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ゲゲゲの鬼太郎「ねずみ男」のビジネスセンスを齋藤孝氏解説

『ゲゲゲの鬼太郎』に最多登場回数を誇る妖怪は、実はねずみ男。このねずみ男、「交渉名人」ともいうべき交渉術を備えていると、『声に出して読みたい日本語』などの著書がある明治大学文学部の齋藤孝教授は語る。(週刊ポスト2004年1月9日号より)

 斉藤氏によると、「ねずみ男は人間と妖怪との間に生まれた『半妖怪』だ。そのため、人間と妖怪の境界線上をうろついている。まさに灰色の存在。黒白はっきりさせることはない」のだという。

 そして、交渉の仕方もその方針を徹底させており、実はこれこそが「交渉上手たる」所以だという。

「ねずみ男はうさんくさく、敵か味方かも判別できない。が、両方の領域に足を踏み入れているからどちらに対しても都合よく商売できる」

「ねずみ男に学ぶべきは、『2つの領域にまたがる』という技だ。ひとつの領域にしがみついていないで、別の世界(基盤)をもうひとつ持つ。ねずみ男は、妖怪相手に資本主義を持ち込んで商売をしかけたり、逆に妖怪をネタに人間に対して商売をする。これは2つの基盤を持っていたからこその発想だ。基盤が2つあれば、一方がダメになっても生き残れる。二股かけている安定感も得られる」

 これから商売繁盛・営業成績アップを図りたい人は『ゲゲゲの鬼太郎』を読むと良いかも。

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