芸能

終了する『土曜ワイド劇場』、存続求める反対運動発生中

船越英一郎は2時間ドラマの帝王と呼ばれたほど

 断崖絶壁に追い込まれ犯行を自供する犯人、時刻表をめくりアリバイ崩し、コイツ怪しいと思ったら殺されるというベタさ。誰もが一度は見たことがある2時間ドラマが、まさに崖っぷちに立たされている。

 1977年からスタートし、今年で丸40年にわたって放送されてきた、2時間ドラマの代名詞である『土曜ワイド劇場』(テレビ朝日系)が4月で放送を終了する。

 土ワイとともにブームをけん引してきた『火曜サスペンス劇場』(日本テレビ系)もすでに2005年に幕を下ろしている。

 船越英一郎さん(56才)など代名詞の俳優が心血を注いできた2時間ドラマには、数々の逸話がある。『土曜ワイド』の初回は、寅さんでおなじみの渥美清さん(享年68)が主演する刑事モノ『田舎刑事 時間よ、とまれ』で、放送時間は2時間ではなく1時間半。30分拡大したのはこの時間帯のドラマ、とりわけサスペンスドラマが多くの人に支持された結果だ。

 あまたある作品の中で最高視聴率を出したのは、1984年に放送された『家政婦は見た!』シリーズの第2作で、30.9%を記録している。

「なんでこんなイヤな女の役が自分にきたの…」と当初、もらした市原悦子(81才)の快演もあって人気が爆発。

「1983年から2008年にかけて全26作が放送されたこのシリーズでは、土ワイには珍しく殺人事件が起こっていないんです」(ドラマ関係者)

 土ワイと切っても切り離せないのが殺人事件。人間関係が複雑に絡み合い、登場人物が増えてくると誰がどんな人物だったか混乱してくることもあるが、そこもしっかりフォロー。放送1時間ほどのタイミングで、捜査する側が、被害者や容疑者の写真や名札をホワイトボードに貼り、その関係性を整理してくれるのだ。

「捜査の一環という建前になっていますが、これは視聴者のため。このおかげで、これまでの怪しい登場人物のうちいったい誰が真犯人なのか頭を整理して推理できるし、トイレなどで画面から目を離した時間があったとしても、話から置いて行かれることがないようにする配慮だそうです。実際の警察ではそんなことはやらないらしいですよ(笑い)」(芸能関係者)

 いよいよ放送時間が残りわずかになると、追い詰められた犯人が犯行に及んだ理由などを告白し始めるが、なぜかその舞台は海を見下ろす断崖であることが多い。

「場所が取調室では映像が単調になってしまう。殺風景な室内に比べると、風光明媚な景勝地、特に激しく表情を変える水面を見下ろせる断崖は画面に変化をもたらします。ただ、真冬などは風が冷たくてかなり寒く、俳優の舌が回らなくなることもありましたね」(別のドラマ関係者)

関連記事

トピックス

体調を見極めながらの公務へのお出ましだという(4月、東京・清瀬市。写真/JMPA)
体調不調が長引く紀子さま、宮内庁病院は「1500万円分の薬」を購入 “皇室のかかりつけ医”に炎症性腸疾患のスペシャリストが着任
女性セブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
睡眠研究の第一人者、柳沢正史教授
ノーベル賞候補となった研究者に訊いた“睡眠の謎”「自称ショートスリーパーの99%以上はただの寝不足です」
週刊ポスト
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
現役を引退した宇野昌磨、今年1月に現役引退した本田真凜(時事通信フォト)
《電撃引退のフィギュア宇野昌磨》本田真凜との結婚より優先した「2年後の人生設計」設立した個人事務所が定めた意外な方針
NEWSポストセブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
【中森明菜、期待高まる“地上波出演”】大ファン公言の有働由美子アナ、MC担当番組のために“直接オファー”も辞さない構え
女性セブン