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サミット開催地に近い渡鹿野島訪れた50代男性 現在の様子語る

 2016年サミット(主要国首脳会議)開催地に決まった三重県志摩市。主要会場となる賢島からたった8キロの位置に渡鹿野島(わたかのじま)がある。リアス式海岸の的矢湾に浮かぶ渡鹿野島は「風待ち港」として知られ、江戸時代には江戸と大坂を結ぶ主要航路の中間に位置することから大いに栄え、遊女500人、船宿・置屋80軒と最盛期を迎えた。その後、売春防止法が施行されてからも「産業」は残った。バブル崩壊で衰退したものの、今もネット上には無数の体験記が綴られる。

 そうした状況に行政が手を打たなかったわけではない。島の観光協議会は県警や市とともに2012年6月に「安心安全街づくり宣言」を発表し、〈渡鹿野島が県民の皆様を始め、より多くのお客様に親しまれるとともに、過去のイメージを払拭し、家族で安心して訪れる事が出来る観光地として発展するよう、地域住民、行政、警察が力を合わせて、安全で安心な街づくりに取り組む〉(同宣言より)とアピールした。
 
 しかし、渡鹿野島が生まれ変わったかというと、決してそうではない。最近、渡鹿野島を訪れた50代の男性がいう。

「サミット開催地決定のニュースを見て伊勢志摩の観光地を調べていたら『売春島』という言葉を見つけて興味を持ったんです」

 近鉄鵜方駅からバスで20分ほどで渡船場に着く。島まで船でわずか3分で、運賃は片道180円。男性は午後4時過ぎに乗船したが、平日だからか着いた港に人影はまばらだったという。

「ネットには『島に着いたら客引きがわっと寄ってくる』と書き込みがあったので拍子抜けしました。島民の男性に聞いたら『3年前から客引きは一切いなくなった』ということです」

 宿にチェックインすると、夕食時間を確認された後に、女将が「ところで、お遊びのほうはいかがしますか? どんな子がいいですか?」と尋ねてきた。料金は、ハーフ(50分)が2万円、延長が50分毎に2万円、フル(23時~翌朝7時)が4万円だという。

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