮面をかぶっているシーンも多く、ちょっとガッカリ? いえいえ、そんなことありません。

「あの仮面は、CGで上戸さんの顔の上に乗せているものなんですよ。だから、撮影中に着けたり外したりはしていません。ただ上戸さんは、木村さんとのシーンは2回撮影をしなければいけないんです。仮面を着けて見える久の目線と、仮面が見えない久以外の人たち目線で。これはなかなか大変だと思います」(テレビ局関係者)

 やり手証券マンだった久は、単身赴任中に取引先の工場で爆発事故に巻き込まれ大けがを負い、過去5年間の記憶を失った。爆発シーンはカメラ位置を変えて撮影していたこともあり、木村は200mを10回も全力疾走。撮影後、「年齢を感じますね、革靴はキツイ」と本音を漏らした。

 ところが原作では、記憶喪失につながる事故は、久が七輪で餅を焼いていたときに一酸化炭素中毒で倒れるというものだった。

「漫画原作のドラマ化に定評があり、今回も企画として参加しているあるスタッフが、時代考証と設定変更にかなり尽力したそうです。七輪は最近は家庭でもなじみが薄いものですからね」(前出・テレビ局関係者)

 恵の名前は原作では“ヨシコ”。名前を変えた理由について番組関係者がこう明かす。

「久と恵、息子の良雄は、互いに愛情に恵まれていないと感じています。そのことが物語のテーマになってくることから、妻の名を“恵”と付けたんですよ」

 仮面を着けた妻への戸惑いを「おっはー」と誤魔化した久。このフレーズ…。

「『慎吾ママのおはロック』が発売されたのは連載終了後ですから、このセリフは当然原作には登場しませんし、木村さんのアドリブでした。話題のものをアドリブに入れることの多い木村さんですが、記憶喪失の役柄ということもあって、あえて少し古いネタを取り入れたんでしょう」(前出・テレビ局関係者)

 久が持っていた鍵の束は記憶を取り戻そうとしていく過程で重要なアイテムだが、原作で登場したのは計7本。「10本の鍵」と明言されているドラマでは、第1話で自宅と前妻の家の2本を使ったが、残り8本はどんな扉を開けることになるのか?

 長男が額にけがをしたときや迷子になって泣いているときでも、一切変わらない原作の仮面。唯一、変化があったのは学生時代の友人が撮影したアダルトビデオを久が自室で見ていたときのことだ。部屋に入ってきた長男がそれを見て、仮面の目と口を大きく開いて「いっぱいおっぱい」と狂喜乱舞。それを目にした妻も、仮面をあんぐりさせたことがあった。

 原作のラストでは仮面は外れないままだったが、ドラマではどんな結末を迎えるか…。

※女性セブン2015年5月7日号

関連記事

トピックス

ロシアのプーチン大統領と面会した安倍昭恵夫人(時事通信/EPA=時事)
プーチンと面会で話題の安倍昭恵夫人 トー横キッズから「小池百合子」に間違われていた!
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
「日本人ポップスターとの子供がいる」との報道もあったイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
イーロン・マスク氏に「日本人ポップスターとの子供がいる」報道も相手が公表しない理由 “口止め料”として「巨額の養育費が支払われている」との情報も
週刊ポスト
中居の女性トラブルで窮地に追いやられているフジテレビ(右・時事通信フォト)
《会社の暗部が暴露される…》フジテレビが恐れる処分された編成幹部B氏の“暴走” 「法廷での言葉」にも懸念
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
長嶋茂雄さんとの初対戦の思い出なども振り返る
江夏豊氏が語る長嶋茂雄さんへの思い 1975年オフに持ち上がった巨人へのトレード話に「“たられば”はないが、ミスターと同じチームで野球をやってみたかった」
週刊ポスト
元タクシー運転手の田中敏志容疑者が性的暴行などで逮捕された(右の写真はイメージです)
《泥酔女性客に睡眠薬飲ませ性的暴行か》警視庁逮捕の元タクシー運転手のドラレコに残っていた“明らかに不審な映像”、手口は「『気分が悪そうだね』と水と錠剤を飲ませた」
NEWSポストセブン
金田氏と長嶋氏
《追悼・長嶋茂雄さん》400勝投手・カネやんが明かしていた秘話「一緒に雀卓を囲んだが、あいつはルールを知らなかったんじゃないか…」「初対決は4連続三振じゃなくて5連続三振」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《レーサム創業者が“薬物付け性パーティー”で逮捕》沈黙を破った奥本美穂容疑者が〈今世終了港区BBA〉〈留置所最高〉自虐ネタでインフルエンサー化
NEWSポストセブン
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
《女子バレー解説席に“ロンドン五輪メダル組”の台頭》日の丸を背負った元エース・大林素子に押し寄せる世代交代の波、6年前から「二拠点生活」の現在
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
「週刊ポスト」本日発売! ミスター長嶋茂雄は永久に!ほか
NEWSポストセブン