王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
全米を揺るがす“エプスタイン事件”。9月3日(現地時間)、ジェフリー・エプスタイン元被告(享年66)の被害者らが米ワシントンD.C.にある国会議事堂前に集まり、エプスタイン元被告が関与するとされる児童売春の顧客リストを独自に作成する準備をしていると宣言した 。現在アメリカでは、事件資料の開示を求める声が高まっている。【前後編の後編。前編から読む】
“エプスタイン事件”とは、米の富豪であるエプスタイン元被告が1990年代から2019年にかけて、未成年の少女を含む女性に対する人身売買や性的虐待を加えていたとされる事件のことだ。元被告が所有する豪邸やプライベートアイランド(リトル・セント・ジェームズ島)に少女らを引き入れて、政界や財政界、芸能界などのセレブリティたちに売春を斡旋していた疑いがある。大手紙国際部記者が語る。
「エプスタインの売春ネットワークには、アメリカの多くの著名人が関与していたという憶測が世間で広まっている。そのうちの1人がドナルド・トランプ大統領(79)です。
トランプ大統領は、元被告とかつて交流がありましたが、刑事告訴される前から関係を断ち切っていると説明しており、一貫して『リトル・セント・ジェームズ島には行ったことがない』と関与を否定 しています。しかし米連邦議会では、世間の疑問に回答するべく、透明性向上を求める声が高まりつつあります」(大手紙国際部記者)
そんななか、9月2日に米・下院監視委員会は新たに3万3295件もの事件資料を公開。そのうちの1つが、エプスタイン元被告の邸宅内を撮影したビデオだ。売春の現場とされる“悪魔の館”の全貌が明らかとなった。