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40男がアイドルにハマる是非 幻想から逸脱しないことが条件

「40男の世代が新しいものをつくっていければ」と田中俊之氏

 今のアイドルブームは中年男性が支えているという声も聞こえるほど、アイドルのライブやイベント会場には中年男性が多い。子どものような趣味だと批判されることも多いが、果たしてそれだけなのか。男性学の視点から男の生き方の見直しをすすめる論客で、『<40男>はなぜ嫌われるか』(イースト・プレス)著者の田中俊之氏に、アイドルファンを続けてもよいのか、これから男性のあり方はどのように変わってゆくのかについて聞いた。

 * * *
――中年がアイドルのファンであることは趣味だからいいじゃないかという声がある一方で、大人げないという声も聞こえます。

田中俊之(以下、田中):未成年の少女たちを性的な目で見ていなければ、別にアイドルのファンでもいいと思うんです。要するに純粋に若い人が頑張っている姿を見ていたいという欲求でアイドルを応援している人はいると思うので、それはそういう趣味としていいと思います。

――条件付きであれば、アイドルのファンであることは許容範囲だと。

田中:『40男~』にも書きたかった内容なのですが、少し複雑な話になってしまうのでカットしたのが未成年のアイドルについてでした。ジュニアアイドル、特に未成年を性的な目で見る文化があるということは、やっぱりよいことではないと思います。純粋に、若い子たちが頑張っている姿を応援したいというルールの下ならばともかく、そこに性的な目線が混じっているとするならば、それをよく考えてみてほしいですね。

 特に小学校高学年や中学生がアイドルとして活動し、性的なニュアンスをおびていることについては、もっと真剣に議論されるべき問題だと思います。

 たとえば自分が今40歳、応援しているアイドルは13歳だとします。その子を、俺は性的な目で見ている、ということを直視するべきです。自分では避けてしまいがちな作業ですが、あえてやってみてください。必ず気づくことがあるはずです。

――イベントやSNSでアイドルにしつこく絡んでいる大人をみると、自分を振り返ったほうがいいと思いますね。ずっと年若いアイドルのほうが大人で「仕事」として対応している。

田中:ファンタジーを楽しんでいることを忘れないことが必要です。アイドルではありませんが、出張先で見かけたキャバクラ嬢が一緒にいる中年男性にかけていた言葉が、まさしくファンタジーでした。

 彼女がお寿司屋さんの前で「ここ、一緒に行ったよね」と男性に話しかけたんです。もし「連れて行ってくれたよね」だと、お客さんとお店の人の感じが強く出ますが、「一緒に行ったよね」なら彼女とデートをしたかのような気分にしてもらえる。でもそれは、お金が発生しないのにそんなことを言うわけがないので、フィクションなんです。その場の楽しみとして、デートをしたファンタジーと思って受け取るべき楽しさです。

――友人と話せば気づきそうなものですが、男性は雑談をしないのですか?

田中:生産的でないことは無駄だと思う中年男性が少なくないので、雑談していない人が多いです。人への相談も同じですね。相談しても問題が根本的に解決するわけではないから意味がないという発想です。効率的で合理的ではないもの以外は無駄だという、仕事中心の文化に毒されているんですね。

 そもそも、友だちについて働き盛りの男性に尋ねると「いないし、いらない」と答える人がいます。それは大変に怖いことを言っているなと思いますね。確かに、男性の場合、仕事さえしていれば評価をされます。しかし、自分の人生が仕事という狭い世界に限定されてしまって、本当にいいのでしょうか。今はFacebookなど便利な手段が増えたのですから、友だちと連絡をとりやすくなっているのに。

 高校や大学の同級生とのコミュニケーションは様々な価値観に出会える貴重な機会です。職場以外の居場所、自分の仕事とは異なる価値の軸を大切にしてください。

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