国内

川崎老人ホーム転落死 施設で働く現役職員が新たな内部告発

 神奈川県川崎市の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で入居中の高齢者3人が相次いで転落死した事件で、本誌は新たな重大証言を得た。

 Sアミーユ川崎幸町で働く現役職員・B氏(37)による内部告発である。B氏がこの施設で働き始めたのは昨年4 月。3件の転落死が起きた夜にいずれも当直を務め、後に窃盗で逮捕された介護職員のA氏(23)は、B氏の1か月後に入ってきた直近の後輩だった。

「Aも僕も未経験でしたが、人材紹介会社から“未経験者大歓迎の施設”と聞いて入りました。ただAは救急救命士の資格を持っていることもあり、施設内では当初、“期待の星”として見られていたんです。何かあった時に頼れる存在だっていわれていて」(B氏)

 A氏は1992年生まれ。横浜市内の高校を卒業後、医療系の専門学校に入学し、昨年3月、救急救命士の国家資格を取得した。だが、なぜか救命士の道には進まず、Sアミーユ川崎幸町で一般介護士として働き始めた。

 そして“期待の星”とされたA氏への評価は、相次ぐ事故を通じて“疑念”へと変わっていったという。

「Aは転落死で亡くなった方々のことについて、事故の直前に『そろそろやばいかも』と予言めいたことをいっていたんです。皆さん、まだ元気だったからとても不思議だったんですが、最初は“Aの第六感みたいなものかな”と思っていました」(B氏)

 昨年11月4日に85歳男性、12月9日に86歳女性、12月31日に96歳女性が施設の4階と6階から相次いで転落死。すべてA氏が夜勤中の出来事だったことで、A氏に疑惑の目が向けられることとなった。

 3人はいずれも要介護2~3だったが、とくに身長が150cm台しかない女性たちがどうやって高さ120cmの手すりを乗り越えたのかなど疑問点は多い。とりわけB氏が疑念を深めたのは3件目の事故だったという。

「3件目の入居者は、自分の部屋の609号室から601号室まで行って転落したんです。転落した入居者を発見したのはAで、601号室のナースコールが鳴ったのでAが部屋に行くと、窓が開いていて椅子が置いてあり、ベランダから下を見たら人影が見えた、と。でも、601号室の入居者は寝ていてナースコールを押していないといっていました」(B氏)

 さらに、B氏によれば、A氏が担当した入居者が亡くなった事例は、この3件だけではないという。

関連キーワード

トピックス

自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)
「未成年の愛人を正常に戻すため、神のシステムを破壊する」占い師・濱田淑恵被告(63)が信者3人とともに入水自殺を決行した経緯【共謀した女性信者の公判で判明】
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
《外道の行い》六代目山口組が「特殊詐欺や闇バイト関与禁止」の厳守事項を通知した裏事情 ルールよりシノギを優先する現実“若いヤクザは仁義より金、任侠道は通じない”
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン
暑くなる前に行くバイクでツーリングは爽快なのだが(写真提供/イメージマート)
《猛暑の影響》旧車會が「ナイツー」するように 住民から出る不満「夜、寝てるとブンブン聞こえてくる」「エンジンかけっぱなしで眠れない」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《木漏れ日のなかベビーカーを押す海外生活》眞子さん、苦渋の決断の背景に“寂しい思いをしている”小室圭さん母・佳代さんの親心
NEWSポストセブン
自殺教唆の疑いで逮捕された濱田淑恵被告(62)
《信者の前で性交を見せつけ…》“自称・創造主”占い師の濱田淑恵被告(63)が男性信者2人に入水自殺を教唆、共謀した信者の裁判で明かされた「異様すぎる事件の経緯」
NEWSポストセブン
米インフルエンサー兼ラッパーのリル・テイ(Xより)
金髪ベビーフェイスの米インフルエンサー(18)が“一糸まとわぬ姿”公開で3時間で約1億5000万円の収益〈9時から5時まで働く女性は敗北者〉〈リルは金持ち、お前は泣き虫〉
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン