「1月1日のほかに、年度が変わる4月1日に即位という選択肢もあったそうです。ですが、世界基準で見れば、“年度”は一般的ではなく、社会的な影響も鑑みて元日が導き出されたのでしょう。2019年元日に先立って、2018年夏頃に新たな元号が発表される案も検討されているといいます」(前出・宮内庁関係者)

 では、実際の御代がわりはどのように進むのか。

「元日をもって御代がわりとするには、さまざまな問題が生じます。

 まずは、朝5時半に始まる新年最初の祭祀である『四方拝』を誰がするのかということ。新たな天皇が行うとすれば、その前に即位にまつわる儀式を終えていなければいけません。署名と御璽を押すことで即位は成りますが、目に見える形での『剣璽等承継の儀』や『即位後朝見の儀』も重要視される。

 大晦日から夜を徹して行うのか、あるいは秒単位のスケジュールの正月に組み込むのかは調整が必要でしょう」(皇室ジャーナリスト)

 新天皇が直接国民の目に触れる最初の機会は、1月2日に皇居で行われる新年一般参賀だ。

「今年の一般参賀は平成に入って2番目に多い約9万7000人が足を運びました。過去最多は平成6年(1994年)の約11万1700人。前年に皇室に嫁いだ雅子さまが、初めて一般参賀に参加された年でした。御代がわりとなればそのときよりもはるかに大勢の人が集まることも想定されます」(皇室記者)

 長和殿のベランダの中央に、徳仁天皇が立たれる。それに倣い、雅子皇后や秋篠宮ご一家が手を振られるのだ。

「現陛下と美智子さまは、退かれた後も皇族でいらっしゃることに変わりはありません。ですが、新天皇と皇后のお披露目の場でもありますから、ご自身に注目が集まることを避けるため、お出ましにならないということも考えられます」(皇室記者)

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2017年2月2日号

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